ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1160話「ゴッドバレー事件」 大乱闘!

 1160話の感想です。

 表紙連載は「“花の都”を一望できる、おでんと仲間を祀るお堂」です。おでんほどではないにしろ、ワノ国の問題を解決したり、その中で仲間を得たりとしたヤマト。このままワノ国の主力として成っていくのでしょうね。

第1159話「運命の島」 悪党が戦う理由 - ワンピース航海記録

 シャッキーが政府に奪われて人狩り大会の賞品にされていることをしったロックス海賊団は目的地であるゴッドバレーに出航。道中、彼らを止めに来たハラルドに会いますが、ロックスは彼にだけ自分の隠し名やゴッドバレーが故郷であること、そこに残した妻と息子の存在を明かします。一方、大会ではこの島に政府の仇であるデービー一族の存在が示唆され…

地獄で泣き、地獄で笑い

 特別なターゲットとしてデービー一族が紹介されると、天竜人たちは彼らに非難轟々。存在を否定し、一族を根絶やしにするように声を上げます。

 その恐ろしき後景の裏では、ドラゴンが死にかけの女性と話していました。彼女は自分の子供たちを父親であるガーリングに渡さないことを祈り息を引き取りました。名前も知らない見ず知らずの女性、しかし彼女の願いを受け入れたドラゴンは走り出します。そうでもしないと彼自身が立っていられなかったから…。

 さてターゲットの紹介を終えると、いよいよ人狩り大会が開始。まずターゲットが逃されて1時間後に天竜人たちによる狩りが始まります。人とは思えない所業に絶望しながらも、人々はもう逃げるしかないと走り隠れます。

 とはいえ、イワンコフが語っていたように大会の生存者は0。それを証明するかのような地獄が始まります。隠れていた3人家族は赤ん坊の泣き声によって天竜人に発見されます。子供だけでも命乞いをするも、銃声が響き…。他のところでも似たような状況が繰り返されています。

 一方で天竜人たちはスポーツ観戦をしているような騒ぎ方。賭けを行っている者もいます。そんな中で注目されたのは“神の従刃”なるポジションである軍子。今とは違った軍服を着ていますが、持ち前のアロアロの能力で3人まとめて貫きます。

 さらにエルバフに攻め入っていたソマーズも能力を使っています。木に登った少年の足元には大量の荊!この状態で子供を落とそうと木を蹴り続けます。止めようとした父親が飛び出ますが、ちょうど子供が落下!そして助けようとした父はクッションになろうとして、荊の餌食に…。

 あまりにも酷い惨状にドラゴンの心は限界寸前。とはいえ、天竜人に逆らおうものなら部隊全員が打ち首にもなりかねません。そんな彼の目に入ったのは、ゲームからの脱出を画策するイワンコフ一行と、それを陰から狙う天竜人。希望を見出す彼らに、気づけばドラゴンは麻酔弾を天竜人に撃っていました。この判断は間違っていないよ…。

怪物の集結

 阿鼻叫喚の大会が進む中、島の東側で爆発が発生。そこに現れたのは、野心バリバリの悪党集団ロックス海賊団を先頭とした多くの海賊たち!狙いはシャッキー、宝、悪魔の実と様々ですが、後に山分けする前提で一時休戦とします。抵抗する海軍ですが、時代の化け物が負けるわけがありません。

「ムダだ海軍!!おれに続けェ!!「ロックス海賊団」!!!」

 この混乱の隙になんとドラゴンがシャンクスとシャムロックの双子を確保。幸い、まったく泣かずにその場を去ります。

 ロックスの登場に絶望する海兵ですが、さらにロジャー海賊団も登場。当然、彼らもシャッキーを奪い返すために進軍します。なお、可能性ないから諦めろと言ったロジャーは船員たちに踏みつけられていました。愉快か!

 このままではゲームどころじゃないとしたガーリングは神の騎士団を集め迎え撃つことを決意。彼らもこのままやられるほど甘くありません。

 とはいえ、すでに島の四方八方から海賊が上陸している状態。止めようにも実力が明らかに違う相手に、残っていた海兵たちはなぎ倒されていきます。

 すると再び爆発が起こりました。また海賊の砲撃かと思うと、それは素手で投げられた砲弾!

「おれが来たぞオ~~~!!!」

 後に海軍の英雄となるガープの援軍が到着したところで、今回は締め!

ワンピース版スマブラ

 いよいよゴッドバレーの事件が本格的に描写され始めた今回の話。電子版は昨日からでしたね。

 まず前半は天竜人たちによる先住民狩りの大会。なんというか…地獄絵図以外の何物でもありませんね。赤ん坊が泣いたことで見つかって命乞いするも銃声が3回聞こえた時点でぞっとしました。

 いや、本当にきつい…くまの過去編のように休憩挟んじゃいましたよ。間に挟まるドラゴンの心情にリンクした読者も多いのではないでしょうか。もっともドラゴンみたいな行動は私ならできないだろうなと思ってしまいます。というか、ヤバいと分かってもしっかり行動できる辺り、やっぱりルフィの父親という感じがします。息子は麻酔銃どころかぶん殴ったしな!

 そんな中で読者の目を引いたのは、現在の時間軸でエルバフに攻めてきた軍子とソマーズ。軍子はどうも騎士団の中でもちょっと特殊なポジションのようですね。名前的にはイムの懐刀という印象です。ロックスが入ってきた時もいたから間違いじゃないでしょうが、それにしたって老けなさすぎです。やっぱりイムが意図的に選んで年を取らないようにさせてる気がしますね。あと賭けていた天竜人たちの会話から新入りのような印象も受けたので、騎士団の予備軍的立ち位置だったのかなとも思いました。

 逆にソマーズの方はまさに若い頃といった風体で騎士団の集合絵にもいましたね。この頃からイバイバの能力を駆使して、戦っていたようです。親子への反応から見て、こいつも昔からスタンスは変わってないですね。ゲームに勝つよりも自分流のやり方で楽しんでいるのが印象的です。現実のゲームでも変な縛りプレイやっていそう…。まあ、軍子もソマーズもキャラ立っているから嫌いじゃないですよ。

 騎士団といえば、今回は集合絵もありました。くまの過去絵でちらっと映っていた女性と骨の被り物している人物に加え、ソマーズ、マンマイヤー家の帽子を被っていた人物、大柄の角が生えた女性、明らかに人間じゃなさそうな巨漢がいますね。後ろの女性はキリンガムの血縁者とかでありえそうですが、隣の巨漢はどうみても魚人とか別の種族に見えるんですよね。軍子の存在もありましたし、騎士団って見込みありそうなメンバーをイムが引き入れた集団だったりするのでしょうか?

 陰鬱とした前半の展開と打って変わった空気感が流れたのは、ロックスたちがきた後半。くまの過去編でもあった立ち並びをより強烈にしたような印象です。ロックス海賊団それぞれの反応が個性的で面白いですね。シャッキーに熱を上げる男ども、ツッコミ入れるバッキンやどこかぽやんとした雰囲気のあるグロリオーサ、男たちに一喝するマム、そして悪魔の実にしか興味なさそうなカイドウと様々です。どうでもいいけど、ここの白ひげが自分は興味ありませんけどなムーブ出しているのが面白いです。イタい学生の態度だぞ、それ!そういえばガンズイがいませんね。構図の問題で省かれたのでしょうか?

 このメンバーに発破かけるロックスですが、内心は妻と息子を救えるかハラハラものなのが味わい深いところです。ハラルドがいてくれたらな…。

 続いてロジャー海賊団も上陸。今後を考えると、レイリーが救う可能性が高いので見逃せないところです。また船員たちに踏みつぶされるロジャーというギャグ描写も見れます。前半があれだっただけに、こういうギャグ描写がありがたいところ。ところで登場のシーンで、よく見るとギャバンがロジャーの足元に斧をやっているような…もしかして足を引っかけられて転んだか?

 最後はロジャーを追うようにガープが登場。懐かしの素手で砲弾を投げる“拳骨隕石”を披露しています。この威力もルフィたちに披露した奴より格段に上だろうし、絶望を抱いていた海兵たちからすれば何よりの援軍でしょう。

 今回はゴッドバレーの凄惨さやドラゴンの決意、ロックス海賊団やロジャー海賊団、ガープの参戦がメインであった中、ちょっと気になったのは先行公開から見られた天竜人たちの発言。デービー一族が天竜人にとって宿敵なのは分かるのですが、お前らも“バッカニア”なのだろうという発言は不思議に思いました。バッカニア族のことを指しているにしても、彼らは巨人族との混血なのでデービー一族とは明確に別でしょうし、バッカニアと指摘するあたりこれ自体が別の意味を持っているように思えます。政府に歯向かった者たちの一族をそう呼んでいるのか、なにか別に理由があるのか…。

 世界観への疑問も展開されたところでまた次回!

第1161話「矢の雨をしのいで結ぶ恋の歌」 戦場の中で愛を叫ぶ - ワンピース航海記録