979話の感想です。
表紙連載は「トンタッタ族が見つけた遭難船」です。私はねてっきりローラとシフォンの感動的再会だけで終わると思っていたんですよ。それどころか家族の再会の可能性が…生きていたのか、お前！
第978話「飛び六胞登場」 なんだこの面白メンバー - ワンピース航海記録
錦えもんの能力で変装したルフィ達は退路を塞ぐ侍たちの覚悟を目の当たりにします。そんな彼らが討ち入りのために潜入しているとはいざ知らず、百獣海賊団やオロチの軍勢は大盛り上がり。さらには最強の真打ち、飛び六胞の顔も明かされます。
油断の隙に
『オロチは油断している』
冒頭で語られるのは如何にオロチが現在油断しているか。それもそのはず、腹心のスパイと自身の油断なき作戦により完全に敵を封じ込めたのです。ようやく光月や赤鞘のことで怯えることもなくなったのでしょう。
しかし実際はその真逆。万全の態勢で錦えもんや自身の部下だと思っていた傳ジローが進軍し、裏には赤鞘の残りメンバー5人とハートの海賊団、正面には変装したルフィ＆キッドの海賊団が動いています。さすが錦さんにはオロチもやられたか…。
同時にオロチが油断しているもう一つの理由としては、カン十郎がいまだに彼の元へたどり着けていないのもあります。長年スパイをしていた彼としては鬼ヶ島の奥地へと入ったのは初めてのこと。さらにいまだに敵の侍と思われているので雑魚どもを蹴散らしていく必要があります。こいつは現状かなり重要な立ち位置だから、まだ着いていないのは読み通りとはいえラッキーでしかありませんね。
一味進軍開始
一方、麦わらの一味が先に進んだ皆を追うためにクロサイとブラキオタンクを使います。フランキー将軍じゃない状態を久しぶりに見ましたわ。これにより安全面はかなり良好になりましたが、ここでフランキーはルフィがいないことに言及します。ジンベエはルフィがキッドを追いかけて一人で止めに行ったのを見ましたが…
「「「「絶対余計に大騒ぎになるじゃん！！！」」」」
そこでゾロが先行したルフィを止めに行きますが…
「「「「絶対そのまま迷子になるじゃん！！！」」」」
これだから新入りは甘いな！
とりあえずそのまま突き進むべくそれぞれ乗り物へ搭乗！タンク内でランデブーしようにもすでに満員なサンジや粋な漢の誘いをロビンよりも前にブルックに乗られたフランキーが涙を誘います。どうでもいいけどロビンのエロさが良いねぇ（ダメな奴）
とりあえず彼らは二手に分かれて島の後方で落ち合う予定に。ロビンとジンベエはゆったりと歩いていくことになりました。ジンベエの戦いとしての心構えと一味に貢献したいという想いが語られる中、その後ろに何者かの影が…。
カイドウさんの息子問題
場所は変わって鬼ヶ島の城ではカイドウと飛び六胞が対面。なんでもマムに彼らを会わせる予定でしたが何やら問題が起きたようです。しかも飛び六胞を集めたのはカイドウではないとのこと。
この疑問符が付く状況を作ったのは大看板キングでした。なんでも自分の名前では従順に動かないメンバーもいるようで元海賊団の船長であったフーズ・フーやササキなんかは特に顕著な奴らなようです。上司なのに普通にタメで呼んでいるくらいだしなぁ。
キングはいち早くこの問題解決のために飛び六胞を集めたようです。ここでカイドウの呼びかけに登場したのはゼル伝のイーガ団みたいな布をつけた百獣海賊団の真打ちバオファン。ムササビのSMILEである彼女(？)は飛び降りながら、本日の宴会の予定を読み上げます。乾杯などはもちろん、マムの海賊船が到着したら同盟宣言もあり、さらには重大発表なんかもあります。
問題はこの重大発表、カイドウの息子である「ヤマト」に関することなのですが、その彼が本日失踪したので捜索と連れ戻してくるのを飛び六胞に頼みたいのだとか。飛び六胞をしてなかなか手強い内容ですが、報酬ももちろんあります。無事に連れて帰った暁にはなんと指名制で大看板への挑戦権があるというのです。
「構わねェよな？」
「「ええ全く」」
この無茶振りにキングとジャックの二人は最高幹部の格を見せつけるように了承。フーズ・フーも野心丸出しの笑顔です。
お次の場面はルフィに。クイーン様の盛り上がり会場にたった一人で到着していました。すっかりキッド達を見失っていますね。
酔った百獣海賊団の一員に訊こうとしたり、美味そうな飯に目移りしたりといまいち緊張感に欠ける中でいきなり彼の頭に激突したのはおしるこの鍋。なんでも作りすぎて彼らに回ってきたそうですが、酒の席なのにこんな甘ったるい物が食えるかということでぶん投げたそうです。酒には合わないと片っ端から捨てていく彼らですが、ルフィの脳裏に浮かぶのはお玉の言葉。食べていくのも苦しい彼女がお鶴さんに出してもらったおしるこはもっと大切なものだったのです。
『何てぜいたくな食べ物 こんないい誕生日は二度とないでやんす！！』
食い物粗末にするやつに怒るのがルフィさんだ、オラぁ！煽り分も本当に煽るのかよ！とか思いつつ今週はここで終わりです。
キャラ描写がツボにヒット！
各場面で着々と大きな動きの前触れがあった今回の話。
全体的に大きく話が進んだわけではありませんが、その準備段階がちりばめられています。
まずは相変わらず突っ込んでいったルフィ＆ゾロのコンビ。ルフィはいきなり大看板付近で怒り爆発数秒前という状態でした。あのお玉の反応を考えれば食べ物を粗末にする彼らへの怒りはもっともですし、それをいちいち抑えてられるほどの男ではないでしょう。ローの話していた通りバカですからね。ただここで暴れると間違いなくクイーンを相手にしなければなりませんが…まあ初戦だしせっかくだから一発目で盛り上がってくれるのもありでしょう。
ゾロは間違いなく迷子ですが、絶対にどこかで戦果をあげてくれるという信頼があります。そもそもワノ国で最初に面倒を起こしたのあいつだしね！
しかし問題が起こっているのはルフィ達だけではありません。カイドウの方も自分の息子が失踪して行方知れずとなかなか苦労する状況です。今回で彼の息子の名前は「ヤマト」と判明しました。オロチと関連深そうな名前ですね。どういった人物なのかまだ不明ですが、わざわざ飛び六胞を駆り出すあたりはそれなりの実力者でしょう。カイドウから逃げた経緯は不明ですが、もしかして争いごとが嫌いなタイプとか？
さらに彼に関連した重大発表が気になりますね。私が考えられるのは…
・同盟のためにヤマトとマムの子供との婚約
・自分の代わりに百獣海賊団のトップにさせる
くらいなんですが、皆さんはどうでしょうかね？正直二つ目はこれだけだと意味がなさすぎると思うので、これプラスで何かある気がします。ロックス海賊団の復活宣言でもやるのかしら？
いずれにせよ、ヤマトはどこかで誰かと出会いそうですね。今のところは迷ったゾロ、ロビン＆ジンベエの後ろにいた人物が有力でしょうかね。ここで探し回っていた飛び六胞と一味との鉢合わせもありそうです。久しぶりに一味のタイマンバトルも期待できるか？
今回は絶妙に荒らし前の静けさがありますが、個人的にはキャラの描写が絶妙にヒットしました。
まずはいつもの麦わらの一味のサンジ＆フランキーの男組み。フランキーの大人な誘い方はシンプルにカッコよかったです。同時にサンジはメロリン状態なのですが、あそこでロビンの方に行かずになんだかんだ戦力の不安なタンク側に行ったのがよかったです。やっぱりあいつらは一味の中でもイイ感じにアダルティな男だよ。
同時にジンベエも良い味を出していましたね。戦い慣れている大人の視点は頼れますし、それを持ちながらもルフィとゾロの理解がまだ甘い点は新入りらしさが光っています。このギャップはたまりません。ただ百獣海賊団の変装衣装はなんか面白く見えてしまいましたが。
お次はカイドウ、キング、ジャック。カイドウはどっしりと構えてボスとしての貫禄と気さくな上司的な器を見せてくれます。飛び六胞の態度を見るとやはり実力で尊敬されたという評判は伊達じゃありませんね。こいつ過去編と比べるとだいぶ大物ムーブできるようになっていますね。やっぱりおでんに負けて色々直したのでしょう。その悪いところが酷く酔った時に集結している気がしますが。
キングとジャックはシンプルに「ええ全く」のコマがかっこよかったですね。キングはもちろん、ズッコケジャックなんて言われていた彼があそこまでカッコよく見せてくれたのは満足です。
飛び六胞組もそんな彼らを打ち倒そうとする野心や、相変わらずのキャラの濃さを見せてくれます。相変わらずうるティが面白いですね。♡つけるくらいカイドウに会えたことを喜んだと思ったら、すぐに噛みつくし(笑)
ラストはカン十郎です。特に大きな描写があったわけではないですが、雑魚とはいえあんな片手間で百獣海賊団を倒していたのは印象的でした。傳ジローが味方になったおかげでオロチに強い侍を期待できなくなりそうでしたが、こいつが十二分にその役割を果たしてくれていますな。
さて新型コロナウイルスでいろいろ世間は大変ですが、ジャンプの方も休載が多くなるようですね。ここで漫画家やアシスタント、編集者の方たちが無理しても百害あって一利なしですし、我々も気をつけながら生活していきましょう。それこそガープに拳骨喰らったルフィのごとく手洗いを徹底してな！
リアルにも注意しつつ、また次回！来週は休載だから考察する時間がはかどるね！
