ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1108話「応答せよ、世界」 暴露まで秒読み

 1108話の感想です。

 今回はカラー扉絵。ナミ、ロビン、ハンコック、たしぎ、レイジュ、ウタがドレス姿でくつろいでいます。人選に意外な感じもしますが…またノベルヒロインを出すのかな?

第1107話「あんたを捜してたんだ!!」 四皇の人望 - ワンピース航海記録

 巨兵海賊団の援軍もあり、エッグヘッドは大混戦。復帰したルフィはサターン聖を吹っ飛ばし、サンジは黄猿のレーザービームを蹴り飛ばすほどの活躍です。そんな中、吹っ飛んだサターン聖に触れたデボンとオーガーに、カリブーティーチに会わせて欲しいと懇願し…。

お願いします

 いきなりの願い出にオーガーは銃口カリブーへと向けます。ルーキーでも億越えの賞金首、彼はカリブーの素性を知っていましたが、そもそも政府の島に海賊がいること自体がおかしなこと。四皇であるティーチを狙う者も多いので、警戒は当然です。

 とはいっても、カリブーとて尊敬するティーチに会えるチャンスをみすみす逃すような男ではありません。彼は得難い情報を持ってると宣言します。もちろんそれは古代兵器の存在について。作中ではポセイドンとプルトンの両方を知るのは、麦わらの一味と彼くらいなのですから交渉カードとしてはすさまじいでしょう。カリブーは連れて行ってくれば、情報は全て提供すると話します。

「必ずあんたらの役に立つ!!!」

 はたしてオーガーとデボンの判断は…。

中将と巨人

 一方で海軍は相変わらずパシフィスタたちに手間取っています。砲撃はバブルシールドで防がれますし、レーザービームの破壊力はもちろん脅威です。しかしそれ以上にどこまで攻撃して良いものかも考えもの。破壊すれば損失、だからといってこのままやられるわけにもいかない、世界情勢的に戦力が必要な現状なのもむず痒いところです。

 ここで指揮を執ったのはドーベルマン中将。威権順位が最上位であるボニーを討ち取ってパシフィスタたちのコントロールを取り戻すことを他の中将たちにも指示します。

 しかもちょうど中将のひとり土茶がボニーたちの背後まで来ていました。装甲をも破壊するほどの指銃を得意とする彼は“土茶噛み”という技で、不意打ちを決めようとしますが…。

 不意はつけたものの攻撃は届く前に、彼は巨大な斧に叩き潰される形に!ここでフランキーたちが出会ったのはドリー&ブロギーのコンビでした。やはり彼らの目的は麦わらの一味を迎えに来たというもの。フランキーを筆頭にルフィたちの仲間であることを確認し、さらにボニーがルフィ、サンジ、ベガパンクがまだ中心部に残っていることを訴えます。

 ここで部下の巨人たちにボニーたちを任せ、ドリー&ブロギーは中心部に進撃。どうも彼らもベガパンクという名前に憶えがあるようですが…。

 さて海軍側では土茶中将の通信が切れたことに、返り討ちか巨人の介入を考えます。そこでポンスキー中将が島内からの進軍を決意。さらにブルーグラス中将はドール中将を連れて、能力でシービーストを乗りこなして海から攻めようとします。ただし目的地が北東の海岸なので、巨人との戦闘は必須。戦闘力はピンキリだそうですが、ドール中将も巨人族とはちょっとした関りがある模様。

「20年以上前…上司が巨人だったわ」

「「だった」…?サウロかい?あいつは強かったね」

お互いに逃がさない!

 そして場面は島の中心地に。逃げたいのはやまやまですが、ベガパンクが出血多量で動かせば死にそうな状態。彼としてもすでに覚悟を決めており、ルフィたちにボニーを守ってやって欲しいことを伝えます。

 そんな彼らの下に現れたのは、復帰したサターン聖。しかしその見た目は先ほどよりもさらに一回り大きくなっていました。それどころか体系も本物のクモのようになり、足先には木を腐らせるような毒が纏われ、目つきは理性を失ったような雰囲気でした。うおっ…怖え…。

 ここでサターン聖が攻撃を開始。その強力な脚力による刺突の連撃です。床を砕くほどの威力が迫りますが、ルフィは回避し、サンジもベガパンクを抱えて避けていきます。しかしこの隙に黄猿がサンジを攻撃。正面から蹴って怯んだところに、ベガパンクの胸をレーザービームで撃ち抜きました。

 ルフィの指示で、サンジはベガパンクを連れて脱出を図ります。もちろん黄猿が逃がすもんかと動こうとしますが…

「お前らは!!!逃がすわけ…ねェだろ…!!!」

 ギア5のルフィがサターン聖の顔と黄猿の身体を掴んで、さらに行く手を塞ぐことに。

 そしてベガパンクはついに亡くなったのか返事をしませんでしたが、その顔は妙に笑顔だった模様。すると急に通信が作動し、ベガパンクの声が流れ出ました。

「これから残すメッセージに皆驚くと思うがそれが「世界」の真実である…!!!」

どんなことが語られるか

 ある種の不穏さが感じられる今回の話。

 特にそんな気持ちを抱いたのは、やはり最後のベガパンクのメッセージでしょう。この切り出しだと下手したらベガパンクが知っていることを世界相手に全て暴露しそうな気がしますね。それこそオハラが解読した空白の100年にあったであろう国のこととか…。しかもこれを全世界に発信しようとするのですから、どんな混乱が起こるのかわかったものじゃありません。そもそも政府としては知ること自体がタブーですし…いやどうやって対応するのよ、これ。

 しかしベガパンクはおそらく死亡…これがメッセージの発動のカギとなったのでしょう。ただあんまり実感が湧かないというか…脳みそがパンクレコーズにあるわ、サテライトたちがまだ多数残っているわでピンとこないんですよね。というか、能力者が亡くなれば、またその能力がどこかで生まれるということなんでしょうけど、彼の場合はどうなるのでしょうか。本体は死にましたがサテライトたちが残っているし、アトラスのようにボディを変えるとかも…正直彼ほどの天才だとまだまだいろいろなことができそうで…。

 そんな彼を仕留めたのは黄猿。レーザービームで撃った後に、苦しそうな息遣いまでして…。さすがにサンジの方もサターン聖の猛攻を避けながらでは無理がありましたか。ベガパンクも覚悟を決めていましたし彼の責任ではありませんが、目の前で死なれてボニーとの約束も守れず…これはみんな辛くなる状況ですわな。

 そして個人的に注目したのは、サターン聖の異様な姿。いよいよ人間的な雰囲気が排除されていき、牛鬼のような姿となっていました。まあ、能力としてはおそらくゾオン系ですから獣形態になっただけとも見れますが…ただあの理性を失くしたような目を踏まえると能力側に意思を乗っ取られている気もしますね。いやこれ本当にただの能力者か?やっぱり悪魔そのものな感じも…。他の五老星もこんな感じで段階的に変化できるのでしょうかね。

 だからこそルフィが黄猿とまとめて抑え込んだのはすごいですよね。カッコよさもあるのですが、同時にサターン聖のような異様さも感じられます。もっともカイドウ戦のおかげで、彼はルフィだとわかっているのですが…あの戦いで問答をしてくれたカイドウには感謝しかありません。

 そして冒頭ではカリブーが黒ひげ海賊団に懇願。たしかに情報の質では本物ですが…漫画的に先の説明は失敗フラグなイメージしかありません。

 またエッグヘッドに集結した中将たちの名前も判明。尾田先生はこういうキャラたちも名前は決めているよな。

 しかしそんな中将もさっそくひとり脱落。そりゃ、不意打ちで圧倒的な質量攻撃を喰らえばこうもなるでしょう。やはりドリー&ブロギーは巨人の中でも段違いな印象です。そういえば彼らは中心部に向かったっぽいですが…もしかしてルフィとのタッグもありえるか!?

 そういえば彼らが学者とか話していましたが…そしてドール中将がかつて上司としてサウロの名前を挙げていたこと…もしかしてエルバフに学者としている可能性が…?

 いよいよ今度はワンピースの世界の謎に迫りそうなところで、また次回!

第1109話「阻止」 本腰入れて止めに来る - ワンピース航海記録