ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1055話「新時代」 宣伝タイトルではあるが

 1055話の感想です。

 今回もカラー扉絵…というよりも、映画のポスターが代わりとなっています。ジャンプの表紙もワンピースですが…めちゃめちゃカッコいいな、おい!

第1054話「炎帝」 英雄となった男 - ワンピース航海記録

 ワノ国でモモの助率いる赤鞘の侍と緑牛がぶつかる一方で、サボがコブラ王を殺害して、天竜人たちに実質的な宣戦布告を果たし、世界は大混乱!大きく世界が変わろうという時に、ワノ国近海にはシャンクスがいて…。

今と昔

 花の都で祭りが賑わう外では、緑牛の猛攻にモモの助はダウン必死。ここに雷ぞうが巻物による火遁で攻撃を仕掛けました。相手は植物なので火を浴びせれば…。

 しかし相手は海軍大将、“防火林”により難なく炎を無効化しました。お返しとばかりに雷ぞうに根っこを突きさすと、瞬く間に水分を奪い取って干からびさせました。何度斬っても無数に生えてくる植物、まるで弱点が見つからずに、次々と侍たちは動きを封じられていきました。

 

 一方、城内地下にあるスキヤキの部屋からさらに地下。彼の案内の下、ロビンと感づいたローが下へと降りていきます。スキヤキの話ではこのルートは、カイドウもオロチも知らなかったのですが、大看板のジャックが魚人であったため、ポーネグリフは発見されたというのです。

 どうして魚人だと見つかるのか、その理由はどんどん降りていくことで判明しました。うっすらと明かりが漏れており、促されてガラスのブロックを覗き込んで見ると…

「“ワノ国”が…海底に!?」

 なんとそこには古びたワノ国がありました。なんでもそこは800年前のワノ国。かつて巨大な藤山があったこの国に、巨大な壁が島を囲むように作られ雨水が溜まったことで下の町に住めず、藤山の中腹に現在のような国を作ったというのです。

 さて進んでいくと、ついにロードポーネグリフのある場所へとたどり着きました。ゾウ、ホールケーキアイランドも合わせてこれで3つ目。あとひとつでラフテルへの道が開ける状況です。

 そしてこれよりも遥かに地下…そこに古代兵器「プルトン」が眠っているようです。しかしこれを取り出すには、物理的に先ほどの防御壁を破壊しなければなりません。つまり開国=兵器の解放というのです。将軍家に伝わる伝説はここまで、おでんがどうして開国を果たそうとしたのか、それは彼のみぞ知る…。

残る者の戦い

 場面は再び花の都の近郊に。大自然の実力はすさまじいですが、彼からすればそもそもカイドウがいれば、ここに来なかったというのです。

「悲しい話だがカイドウの支配さえこの国が敵を寄せつけねェ抑止力だったんだよ!!!」

 絶対的な強者による支配は、他者をも寄せ付けない…暴君であったカイドウの支配が政府を寄せつけなかったのも事実なのです。

 それゆえに緑牛は最後通告のようにルフィさえ連れてその首を取れば帰ると言いますが、モモの助は断固としてそれを拒否!ルフィ達にずっと頼ってきた、ヤマトはやっと自由を手にいれる、ならばこの国に残る自分が踏ん張らなければならない!

「旅立つ者に頼っていては!!!拙者達はこの先「ワノ国」を守ってゆけぬのだ!!!」

 涙ながらに、若き君主は必死で訴えると、今度は不発の攻撃を何度も放ちます。そんな様子に呆れる緑牛でしたが…。

 なんと次の瞬間、カイドウの“熱息”のように強力な熱線が緑牛を襲いました!不意の痛烈な一撃に怯み、捕らえられた赤鞘たちは解放!標準は定まっていませんが、さらにもう一撃叩きこみます!うーん、なんとも強力!

 とはいえ、覇気も無い一撃では自然系は仕留めきれません。地面から生え出すと、いよいよ本気でモモの助を仕留めにかかろうとしません。

新時代だ!!

 すると今度は海の方から黒い雷のようなものが向かってきました。それが通り過ぎた瞬間、緑牛の動きが鈍ります。それが覇王色の覇気であることを実感した彼は、何者かを問います。

 覇気を出した人物は、ワノ国の近海にいたシャンクス。相手の行動が卑怯とは言いませんが、大きく時代を変えた者達への不意打ちを見逃すことは出来ません。腕をかけて守った少年、かつての仲間の子どもたち、そして…

「そんなに恐いか?「新時代」が!!!」

 シャンクスの覇気に気圧されて、緑牛は撤退を選択。なんとかモモの助たちは、この強敵を退くことに成功したのです。

 その頃、ルフィ、ゾロ、サンジ、ジンベエは遠目に彼らの戦いを見守っていました。最後の覇気の正体が気になるところですが…

「懐かしい顔が浮かんだ」

ちょっとカッコよすぎないか!?

 ラスト2ページが個人的に感嘆するレベルでカッコよかった今回の話。

 メインとなったのは、やはり緑牛を退けたシャンクスの覇気と睨みでしょう。かつては新世代の一端を担う未熟者、今では伝説を知る男、そんな彼が新世代へ向かってくる脅威を守るために、海賊らしく睨みを利かせるのがカッコよすぎます。今回、彼の脳裏に浮かんだ新世代がルフィ、モモの助、日和、そしてシルエットだけですがおそらくウタという人選なのが、なかなかにくいですね。まさかの原作登場に驚きですよ。しかも今週から3号連続で楽曲生みだす経緯を描いた漫画もあるし。

 しかし今回の描写を見る限り、たしかに彼はずば抜けて覇気の練度が違う印象ですね。覇王色をあんな遠隔で、しかも会話を出来るようにまでやれるのか…!今までゲームのおかげでよくわからない剣術捌きの印象が強かったからさ…。

 そんな彼の介入があるまで踏ん張っていたのはモモの助。なんとカイドウのように火を吹きました。もうこの時点で腕っぷしはご愛嬌を超えているぞ!でも涙ながらに必死で残る者として、戦い守り抜こうとする描写は…お前、本当に成長したな!

 にしても、ここまで来るとヤマトが味方になりそう…と思ったのですが、ああいった覚悟を見たからこそ、ワノ国に残ってしばらくは守るみたいな展開もありえそうなんですよね。まあ、個人的にはぶっちゃけどちらでも…。

 そして今回はワノ国の真実も明かされました。どことなくウォーターセブンを彷彿とさせる設定でしたね。コイが泳いでいるから海水でないという設定も見事に納得させられました。

 そしてプルトンを使わなかった理由ですが…今回の話とゾウとの会話を踏まえると、あの壁を取っ払うためにゾウがいると考えられますね。そして五老星は開国の真実を知っているような雰囲気でしたが、これもプルトンを手に入れるためだったのでしょう。にしても、これ下手したらプルトンのサイズって島ひとつにも匹敵するのでしょうか?

 盛りだくさんでしたが、個人的に今回興奮したのはシャンクスの描写と、最後のルフィたちの集合絵ですね。ルフィを筆頭に、ゾロ、サンジ、ジンベエの並びが素晴らしいの一言です。もちろん緑牛とぶつかれば彼らも無事では済まないでしょうが、大将相手にあの堂々とした態度は、まさに大海賊の風格です。四皇と最高幹部の集いという感じがたまりません。

 さて今週はいよいよFILMREDの公開、その前には単行本も発売します。そんな盛りだくさんの週に私はとんでもなく忙しく、さらには休日出勤…ちくしょう!

 むしろそれをバネに頑張ろうと思いつつ、また次回!

第1056話「CROSS GUILD」 やりやがったな、お前らー! - ワンピース航海記録