1022話の感想です。
扉絵リクエストは「あじさいの花の中でかくれんぼをするカエルとトンタッタの小人たち」です。ヤダー、シンプルに可愛いー!
第1021話「デモニオ」 悪魔と記号 - ワンピース航海記録
ロビンの決死の大技によりブラックマリアをついに撃破!一方、その頃外では再び鬼ヶ島に向かうためにモモの助がしのぶに能力を使って欲しいと頼んでおり…。
感情ある亡霊
戦力差の大きいこの討ち入りでしたが、お玉の作戦により敵との戦力差はだいぶ縮まり、さらに麦わらの一味や一部の裏切りもあって屈強な飛び六胞は全滅!流れは討ち入り組に来ていますが、その一方で空を飛ぶ鬼ヶ島がワノ国の本土へと到着するのが残り15分と油断ならない状況です。
その頃、城内3階では雷ぞうと福ロクジュの一騎打ち。雷ぞうが分身の術を仕掛けると、福ロクジュは伸びる耳たぶで攻撃する“耳たぶクラッカー”で対応します。SBSで書いていた得意技ってこれか…!
福ロクジュがオロチに忠誠を誓うのは、彼が現在の将軍であるからという至極単純なもの。忍として感情を押し殺し、己の仕事を全うする、それこそが彼の本懐だったのです。そういう意味では仇討ちという感情丸出しの行動の雷ぞうには憤りを覚えますが…。
「…感情ゆえに我らは本望!!!」
雷ぞうにとって、いや赤鞘にとって自分たちはおでんと運命を共にした怨霊がごとし。この戦いは己の感情、意志によって戦うものであり勝利こそが本望なのです。そして勝利の暁には、モモの助が「将軍」と成ることでワノ国の夜明けが始まるのです。
コイツが人質だ
同じく城内の3階では、超新星の対決。キラーとホーキンスが戦っていますが、何度も何度も致命的なダメージを与えても復活するワラワラの能力にキラーは手を焼きます。とは言っても、彼の復活も無限ではありません。さすがに少なくなってきたようで、そこを狙ってキラーは左胸を突き刺します。
「僅かだが…重要なのは…誰の命か…!!」
同時刻、マムという絶対的な強敵を前に突如キッドが膝をつきます。彼の左胸には謎の刺し傷が…。
そう、この身代わりの相手はキッド。つまりキラーがホーキンスに勝つにはキッドに致命的なダメージを与え、命を奪うことになるかもしれないのです。
「…さァ興じろ くるしゅうないぞ!!」
「ファッファッファ!!いい趣味してやがる!!!」
やだ、絶妙な悪役外道ムーブ!
満を持しての我らが花形
そして敵の最高戦力がいるライブフロアでは、もう地獄絵図!キングとクイーンが裏切り者始末&ゾロの捜索で大暴れです。サンジも止めようとしましたが、さすがに大看板2人相手はかなり厳しい。さらにマルコもダウンしていました。
出来るだけゾロを引き離すように指示すると、サンジはクイーンのあごに蹴りを入れます。現状、ここで少しでもやりあえるのが彼しかいませんが、それを外野から狙う者もいます。ペロスペローは飴の矢で狙いをつけていました。彼からすれば、サンジが結婚という名の暗殺されれば百獣海賊団と組むことも無かったのにと思う状況です。
しかし相手を狙っている時は、自分も狙われている考えろ!後ろからネコマムシの強襲を受けて、そのまま外に吹っ飛ばされます。
そしてとうとうゾロが発見。逃げようとしますが、行く手を塞ぐのは百獣海賊団ナンバー2のキングです。突如手のひらから出した炎を纏った掌底“炎皇(アンドン)”で攻撃しますが、ぎりぎりのところで人獣形態のマルコが防御技“不死薊”で防ぎました。
キングの攻撃を見て、マルコはその特異性に目をつけます。なんでも彼の発火能力は人種的なもので、その昔に赤い壁の上に住んでいたのだとか。
ここでクイーンも合流して、2人がかりでマルコを狙います。さすがに彼もこれ以上抵抗はしません。両手を上げて降参と言いますが、それは敗北を意味しない…新たな世代へのバトンタッチ!
「“花形”登場だよい!!」
相手は百獣海賊団の中核である大看板、その実力は一流。ならばお相手するのは麦わらの一味の人気ある代表者。未来の海賊王の両翼を務める彼らが迎え撃ちます。ゾロの“三刀流煉獄鬼斬り”とサンジの“悪魔風脚ムートンショット”が炸裂します!
「おいぐるぐる この戦を制したらよ」
「ああ見えてくるなァ…ルフィが「海賊王」になる姿!!!」
未来の海賊王の両翼
最後のゾロとサンジに心奪われた今回の話。
麦わらの一味の2大巨頭である彼らのこの見開きとやり取りは本当に見たかったものを見せてくれた印象でした。船長であるルフィを支え、どこまでも真っすぐに信じる2人は、まさにロビンの話していた両翼に相応しい存在でしょう。
これは直前のマルコのセリフがいい味を出していましたね。大看板に対抗する存在として「花形」という言葉を使い、読者が待っていたことを実感させてくれます。
というか、この人は本当に頑張り過ぎでしょ。倒れたと思ったら、最後の最後までバトンを繋ぎますし。全盛期の白ひげ海賊団は彼の後ろからアホみたいな攻撃が次々と来たと思うと、そりゃ強いよな。
そんなゾロとサンジの相手は、四皇最高幹部のキング&クイーン。ライブフロアでの暴れっぷりは圧巻の一言でした。キングの人獣形態にも今から期待できます。
そういえばキングの正体についてマルコが言及していましたね。やはり気になるのは元々レッドラインの上に住んでいたということでしょうか。今はおそらく天竜人くらいしかいなさそうな…となると、天竜人に滅ぼされた人種と考えてもいいのでしょうか。というか、レッドライン自体が未だに謎の多い場所でもありますからね…。
加えて地味に印象的だったのは、福ロクジュのスタンス。あくまで感情は殺し、忍びとしての矜持でその時の将軍に仕える…こういったタイプの忠臣は個人的に好みですね。
それとホーキンスの扱いですが、けっこう残念がっていた感想を目にしたのですが、私はあの振り切った悪役は魅力的でしたね。敵の名ありキャラとして印象付けてくれたと思います。欲を言えばもうちょっと早くこの役に収まって欲しかった感じはします。言動がそれっぽく見えないのがあれだったかな?
全体通して今回は私好みの印象的な場面が多かったですね。その中でもずば抜けて良かったのがゾロとサンジのコンビだったってだけで。
大看板戦が今から期待しかないと思いつつ、また次回!