ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1084話「天竜人殺人未遂事件」 大事な話と暴力沙汰

 1084話の感想です。

 今週はカラー扉絵。女性キャラが波に乗っている集合絵です。こう見ると、女性キャラのバリエーションも凄いな、尾田先生…。個人的には魚の尾を噛んでいるボニーがツボですね。

第1083話「あの日の真実」 マリージョアの出来事 - ワンピース航海記録

 カマバッカ王国に帰還したサボはドラゴンとイワンコフにマリージョアでの一件を話し始めます。軍隊長たちは大将との対決や奴隷解放に奮戦し、マリージョアでは大騒ぎ。その一方でコブラ王は五老星と面会することになり…。

海賊と革命軍

 冒頭、サボはパンゲア城内で向かってくる守衛を倒していくと、ボニーが声をかけてきました。彼女は革命軍の動きを新聞で追っていたようで、信用してくまのことを任せます。

 サボは煤の烏に盗んだ錠のカギを託すと、任務終了後の撤退を任せます。彼の方はまだやる用事があるようで…。

 ボニーの方はこれからエッグヘッドに向かってくまの意識を取り戻す方法を探ることを話しますが、後ろから来ていた衛兵に気づいたサボが彼女を咄嗟に抱えて隠れます。衛兵たちはサボたちを見失ったことに加えて、この塔で衛兵が減ったことを話します。なんでも幻の部屋というものがるそうで…。

五老星への質問

 さてサボとボニーが別れてから、場面は変わってコブラ王と五老星が虚の玉座の前で話しています。コブラ王が切り出したのは、世界政府の成り立ちから。800年前に20人の王によって作られ、その末裔が天竜人となりました。そしてこの20人に序列などは無く、それを証明するために誰も座らない玉座を作り、誓いとしてその前に20本の武器を置いています。後に20人の王はマリージョアへと移ったため、それぞれの国では新たに王が選出されました。国では20人の王の記録は残っていませんが、この中の例外がアラバスタ王国です。

 ネフェルタリ家のみはアラバスタ王国に残ることとなり、当時の王女であったリリィは最初の20人に名を残しながらも天竜人ではありませんでした。つまり玉座の前の武器は正確には19本しかありません。

 五老星からすれば今さら過ぎる話ですが、コブラ王は残された記録を探りつつ妙なことに気づきました。

「ないのだ リリィ女王の名が…!!」

 どうもリリィ女王はアラバスタに帰っておらず、彼女の弟がアラバスタを治めていたようです。これは世間の事実とは違うような…?

 とはいっても、五老星からしても800年近く昔のことを訊かれたところで知るわけがありません。リリィ王女がマリージョアに止まらなかったのは歴史が証明しても、その後どうなったのかまでは知る由もありません。ところでこの話、イム様も電伝虫で聞いており…。

「では“D”とは?」

 ここでコブラ王が次に投げかけたのは、読者も気になるDの名について。わざわざこれを提示した理由ですが、なんでも800年前のリリィの短い手紙が代々受け継がれているようで…。

お騒がせ天竜人に

 一方、社交場では大騒ぎ。無敵奴隷のくまによってしらほしが鎖で捕まっていました。チャルロス親子の差し金のようです。

 しらほしは助けを求めますが、他の国の貴族は天竜人に逆らえず、逃げるばかりです。このひよッ子どもが!

 颯爽と動いたのはフカボシたち3人の兄。すぐに武器を手に取ってしらほしの救出に入りますが、先ほどの奴隷と違い今度の相手は元王下七武海であるくま。口からのレーザービームで彼らを寄せつけません。戦闘力は健在か…!

 それでも妹を救うためにフカボシたちは戦おうとします。チャルロスも王族だろうが、金で解決を前提に殺そうとします。

 するとここでレベッカたちが走ってきました。今度はミョズガルドも一緒で、彼の方はフカボシたちの前に立ちふさがって制止します。王族である彼らが天竜人に手を出せば、国が亡ぶのは間違いありません。しかし国を背負わないものであれば、自由に航海をして逃げられるものであれば、例えば…

「彼らなら逃げ切れる!!背負う国がない!!海賊なのだ!!!」

 ということでミョズガルドが責任を負うことを確約し、動いたのはレオとサイ!“しっぽハンマー”と“錐龍錐釘”のダブルパンチで、チャルロスを床へと叩きつけました!これはオーバーキル!!

 この衝撃的な事件に天竜人殺人事件だと周りが騒ぐ中、くまの方は冷静にレオとサイに向けてレーザービームの焦点を合わせます。

「ダメよくまちゃーん!!!」

 しかしここで地面から出てきたモーリーによって、くまが捕縛されます。もうこれ以上、彼が命令を受ける必要など無いことを涙ながらに訴えます。

 これほど大きな騒ぎの中、コブラ王も同様の衝撃を受けました。彼の前に影のかかった人物が現れます。それはリリィ女王の名を口にしながら、ゆったりと玉座に座り込む…イム様の姿で今回は締め!

人前に姿を現した人物

 徐々に世界会議の事件が判明してきた今回の話。

 やはり注目するべきはコブラ王と五老星の会話でしょう。ネフェルタリ家関連の情報についていろいろと明かされました。初代の王が女性でリリィという名であること、そして彼女がアラバスタ王国に帰還していないこと、もろもろ妙な謎が出てくる展開です。

 もっとも読者の方でも唯一天竜人にならなかったということで、ネフェルタリ家が特殊なことは予想できましたが…わりとアラバスタで統治を続けた弟の存在はカギだと思いますね。アラバスタで受け継がれてきたリリィの手紙は、おそらくこの弟が受け継ぐようにしたものでしょうし。この手紙も“D”についてなにか書かれていたようですが…。コラソンの言葉を踏まえれば、最初の20人であった彼女からすれば敵であることが書かれていたのでしょうか。それとも別のなにか…。

 この事実が判明したこととラストのイム様の登場で、この一件がかなり重要であるものは間違いないですね。今回の件で前にイム様がビビの写真を持っていたことが、リリィの面影を追っていたことなどの考察が出来るのも面白いです。そうなれば部屋にあった武器ももしかして虚の玉座に置かれていたリリィのものを保管していたのでしょうか…?

 というか、今回初めてセリフが出たイム様ですけど、まるでリリィ王女を知っているかのような口ぶりのせいで、いよいよ800年前から生きている説が出てきました。オペオペの能力による永遠の命もあるおかげで、その可能性があり得ますが、こうなると彼らのリーダー的存在だったのでしょうか。

 加えて今回の幻の部屋の噂などのおかげで、神の騎士団とかってイム様直属の衛兵とかな気がしてきました。そもそも玉座に座った回の時も連絡係みたいな人いたし…。

 一方、海軍の話題にも出ていたチャルロス聖の殺人未遂事件も判明。いつものように無茶を行おうとしたチャルロスが、ミョズガルドの協力もあってレオとサイに打ち倒されたものでしたね。いやなんというか…そりゃこうなるわな。

 ただ神の騎士団も出張ったうえでミョズガルドの処遇も考えられているはずでしたね。しかしチャルロスもミョズガルドを殺すという発言していたくらいですから、過剰防衛くらいでなんとかならないでしょうかね…。

 にしても、しっぽハンマーはまだしもサイの方は奥義を使っていましたよ。あれで死なないで未遂とか、チャルロスの身体はどうなっているのでしょうか。やはり最初の20人の末裔だけあってフィジカルの強さは遺伝とかしているのか…?

 また個人的に今回の話で気になったのは、カラスの能力とモーリーの反応。サボが持っていた煤を放って、烏を形成したような感じでしたので、彼による煤を持っていればどこでも連絡可能な烏が形成できるのでしょうかね。かなり能力の練度高いな…。

 モーリーの方はくまへの説得が…なんか切なかったんですよ。ボニーがわずかに見た過去しかり、彼は本当にとんでもない爆弾を抱え込んでいそうで…。

 いよいよ政府の核心が見え隠れしてきたところでまた次回!来週は休載なので、少し興奮の熱を冷ますか…。

第1085話「ネフェルタリ・コブラ死す」 タブーに触れたら… - ワンピース航海記録