ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1054話「炎帝」 英雄となった男

 第1054話の感想です。

 今回はカラー扉絵。新しい四皇メンバーのそろい踏みです。バギーですら、この迫力よ…!さらにジャンプの表紙も「名探偵コナン」とのコラボでルフィと安室の表紙です。個人的に、そのポジションは服部の方だと思っていました…。

第1053話「新しい皇帝達」 とんでもないことになりやがった - ワンピース航海記録

 平和が訪れたワノ国で宴が開かれる中、ルフィが新たな四皇として名を連ねたことが判明!そんな中、百獣海賊団の残党を蹴散らして向かってくるのは、海軍本部大将の緑牛…!

命を生みだす能力

 花の都へと向かっていく緑牛に対して、その進路をふさぐのは傳ジローを筆頭とした赤鞘のメンバー。ワノ国を救った恩人であるルフィ達の敵を、みすみす通すわけにはいきません。

 とはいえ、彼も海軍本部大将。簡単に退くような男ではありません。周囲に花や木を展開させつつ、身体を大木へと変化させます。技の名を“禁憎森々(きんにくもりもり)”!ギャグ満載の技名ですが、その規模はすさまじいものです。そんな彼の能力は、モリモリの実の森人間!海にも並ぶ命を生みだす森そのもの、まさに生粋の自然(ロギア)!

 政府非加盟国であるワノ国では、殺人など世界の法に触れるようなものでありません。彼らが下であることで、人々は安心を覚えるのです。

「”差別”とは安堵だ!!!」

 ルフィの首を狙って、とにかく突き進む緑牛。その実力に赤鞘たちも手を焼きます。

 しかしこの勝負にヤマトが介入!覇気を纏った金棒で、緑牛を叩きつけます。こんな暴走列車のような男を、花の都の宴に突撃させるわけにはいきません。

 さらにここで龍の姿となったモモの助も来ました!カイドウのように火は吹けませんが、その巨体で相手にかぶりつきます。ルフィにもワノ国にも混乱を起こすことは許しません。

「去れ!!都から見えぬ場所へ!!!」

 だが緑牛はまったく退かずに、大量の木で彼を締め付けました。すぐに他のメンバーが援護しようとしますが、彼はヤマトに戦ってはいけないと話し…

赤髪の思惑

 その頃、ワノ国の近海では一隻の海賊船がありました。なんとそれは赤髪のシャンクスの船でした。そこではルゥを筆頭に幹部たちがルフィに会おうと話したり、ウソップに会うのにはまだ引け目を感じているヤソップと、さまざまに話し合っていました。

 そしてシャンクスはギア5姿のルフィの写真を見て、かつてを思い出していました。CP9からゴムゴムの実を強奪したこと、フーシャ村での日々、ルフィを助けて腕を失った時…感慨深そうにする彼はルフィと会わないことを話します。バルトロメオが彼の旗を燃やし、四皇の立場ということもあるので尚更です。

 そんな彼はひとりで座っているベックマンの下へと向かいます。副船長から差し出された酒に手をつけると、静かに言います。

「なァベック そろそろ奪りに行こうか“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”」

世界が湧く事件と英雄

 場面は転換して、新世界の海軍本部。サカズキは黄猿とともに、海軍犯罪捜査局長“黒馬”ことテンセイから報告を受けてました。その内容はこれ以上、革命軍を野放しに出来ないというもの。

 その渦中にいるのは“炎帝”と呼ばれるようになったサボです。なんと今回のレヴェリーで彼は、「世界政府を作った最初の20人の家系であるネフェルタリ・コブラを殺害した」らしいのです。

 その数時間前には、世界貴族のシンボルである“天駆ける竜の蹄”を破壊するという宣戦布告を行い、能力と場所の関係で戦いづらかったとはいえ藤虎と緑牛のコンビを相手に、革命軍幹部と共に戦いバーソロミュー・くまを解放して逃げ切ったのです。とどめとばかりに、ほぼ同時にビビが失踪するという謎の事件まで発生。アラバスタにとっては散々な状況です。

 これによりいずれの事件もサボが手を引いていたのではないかと世間では賑わい、おかげで先日は王の帰還を狙って8か国革命の国々では、サボを神のように崇め奉ります。その影響力は総司令官であるドラゴンをしのぐほど!

 ここにきて彼の弟であるルフィが四皇入りを果たしたのだから、さらに拍車をかけます。

 こんなとてつもない時代に元帥になったサカズキですが、彼が掲げる正義は「徹底的な正義」…

「なんぼ向かって来ようとも…全員返り討ちにしちゃるがのう…!!!」

久しぶりで情報も多い!

 1か月ぶりとなった今回の話。まあ、情報量が多いのなんのって…。

 まずシンプルに興奮したのは、緑牛の能力披露。「俺は~の~人間」という紹介が久しぶりかつ、そのインパクトが相応にすさまじいのが良かったですね。緑関連の異名に相応しい能力でしたね。圧倒的な質量の破壊力と、木のすさまじさはナルトが証明していますからね!

 しかも最近はゾオン系やパラミシア系の方がピックアップされていましたが、ここにきて凄まじさを感じるロギア系の登場は良かったです。初めて青雉の能力を見た時の感覚に近いですね。しかしこの能力、受け流すタイプとは違いますよね。

 彼の性格は個人的にはかなり好みでしたね。非情な現実を知りながらも、そこに生きているどこかドライな価値観といいますか…サカズキをさらに強烈にしたような印象でした。でもマリージョアの時よりも苛烈な印象ですよね。荒れた土壌の養分を吸ったからでしょうか?

 

 さらに久しぶりのシャンクスが登場。意味深な雰囲気ですが、同時に四皇としての立場も改めて感じさせられます。しかしあの回想を見ると、彼はどうやらゴムゴムの実が特別なものであると知っていたようですね。

 そしてなによりも最後のセリフが不穏すぎます。ロジャーの件や五老星との関係もあるから、ワンピースを狙っていないのだと勝手に思っていましたが、ここに来て狙ってきました。含みのある言い方ですが、彼の真意はいったいどこに…。こういう場面を見ると、REDの映画に期待を感じてしまいます。

 あと地味に好きなのは、シャンクスのベック呼び。この相棒感はたまりません。それ以上に気になったのは、猿の化け物的な部下とTシャツのツッコミですが(笑)

 

 そして今回のタイトルになっているのは、まさかのサボの一件!コブラ王の殺害というとんでもない事件を起こし、明確に天竜人への反旗を表明していました。ただコブラ王を殺したことをにわかには信じられないですよね。革命軍が世界政府を打倒したいだけで、現王をどうこうというのは以前コアラが話していましたし。加えて、革命軍本部の動揺を見ると、どうもこの一件は想定していないことだったのでしょうね。

 ビビの失踪も気になりますね。やはり関わっているのはイム様か…。考えられるのは、コブラ王殺しの罪をサボに着せて、その上でビビをイム様側がさらったか、それともサボたちが保護して行方をくらませたか…。くまの関連でボニー辺りと組んでいてもおかしくない気がしますね。

 チャルロスの殺害未遂は…まあ別に…。それでミョズガルドが被害さえなければという印象です。ただここで彼がピンチに陥ったのも、イム様や五老星が関わっている可能性があると思うと…。

 

 こんなとんでもない状況に褌を締めなおすサカズキが、いい味を出しています。さすがは徹底的な正義、緑牛ことアラマキが好むのも納得です。

 そういえば今回出てきた新キャラの黒馬はあの感じだとサカズキや黄猿の同期なのでしょうか?絶対、強いぞこの人も…。

 

 さて1か月ぶりのワンピースでしたが、今月号は食戟のサンジも掲載されていました。個人的にパティとカルネの服装がしっかり昔バージョンになっていることを褒めたいところです。というか、下手したらストーリー的には今回が1番かもしれません。

 ただそれ以上に目を引くのが、やはり尾田先生と青山先生の対談。サンデーとの合同企画ということで、その内容がとにかく印象的でした。大谷さんとか、映画とか、転換期とか…これはジャンプ派の私も次号サンデーは買わなければ!

 久しぶりのワンピースに興奮しつつ、また次回!

第1055話「新時代」 宣伝タイトルではあるが - ワンピース航海記録