ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1048話「二十年」 長い20年

 1048話の感想です。

 表紙連載は「ショコラタウンにおそらくジェルマがやって来た!!」です。ブリュレが援護を打診したのは、将星のクラッカー!まだ包帯は巻いていますが、回復したようですね。しかし「おそらく」と書かれているあたり、たぶん来たの違う奴らじゃ…。

第1047話「都の空」 いよいよクライマックス! - ワンピース航海記録

 

 全力の覇気でギア5状態のルフィを相手に、攻め立てるカイドウ。とはいえ、彼が勝てば鬼ヶ島の落下はなくなり助かりますが、中にいる侍たちの願いは愛する人々が安心して生きること。それを思えば、ここで自分たちが死ぬことなど怖くありません。

 そして屋上ではルフィが島サイズの大きさの拳を作り出し…

猿神と炎龍

 ルフィに島をどかすように言われたモモの助。龍の姿になっても焔雲をまともに出せない状態の彼は無理だと喚きますが、彼の脳裏には命を懸けた両親と今もなおどこかで生きている妹の姿…必ず光月を再興すると誓った彼は勢いをつけて島を押し始めました。

 一方でカイドウは視線に映る巨大な拳に対しても、受けて立つ気満々でした。

「知ってるか?麦わら 20年前…!!この国の英雄が…!!焼かれて死んだ!!!」

 その発言と共にカイドウの口から吐き出した灼熱の炎が彼に纏っていき、ルフィの拳にも劣らないほど巨大な龍を形成しました。技の名を“火龍大炬(かえんだいこ)”!その迫力は凄まじいものです。

 そして威力もその見た目にまったく劣りません!ルフィが掴んでいた手をあまりの熱さで離すほどで、カイドウは彼の巨大な拳も溶かす気満々です。こいつ、マグマグの能力みたいなことまでしてる!

 しかしルフィもそれで負けるつもりはありません。ヒョウ五郎から伝授された流楼を纏い触れないようにした上で、拳を振り下ろしました。

 対するカイドウも“昇龍”の掛け声と共に、火の龍と共に駆けあがっていきます。

 ルフィの“ゴムゴムの猿神銃(バジュラングガン)”とカイドウの“火焔八卦がぶつかり合います!

20年の地獄

 その頃、鬼ヶ島では侍たちがルフィへの応援に声を上げていました。その中にいた河松も彼の勝利を期待しています。

 伝説の処刑後、九里に向かおうとするカイドウをワノ国の国民たちは防ごうとしますが、彼らに止められるはずがありません。さらに百獣海賊団たちが、オロチに向かってくる輩を叩きのめします。

 そして光月家の城を燃やし、生き残りはいないと確信したオロチが大名達に投げかけた言葉は…

「さァ大名達よ 選べ!!わしらの『ワノ国』を共に盛り上げるか “戦”か!!!」

 この非情な問いかけに4人の大名達は刀を抜きます。

「答えのわかりきった…愚問でござる!!!」

 彼らを筆頭に他の侍たちも一緒にカイドウに向かっていきます。死力を尽くして向かっていきますが、カイドウの実力はまさに最強!彼の前に、多くの侍たちが倒れていきます。

 敗北後、武器工場のために多くの人々が無理やり連れていかれ、奴隷のように働かされます。工場のおかげで川が汚れ飲む水はままならなず、作物も育たないから食べるものもありません。そしてオロチが流したSMILEの残りにより、この悲しみや苦しみを表せずにただ笑うしかできない…

 その元凶であるオロチは身体が燃えながら、最後の首で日和を狙います。

「黒炭の怨念アナドルナァ~~~~!!!」

「修羅場でござる…」

 最後の最後までしぶとく怨念を晴らそうとする怪物に一太刀…!傳ジローの一撃が、ワノ国を巣食う怪物の首を落としました。頂上でルフィとカイドウがぶつかり合う中、もうひとつの元凶が消えていく…。

この願いは本物

 ちょっと情緒が悲しみに溢れた今回の話。

 メインとなるオロチがワノ国に行った数々の悪行は改めて苦しいものであると実感しました。大名達の敗北を皮切りに、家族を引き裂き、食べるものや飲むものも無く、その悲しみすらも強制的な笑顔で塗り固められる…死の恐怖と隣り合わせの地獄を20年も続けられて支配されていたと思うと、そのドス黒さは言わずもがなです。

 これが祭りで飛ばされている宙船を見ると、さらに胸が締め付けられる思いでした。前回の侍たちの覚悟が決まりすぎて、オイオイという気持ちでしたが、町民の願いを目の当たりにすると…。

 これやっぱり、オロチは許されませんわ。いくらこいつが地獄を見ても、ワノ国をここまで滅茶苦茶にしていい理由はありませんよ。

 傳ジローが最後の一撃を決めたことに安心しました。前にも言っていましたね、「修羅場でござる」という言葉。やっぱり最後まで彼女を守る役目は共に戦ってきた彼なんだなって…。

 そして今度こそラストと思われるルフィとカイドウの対決。ここに来て、さらに強烈な技をぶち込んできたカイドウには脱帽です。タイマンならカイドウだろうと言われていましたが、今はそれすらも生ぬるい表現なんじゃないかと思わされます。この期に及んで全力で迎え撃とうとする精神はなんなの…?

 しかしルフィのギア5の一撃も負けてはいません。個人的に思ってきたカッコいい技と言うのを見せてくれた気がします。いや技名だけだろと言われそうですが、実際ネーミングセンスに辟易していた部分はあるので、ここで「猿王」を超える「猿神」ときたのはシンプルにカッコいい印象です。

 ワノ国の決着で、悲しみを打ち砕いてくれ!そんな想いを抱きつつ、また次回!

第1049話「目指すべき世界」 彼らが望むのは - ワンピース航海記録