ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1023話「瓜二つ」 面影が見える

 1023話の感想です。

 扉絵リクエストは「雀たちと楽しそうに歌うビビと、それを見てやきもちを妬くカルー」です。今回ジャンプに掲載された「ビビの冒険」とも合わせて和やかな絵となっていますね。しかし毎回、ビビが扉絵リクエストとかに出るたびに思うのですが、やっぱり彼女の人気はすごいですな…。

第1022話「花形登場」 そ、それだよ読者が求めている場面は!! - ワンピース航海記録

 

 飛び六胞を打ち倒すもの、城内ではまだまだ強敵たちとの戦いが続きます。特にライブフロアでは大看板2人が裏切り者の粛清も兼ねて大暴れ。最後にマルコが抵抗すると、彼の代わりにゾロとサンジの花形コンビが大看板を向かい討ちます。

強敵!大看板!!

 ゾロ&サンジの一撃で大看板は吹き飛ばされます。これにはライブフロアも大盛り上がり。味方は敵の大戦力を崩せる可能性に目を向け、敵は大看板が背中を地につけたことでショックを受けます。

 当然、外野からも横やりが入る可能性があります。しかし狙いをつけていた狙撃手を河松がカット!ヒョウ五郎親分も味方に、この勝負に助太刀はせずに邪魔を蹴散らすことを指示します。この勝負、花形と大看板の一騎討ちでケリをつける模様です。

 そんな中、白ひげの言葉を思い出すマルコをイゾウが回収。最後の最後まであざといやり取りをして戦線離脱です。

 

 ここで大看板もあっさり復帰。タフさに定評のある上に、災害の名を冠する実力者。

「倒せねェから「大看板」よ!!!」

 復帰早々に口からのレーザービームを連射してクイーンが猛攻を仕掛けます。ゾロとサンジはこれを避けますが、どうもサンジの方がおかしい様子。なんでもレイドスーツを2回着た辺りから体が「変」と訴えます。特に悪いわけではない様子ですが…。

 ここで隙をついてきたのはキング。サンジに向かって刀を振り下ろしますが…

「貸し「1」!!」

 そこはゾロがカット!しかし攻撃を防ぐことで動きが止まったゾロに対して、今度はクイーンが熱を持った義手…ではなく、髪の先の攻撃”ブライダル熱拳(グラッパー)”で攻めたてます。

「借りなし!!」

 だったら、彼が防ぐしかないじゃない!ということで、サンジが蹴りで防いで借りを返します。

 

 自分の攻撃を防いだサンジにクイーンは高らかに笑います。ジャッジの元同僚だけあってかジェルマにも詳しく、彼の発火が改造人間としての能力だと考えます。

 しかし彼は母が命がけで守った純粋な人間。その情熱が彼の強さへと繋がっているのです。

「怪獣料理もお手の物だぞ恐竜野郎!!!」

「ベガパンクにも作れねェ“絡繰人間”の真髄見せてやらァ!!!」

 サンジとクイーンがぶつかり合う中、ゾロはキングに連続で刀を振っていきます。しかしなにか音がしたかと思うと、なんと彼の持つ刀の刃に凹凸が現れ、ゾロの刀をひっかけます。まさかのソードブレイカーに、そのまま棘付きの拳でゾロを殴りますが、これを口に加えていた刀で防ぎます。キングは刀こそ持っていますが、その本質は剣士ではなく、様々な武器で相手を仕留める男だったのです。

「戦いに流派や型が必要か?」

「好きにしな!!おれも決着の時には!お前のノド笛食いちぎってるかも知れねェ 負けるわけにはいかねェのよ…!!!」

 ということで、ゾロとキングもそのまま激突!外野から見ていた河松とヒョウ五郎親分には彼の姿がかつての鈴後の大名である「霜月牛丸」のようであり、同時に牛丸の祖先であり伝説の隻眼の侍「リューマ」をも彷彿させていたのです。

復活の月の獅子

 一方、2階ではイヌアラシがもうひとりの大看板ジャックと対決中。人獣形態となりケンタウルスのような形でマンモスの強靭な下半身と長い鼻でイヌアラシを追い詰めていきます。

 しかし鼻の叩きつけを喰らう直前に、その鼻を持って逆に背負い投げ!壁を破壊してアシュラの倒れている部屋へと移ります。

 この20年の間、おでんの忠臣として自問自答の日々。ようやくこぎつけたこの決戦、何があろうとも勝利をもぎ取らねばいけないのです。その姿は猛々しく、同時に白く美しく…アシュラのおかげで天井にできた穴から満月の光が漏れ出し再びスーロン化しました。

「世界に“夜明け”はやって来る!!!」

 同じ頃、ドクロドームの入り口ではネコマムシと彼に吹っ飛ばされたペロスペローの対決!当然、こちらも屋外ということで体が大きく変化していきます。ペドロが命を懸けて繋いだルフィ達というバトン。今こそ彼の仇を取る時です。

「ゆガラの見る月は今宵限りぜよ!!!」

人の成長

 さらに城内2階では燃え盛る火の中で、雷ぞうと福ロクジュの忍者対決続行中。もはやおでんのいない状況では、モモの助に仕える赤鞘を滑稽だと笑いますが、彼らにとっては希望なのです。今は未熟でも、必ず成長してワノ国を治める…ゴロツキでも“侍”になれた赤鞘だからこその確信でした。

 そして常影港ではハートの海賊団が大慌て。なんと目の前に巨大な龍がいるではありませんか。しかしその色、雰囲気…ルフィには誰か分かりました。彼こそしのぶの能力で28歳へと年を取ったモモの助。彼女の話ではその見た目は…

「行くぞモモ!!「ワノ国」取り返しに!!!」

「おう!!!」

コンビがカッコよい!

 盛り上がりと伏線がばらまかれた今回の話。

 ゾロ&サンジ、キング&クイーン、イヌアラシ&ネコマムシ、ルフィ&モモの助とコンビが光った印象でした。

 個人的にはやはり前半のゾロ&サンジVSキング&クイーンの勝負がよかったですね。戦闘中にも信頼しつつ、この貸し借り発言が出ちゃう関係性は前回に引き続きテンションが上がります。

 一方で対抗する大看板も間違いない強さと格を見せつけてくれます。特にクイーンの大看板発言は長年百獣海賊団を支えてきたからこそのセリフに感じました。地味にキングの戦闘スタイルにも驚きましたね。剣士ではなく、なんでもありの戦法。このやり方で多くの敵を葬ってきたのでしょう。しかし考えてみればキング、クイーン共に悪魔の実ではなく、種族や技能の方から異名が取られたのは面白いですね。まあ、クイーンとか納得の疫災だったからな。

 種族といえば、キングの種族に追求がありましたね。“ルナーリア族”というらしいですが、その特性は今のところ発火能力と前回マルコが話していたレッドラインにかつて存在したということ、あとはすでにほとんど滅んでいる可能性があることくらいでしょうか。ルナーリアという名前のせいか、急激に月に行ったエネルに注目が集まっている印象ですね。いや今更あいつが出てきたところでどうなのって感じですが。マルコとイゾウの神の話や天竜人を考えると、このルナーリア族はどうもワンピースの歴史に大きくかかわる気がしますが、その真相は…。ありえそうなのは天竜人に追われたとかでしょうか。

 併せて、気になったのはサンジの体の異常。レイドスーツの着用により、変なことになっている模様です。まさか今さら外骨格が出てきたとかでしょうか。個人的にサンジは人間であって欲しいような、しかしソラさんが守り抜いた優しい心はあるからいいような…うーん、悩ましい。

 地味に発火能力にまで言及してきたのは驚きでしたね。あれはそういうものかと思っていたのですが…これってサンジもルナーリア族の血があるとかそういうのでしょうか?それとも血統因子の方?ただヴィンスモーク家もいまだに謎が残るところはあるんですよね。だいたい母親のソラさんが原因ですが。

 あとどうでもいいけど、サンジって覗きの時もあわせればレイドスーツは3回着ている気が…。

 一方でゾロの方は完全に明言されたようなものですね。これはゾロがリューマや牛丸の子孫であることが明言されたようなものですね。まあ、いつだったかのSBSの内容を見れば、シモツキ村自体がそういった村でしょうから、あそこで生まれ育った人間は全員ワノ国関連の血を引いていると思っていいのでしょう。

 そしてラストはド派手なモモの助の龍姿。その見た目はカイドウそっくりですが、色はおそらく以前の彼と同じピンクのようなものでしょう。20年の歳月を捨ててまで得たその力はぜひ期待したいものです。しかししのぶの反応から見た目もおでんそっくりなのか…ちょっとあの性格でその見た目は反応に困る気がします。これは今からカイドウさんのメンヘラおでんチェックに期待したいところです。

 また今週のジャンプではニセコイの作者であった古味直志先生が「ビビの冒険」を読み切りとして書いています。女性陣可愛いんだけど、メインの男性陣が同人誌で見たことあるような雰囲気になっているのが気になります。そしてずば抜けて違和感あるのが、チョッパーでした。可愛いけど、これじゃない感がスゴイ!逆にボンちゃんはかなり完成度が高かった印象でした。こう見ると、やっぱりワンピースのキャラデザって本当に独特というか…。

 いよいよ100巻も近くなり、ワノ国編も盛り上がりで、私のテンションも激上がりしながら、また次回!

第1024話「某」 ワノ国のために戦う理由 - ワンピース航海記録