ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1057話「終幕」 ワノ国の締め

 1057話の感想です。

 表紙連載は「シーザーの毒ガス攻撃!!」です。ここにきて、シーザーも援護してくれましたか。まあ、現状少なくともマムはいないからな。

第1056話「CROSS GUILD」 やりやがったな、お前らー! - ワンピース航海記録

 

 いよいよワノ国出航が近づいてきた麦わらの一味。四皇となったバギーをトップにクロコダイル、ミホークも加入したクロスギルドに驚きつつ、進路を決めていきます。そんな中、別れを告げられていないモモの助と錦えもんは…。

別れの言葉は…

 冒頭、花の都では子どもたちに歴史を教えなおしていた男性が、大勢の客の前で弁舌をふるってました。講談師だったのですね。彼が語るは先日の討ち入りで…。

 一方で、モモの助は龍に変化した状態で森を爆進中。道中に錦えもんと共に、ヤマトがルフィたちと船に乗らないことを聞いてました。おでんを目指す以上、まずは彼の始まりの地であるワノ国で見聞を広めることを決めていました。しかもすでにルフィには話をつけているとのこと。

 ここまで話が進んでいるにもかかわらず、自分と錦えもんには別れのあいさつをしなかったことにモモの助は尚のこと腑に落ちない様子です。過去はカイドウから名を訊かれて言い切れず失望されたことから始まりました。ルフィとの出会いから喧嘩もしたが、自分をひとりの男として認めてくれた兄貴分でもあります。連れ去られた時も、友として信頼を寄せてくれたあの男に…モモの助はまだ何も言えてないのです。モモの助も錦えもんも武士として、彼の態度は納得できない様子ですが…。

 さていよいよ出航というところで、モモの助たちも海岸に到着。人の姿に戻ると、鬼気迫る様子でルフィに飛びつきました。ここで将軍として彼が放った言葉は…

「行かな゛いでくれ!!!さみしいィ!!!」

 さっきまでの様子とは打って変わっての、大号泣で引き留めの言葉!なんだかんだでまだ5歳。しかもこんなに長く旅をして、たくさん助けてくれた男との別れは辛いものです!

 そんなモモの助にルフィが渡したのは、彼のシンボルが描かれた海賊旗。モモの助がいくら見た目が成長しても、まだ未熟なのはルフィもよく知っています。同時に弟のように思っていました。だからこそ辛い時や危機が迫った時のための旗。これをワノ国に掲げること、それすなわち…

「おれの“仲間”に手ェ出すって事は おれ達にケンカを売るって事だ!!!」

 海賊をやりたい時はいつでも迎えに、そんな約束と共にルフィたちは出航しました。残ったモモの助は決心します。いつか必ず偉大な父であるおでんを超えることを…。

出航じゃあ!

 さて出航したルフィたちは、ナミの指示に従って白舞の港へ。リフトのある正規の港に向かっていきますが、そこに同時に出航したキッドがルフィ&ローに、安全だからその港を使うから当然と笑います。

「格下のお前らにはお似合いだ」

「「安…全…!?」」

 安っぽい挑発にあっさりと乗るルフィ&ロー。キッドの後を追うように、例の滝へと向かっていきました。バカか、こいつら…?

 そして3人とも悲鳴のような叫び声を上げながら、巨大な滝から出航!バカだ、こいつら!こんな奴らでもワノ国では「龍王カイドウ」と「妖怪大花魁」を倒した英雄だからなぁ。

燃えていく炭よ

 そしてワノ国で語られる講談は、オロチの方へ。傳ジローが見事に斬り落としたオロチですが、カン十郎の炎に燃えつつも、彼は最後に日和を睨みながら恨み節を唱えたのです。黒炭家の呪いは末代までワノ国を呪うことを…。

 しかし地獄はいくらでも見てきました。20年という長き年月を耐えてきた日和は一歩も引かずに、死にゆくオロチに言い放ちます。

「燃えてなんぼの!!!“黒炭”に候っ!!!」

 これぞ火祭りの夜に起きた嘘のような本当の話。ワノ国を支配してきた圧倒的な力を討ち果たした、光月の家による復興物語。長きにわたって語られた物語は「終幕」の文字と共に幕が下ろされたのです。

これにて終幕

 ワノ国の終わりとなった今回の話。

 まずは散々議論されていた印象を抱くヤマトが船に乗るかどうかの問題。いや私個人としては乗らないだろうと思っていたので、ああやっぱりな、というような感想でした。仮に乗ってもどっちでもいいかな、というような考えだったので。ただ思えばヤマトが乗らない理由としては納得ですね。おでんを目指すなら、まずは彼のスタートから学ばなければ。それゆえに、出航の時の「僕を?」発言に笑いましたが。

 そしてメインとなったのはモモの助の回想と別れ。モモの助のガチ泣きの訴えは読者の代弁でもあると思います。リアルタイムで10年、彼らとは付き合いがあるんですよね。それを思うと感慨深くなります。ルフィたちにとっても、モモの助と錦えもんは仲間だから別れを告げなかったのでしょう。それゆえに彼が託した海賊旗の重さが理解できるものです。というか、今は四皇の旗だからマジで縄張り関連のものですよね…。

 個人的にルフィがモモの助の兄貴分として振舞っていたのが本当にかっこよかったです。ルフィってやっぱり弟気質な印象なんですよね。エースやサボもいますし。そんな彼がモモの助を弟として、頼りがいのあるお兄ちゃんをやっているのは…少し泣く…。それこそ白ひげがおでんを弟のように扱った時と同じでしょうね。

 そして終盤は講談による日和とオロチの掛け合い。個人的に、かなり賛否別れるものに感じましたね。結局のところ、黒炭家の怨念に向き合った感じはしませんからね。いやこの手の問題って簡単に解決しないし、そもそもオロチ自身が自己保身で復讐を否定するような発言もあったのですが…。ただ個人的にはおでんの意趣返しとしては、あのセリフは完璧だと思うんですよ。モヤモヤとスッキリした感覚が残る不思議な気分です…。

 そして個人的な注目はキッドの煽り。絶妙に腹立つセリフと言葉選び、そしてそれに乗っかるルフィ&ローと煽っておいて自分も汗をかくキッド…シャボンディ諸島の時から変わっていないな、あんたら!だからこそ好きなんだけど!

 それにしてもついにワノ国も終わりですか。初めて1章丸まるリアルタイムで感想を上げてきたから、かなり感慨深いですね。この調子で次回も…と行きたいけど、冗談抜きで次回を更新できる余裕があるかわからないんですよね。REDの感想も書いていないのに…。

 感慨深くなりながらも次回で心配になりながら、また次回!

第1058話「新皇帝」 碌な状況じゃねえな! - ワンピース航海記録