ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1085話「ネフェルタリ・コブラ死す」 タブーに触れたら…

 1085話の感想です。

 扉絵リクエストは「卵から孵って海に向かうウミガメの赤ちゃんを応援するフランキー」です。号泣のフランキーに対して、ウミガメの赤ちゃんのドライな表情がジワジワきます。

第1084話「天竜人殺人未遂事件」 大事な話と暴力沙汰 - ワンピース航海記録

 サボが王宮を捜索してる頃、コブラ王はいよいよ五老星と面会。彼は世界政府を作ったメンバーであるリリィ王女や、彼女の手紙に残されていた“D”について問います。そんな中、彼の前にイムが現れて…

現れた秘密の存在

(―――そこに誰かが座っていい筈がない…!!!)

 虚の玉座…絶対の王は世界にいないという名目のものですが、そこに現れて座ったイムにコブラは驚きを隠せません。またイムという名前には、コブラも聞いたことがあるようで…。

 しかしイムは詮索しても無意味であることを言いつつ、質問の一部には答えます。Dについて、ここ最近現れた者の大半は意味も知らない抜け殻と言い切る一方で、かつての彼らは政府に敵対した者たちとのこと。そしてこのDの存在について、さらには空白の100年を調べる学者やポーネグリフを求める海賊など、これらのすべてがリリィのとある失敗に起因していると言います。

 そして彼女のミスでポーネグリフが世界中に散らばったと言いますが、同時にイムはこれを計画的なものの可能性も見越していました。この答えを知るためにも、コブラが話していたリリィの残した手紙について興味がある模様。先ほどからリリィとしか言わないことに違和感を抱いたのか送り主を訊くのと同時に、気がつけば周りの五老星も全員が武器を手に取っており…。

(まいった…!!どうやら私はもう…この部屋から生きて出られそうにない…!!!)

 もはや命運は決まったも同然。彼が目の当たりにしたのは世界のタブーだったのです。そしてコブラは手紙の送り主を…彼女の本名を答えます。ネフェルタリ“D”リリィと。

政府の影

 その瞬間、コブラに謎の黒い矢印が突き刺さります。しかし同時に影でこの状況を見ていたサボが“火拳”で五老星を攻撃!さらにそのまま駆け上がるように炎が向かっていく“王手飛車”でイムを狙いますが、真っ向から炎を食べしまいました。

 それどころか気づけば、周りは黒い影の怪物たちに囲まれる始末。この魑魅魍魎の状況、どうも五老星が変化したようですが…。

 一方で、なんとか息があったコブラ。革命軍に助けられたことに驚きますが、サボからすれば本当の敵は目の前の相手たち。ルフィの一件も交えつつ、サボはコブラを抱えて逃げようとしますが、それをイムと五老星が許すはずがありません。強烈なプレッシャーが彼らを襲います。

 もはや風前の灯火であることを自覚したコブラはあることに気づいており、それをルフィとビビに伝えてほしいと頼みます。

「我々も”D”である!!!」

 ルフィとエースにDがついていたことを思いだすサボですが、次の瞬間に再び謎の黒い矢印が2人を強襲!

 それでもサボを逃がすために、懸命に立ち上がって盾となるコブラはリリィ王女の手紙の内容を言葉にしながら、五老星たちにやられていきました…。

見ちゃったよ…

 さてこの1件が済んだと思ったら、五老星は何者かが覗いていることに気づいた様子。なんと壁のほんの小さな穴からワポルが偶然にも見てしまったのです。嫌いであったが、コブラの死に喜ぶほどのメンタルは持ち合わせていません。それどころか政府の闇を知ってしまった彼のとった行動は…。

 場面は変化して大会議室。終わりが近いレヴェリーは続行され、さらにフカボシたちは天竜人と会わないために彼らのいないレッドポートに向かいます。しらほしはビビにお別れを言いたかったようですが、なぜか彼女の姿が見えません。

 それもそのはず。彼女はCP0のジャブラとカリファを筆頭に来賓室で囚われていました。ビビはこの事実を公表すると言いますが、それを聞いて逃がすようなメンバーではありません。このままでは失踪扱いで、誰かに飼われることになるとカリファが伝えます。

 しらほしの一件は攻撃したレオとサイが麦わらの傘下であることに名乗りを上げて広間は混乱しているわ、神々の地では革命軍の奴隷解放に協力した藤虎に緑牛が切れてケンカになるわとしっちゃかめっちゃかな状況です。とはいえ、ビビもこのままでは誰かに飼われる状況ですが…。

「助けてくれェ~~!!!おれァ何も見ちゃいねェよ!!!」

 すると突然、ワポルが大泣きしながら壁を食い破って登場!このままではマズいと知った彼はとにかく逃亡を図ります。

 これを好機としたビビはどさくさに紛れてワポルに連れて行ってもらう形に。傍から見れば駆け落ちみたいな構図にショックを受けたキンデレラで今回は締め!

怖いよ、世界政府!

 名君コブラ王の最期となった今回の話。正直、チョイ見せで驚いたイム様の一人称ですらまだマシなレベルです。いや一人称「ムー」、二人称「ヌシア」がおかしいのはそうなんですが…。

 というわけで、アラバスタ編でその名君っぷりを見せていたビビの父であるコブラでしたが、今回の一件でその死因が判明しました。要するにサボは都合よく犯人に仕立て上げられた形ですね。まあ、真実を隠すにあたってはこれが1番でしょう。

 そして彼を殺したのは、イム様&五老星のメンバー。そろいもそろって全員が武闘派ときたものです。おそらく全員が能力者でしょうね。五老星とかシルエットですが、鳥のような者や雄たけびを上げる者もいたから、何人かはゾオン系でしょうね。覚醒の時の羽衣みたいなシルエットあるメンバーもいますし。

 さすがにカイドウやビッグマムクラスとは思えませんが、不意の攻撃でサボを手負いにさせるくらいですから、相応の実力者であることは間違いなさそうです。現在、サターン聖がエッグヘッドに向かってますが、セラフィムで消耗した状態で黄猿までいると、かなり厳しい相手になることは間違いないでしょう。

 イム様の方は…炎を食うわ、デカくなるわで五老星にも劣らない不気味さですが、やはり気になるのはその素性。コブラ王の反応やリリィ王女を呼び捨てにする辺り、おそらく800年前の人物と考えられるでしょう。やっぱりオペオペの能力で不老不死になったのでしょうか?

 そしてワンピースの大きな謎である“D”についても言及。これまでコラソンのセリフなどから神々の敵対者、すなわち政府の敵にあたる立場と思われていましたが、最初の20人であるリリィ王女にもその名前があることが判明しました。となると、Dの一味も政府に加担していたことになりますが…なぜこの存在がそこまで禁忌とされるかはまだわかりませんね。

 こうなるとイム様が注目していたルフィやティーチも気になりますし、ポーネグリフを作った光月家や世界の禁忌を知ったであろうロジャー、Dの名を持ち暴虐を尽くしたであろうロックスについても、イム様が何を思っていたのかが気になります。

 ふと思ったのですが、イム様ってそもそも最初の20人なのでしょうか?いやコブラ王の言葉の切り方からすれば、最初の20人にいたとも取れるし、最初の20人に敵対したとかにもなりえますから。

 やはりカギとなるのは、リリィ王女の残した手紙ですよね。今回は差出人をイム様が気にしていましたが、読者としてはやはり内容が気になるところ。おのれ、五老星の誰かがうなり声など上げなければ、一節がまるまる聞けたところを!やっぱり沈みゆく世界にとかそういう感じなのでしょうか?それとも別のなにか…。

 個人的には手紙については誰に宛てたかも気になります。当時アラバスタを治めていた弟か、それとも他に希望を託せる相手か…。

 そしてこの一部始終を見ることになったワポルは成り行きでビビも連れて逃亡開始。なるほど、モルガンズに匿われたのはこれが原因ですか。…政府にとっては荒れるな!

 また個人的に注目したのは藤虎と緑牛の件。倫理的に正しいのは間違いなく藤虎の方なんですが立場を思うと…。この1件があったという事実だけで、緑牛が荒れていたのは察せますし、ワノ国での様子も納得です。あいつも貧乏くじ引かされるな…。

 いよいよ政府のタブーが判明してきたところでまた次回!

第1086話「五老星」 天竜人が動く - ワンピース航海記録