ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第999話「君がため醸みし待酒」 あの男が背負ったもの

 999話の感想です。

 今年ラストのジャンプはワンピースが表紙を飾り、1000話に向けてのお祭り状態。各作者が作品のキャラとワンピースのキャラを描いていました。なんかチョイスが…いやこの作者が選んで描くとしたらこうだろうという納得さはありますけどね。しかし堀越先生、屈強な男ならもっと別にいたのでは…?

第998話「古代種」 大怪獣幹部 - ワンピース航海記録

 

 ルフィがカイドウの元へと急ぐ中、鬼ヶ島各地では飛び六胞が本領発揮。古代種としての能力を発動していました。一方、ヤマトはモモの助たちと共に隠れている最中、かつて戦った男の話をして…。

 自由になりたいよ!

 冒頭の回想で、いきなり激闘を繰り広げているのはエースとヤマト。どうやらエースはカイドウの首を獲りに行ったようです。しかしこの日はカイドウは遠征中。幹部すら一人もいません。ヤマトとしても別に鬼ヶ島を守る必要は無いのですが、さすがに向かってきた相手を無視はできません。しかもすでにエースはかなりの敵を倒していました。

 スペード海賊団もさらわれた子供を本土に戻すため先に行きますが、エースはヤマトほどの実力者とは決着をつけないと気が済まなかったようです。そしてそれは彼女も同じ。互いに勝負続行です。

 そんな中、エースが言ったのは親のこと。エースからすればそれほど嫌っている親のためにここまで戦うのは納得いきません。手錠はあるにしても、彼女はその心までカイドウに繋ぎ止められているように見えたのでしょう。これにはヤマトもカチンときました。彼女だって好きでこんなことしているわけじゃありません。彼女の望みは…

「ぼくだって…!!海に出て冒険してみたい!!!おでんの様に自由に生きてみたいよ!!!」

 部下の制止も振り切り、カイドウの力の象徴ともいえる像を破壊!あの日からずっと後悔の連続だ、コノヤロー!

 

 しかし自由の発言はエースもにっこり。呼応するように炎で像を溶かしました。

 その後すっかり意気投合した2人は、酒を酌み交わします。話題は海外のルーキーたち。ぶっちぎりのエースに、名を上げてきたキャベンディッシュ、北はロー、南はキッド、さらに西のベッジと実力者勢ぞろいです。

「だが一番手強いのは数年後に出航してくるおれの弟だ!!!」

 確信を持って言い切るエースの悪い笑顔に、ヤマトも呆れ気味です。なんでもこの会話中、ずっと弟の話を出していたのだとか。このブラコンめ!

 

 時は戻り、現代に。この龍の像はエースがカイドウへの警告、そしてヤマトとの約束して残したものとしたようです。思い出話に感心するモモの助ですが、ここでとうとうヤマトがカイドウの娘だと発覚。驚きに早々に離れようとギャグ調子で逃げようとしますが、あっさりと誤解は解けました。僕はおでんというセリフは相変わらずサイコだけどな!

 一方、エースの話題をしていたのは彼女らだけではありませんでした。お玉もナミにエースが死んだと言ったルフィのデリカシーの皆無さにむくれていましたが…。

あの日の白ひげ海賊団

 お次は前回まで阿鼻叫喚だったライブフロア。クイーンの指示でマルコが狙われますが、彼は動じずロビンとブルックに城には知るように指示。さらに不死鳥へ変化してゾロを掴んでそのまま敵を薙ぎ払いながら上空へと飛び立ちます。

 そして思い出すのは、白ひげ海賊団のある日。エースが白ひげにワノ国への進軍を頼んでいましたが、断られていました。おでんが死んだことを白ひげ海賊団は知っていましたが、それは事件が終わった数年後。進軍したところでカイドウ達とぶつかれば被害は想像もつきません。

 エースは自分だけでもと言いますが、これが白ひげの琴線に触れます。おでんほどの男でも倒せなかったカイドウを、エースが倒すにはまだ実力が足りません。あっさりと白ひげに一喝のたんこぶを作られました。まずこの人相手に一発も入れられないようじゃな(笑) それはそれとしてイゾウやマルコは、いざという時は動く気満々でした。

 あれからどれくらいの時間が経ったのでしょうか。エースも白ひげも死に、所属していた海賊団は崩壊しました。それでもようやくその願いと、亡き仲間との約束を果たせたことには涙も浮かべます。

 

 屋上目掛けて突っ込むマルコですが、敵もバカではありません。空を守るのは巨大を震わすブラキオサウルスのクイーンと、マルコと同じく空を翔けるプテラノドンのキングです。このまま戦いの終わりを告げる相手ですが、マルコも負けてはいません。かつての仲間の無念を、約束を果たすためにただ今はルフィ達に全力で力を貸すだけなのです。

「お前らは今“新時代”を相手にしてんだよい!!!」

狙う宝はただひとつ

 その頃、お玉はナミからルフィとエースの関係を聞いて申し訳なさそうにショックを受けていました。反省できるお玉はいい子だと思うの。

 さらに同時期、モモの助もエースの素性を知って驚きの表情。思えば、彼はロジャーも知っている相手なので、これには驚きです。ヤマトとしても援軍として連れてきた男が、エース所縁の海賊と知って運命を感じます。その根拠はエースとの仲だけでなく、ルフィの名前にDがあることでもあり…。

 

 そして屋上ではプロメテウスとゼウスが炎と雲で強化中。すでにマムはカイドウと合流していました。ちなみにルフィを相手にしても、ロビンだけは殺すなというのが彼女の注文。マムの元にも古代文字を解読できる可能性を持つ三つ目族のプリンがいますが、真の開眼というものがいつになるかわからない以上、さっさと読める相手が欲しいようです。やはり彼女はさっさとロード・ポーネグリフが見たいようですね。

 そんな彼女にカイドウは呆れますが、マムとしては今でもカイドウのことを弟のように思っているのだとか。なんとロックスが滅びたあのゴッドバレーで、カイドウに今の能力である“ウオウオの実幻獣種”を与えたのはマムだというのです。この恩に報いろと迫るマムを軽く流すカイドウ。そうです、彼らにとって本番はまず得るものを得てから。

「「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)をなァ!!!」」

 やっぱりこいつら怖いよ…!

回想エース

 エース大増量の今回の話。

 ヤマト、お玉、マルコの3人でエースを思い出し、彼を懐かしんでいました。お玉は回想無かったら復習みたいなものだったけど。

 ヤマトとエースの出会いは、スペード海賊団の時にやり合ったんですね。ただカイドウは運良くいませんでしたが。まだ駆け出しとはいえエース相手にあそこまで善戦できるヤマトも凄いな。

 最悪の父を持つ2人としては、妙なシンパシーを感じたのもあるのでしょうね。すっかり仲良くなっていました。2人とも親に縛られた人生歩んでいるしなぁ。

 そしてヤマトはDに触れるような発言もありました。彼女はおでんの日記を持っているのでロジャー海賊団以外で、世界の真実を知る数少ない存在なんですよね。ここは解明してほしいような、ルフィ達が行きついて知って欲しいような…うーん悩ましい。

 

 またカイドウの能力が判明。なんとウオウオの実という魚の能力です。これは正直驚きましたね。鯉が龍になる伝説とかあるから、その辺りは別に良いんですよ。ただ海に嫌われた悪魔の実の能力で魚の能力があることが驚きました。ということは、なんちゃって魚人になれるということでしょうか。まあ、おそらく泳げないからエラ呼吸できるだけなのでしょうが。魚から龍…つまりカイドウはギャラドスということか!

 それとカイドウがマムと普通に話していましたけど、これ赤鞘…いや何も言うまい(涙)

 

 設定で気になる場面はありましたが、個人的に今回はマルコの回想が良かったですね。白ひげ海賊団が和気あいあいとしているのと、その後に彼が見せた嬉しそうな涙が在りし日の彼らを感慨深いものにしてくれています。

 しかし白ひげがおでんの死を知っていてよかった…。マジでおでんとヤマトの連絡不十分とかだったらどうしようかと。

 

 それと今回細かいネタも好きですね。目キラキラのヤマトとか、なぜか口から銃撃っているクイーンとか。個人的にはヤマトの身バレを聞いて、ローリングで離れるしのぶが面白いです。海賊無双4でのイワンコフ思い出すんだよ。ローリングエステ!

 そして今回はついに999話。いよいよ1000話となる次回、どういったサプライズを見せてくれるのでしょうか。やっぱりルフィVSカイドウの開戦かなー。

 年内最後から年明け一発目の1000話が気になりつつ、また次回!

第1000話「麦わらのルフィ」 これぞ麦わらのルフィ - ワンピース航海記録