993話の感想です。
表紙連載は「ゴッティ♡ローラの結婚」です。これで実質ファイアタンク海賊団とローリング海賊団は合併ですかね。求婚の異名も、新婚とかに変えないとな!
赤鞘の猛攻はとどまることを知らず!スーロン化した攻撃、怒涛の斬撃、さらにはカイドウの熱息を跳ね返すことまで!そして止めは4人がかりのおでん二刀流!その一撃はカイドウをダウンさせ…
火祭りワッショイ!
冒頭、映し出されるのは花の都。今日は年に一度の火祭り。いつもはカイドウやオロチが目を光らせるこの都にも、彼らは今は鬼ヶ島。圧政に耐え忍び生きていた彼らの唯一心から息抜きできる日なのです。そんな彼らの心の支えは、おでんや赤鞘の存在。オロチやカイドウを彼らが打ち倒してくれたら、などという淡い夢を思うだけでも、生きる気力が少しは湧くというものです。工場も止まっているため、空気も水も美味い。都外でも安心するこの日。たとえまたオロチが帰ってくるにしても、この日があるから生きていられる。
「歌え!!踊れ!!今日は楽しい“火祭り”だァ~~~~!!!」
強力!百獣海賊団!!
一方その頃、まさに彼らが望む未来が決まろうとする戦いが鬼ヶ島で行われていました。ライブフロアは大混乱。百獣海賊団、侍入り乱れて必死に逃げています。彼らが逃げている存在は、氷でできたような動く鬼。なんとその鬼が他者に触れると、体の自由を奪いやがて同じような鬼になるのです。
これこそクイーンの疫災弾最高傑作“氷鬼”!その名の通り、触れれば氷のような鬼となり見境なく暴れる疫災をばらまきます。精神をえぐるような拷問するだけあるな!
その頃、地下1階にいるルフィとサンジは屋上目指して爆進中。ルフィが戦おうとしますが、彼はカイドウと戦うため体力を温存する必要があるので、サンジが前線で敵を薙ぎ払います。
そんなサンジの前に立ちはだかるのは、真打ちのブリスコラ。ブスゴリラと読んでしまったのは、私だけじゃないはずだ!ゴリラのSMILEでなんと左腕からゴリラがほぼまるまる生えています。どう見ても珍妙な見た目ですが、自分の左腕のパンチとゴリラの連続殴打が合わさった“おれの拳inゴリラパンチ”はなかなかの威力です。さらに後ろにまで敵が増えてきて、しびれを切らしかけているルフィとサンジが言い争っていると、現れたジンベエがブリスコラを一撃ノックアウト。状況はあくまでばっちりのジンベエも加わって3人でカイドウのいる屋上を目指します。よし、これで少しはルフィを落ちつかせられる!
狙いは一点
場面はまた変わり、モモの助&しのぶをヤマトが追っている状況。その様子を真打ちバオファンと同じ札を顔に張り付けるネコが見ていました。どうも彼女の視界はこの猫とリンクしており、見た光景をキングに伝えます。キングは他の飛び六胞に指令を出します。敵の戦力をすでに把握している彼は、相手が光月家を信じる侍達であることを看破。いわば「光月家のお家騒動」でもあるこの状況で、狙うとすればただひとり。
「「モモの助」を殺し首を持って来い!!それで侍達の戦意はなくなる!!!」
この指令と同時にモモの助の位置を知らせると、ちょうど発見したのはササキ率いる百獣海賊団“装甲部隊”。砲撃と矢による波状攻撃でしのぶがダウンします。間一髪、モモの助を狙った相手はヤマトの一撃により吹き飛ばされます。
「邪魔なさるんで?ヤマトぼっちゃん」
「邪魔じゃない!!光月おでんの為に僕は戦うんだ!!!」
やばい奴だけど、ようやくちょっとカッコよく見えた気がしますわ。
カイドウの望み
そして場面は屋上に。倒れたカイドウの首を赤鞘が全力で狙います。しかしカイドウはまだ倒しきれていません。
「お前らの気迫に…!!光月おでんの影を見た…」
ゆっくりと龍状態で起き上がるカイドウ。その口から語られたのは、自分が赤鞘に打ち倒されてもいいと思っていたことだったのです。おでんと戦い不意打ちで勝利をもぎ取ったあの日以来、その光景を傷がうずくたびにありありと思いだしていたのです。そんな悩みを抱くならいっそのこと殺されてもいい…さっきまではそう思っていました。だが直前の一撃、あれはカイドウの期待に届かない威力だったのです。この程度の攻撃では傷は開かない、彼らはおでんに届かない…!
「お前らじゃムリだ」
その一言と共に大きく深呼吸。その吐いた息からは強力なかまいたちが発生します。乱れ飛ぶその攻撃に最初の犠牲者となったのはお菊!その左腕が切断されたところで、今回は終わりです。
メンヘラー!!
ここに来て百獣海賊団の恐ろしさが出てきた今回の話。
まずは最後のカイドウの実力…もなんですが、それ以上にあいつのおでんへのファン的感情です。あの横槍入った勝利を長い年月後悔し続けて、おでんの意思を継ぐ赤鞘にだったら殺されてもいいとかおでんへの想いが強力すぎますし、それが自分の納得する実力じゃないと嫌だとかメンヘラ極まっています。その押しが自分の思い通りじゃないと嫌みたいな精神凄いな!しかしこれでカイドウが赤鞘に押されていたのもわかります。あいつ、手を抜いていやがったな!
カイドウの趣味である自殺にも理由がつきましたね。それでもオイオイと言いたくなるカイドウの言動はあるのですが、まあ彼も一組織のボスなので下手に面子は崩せないですわな。元々考えていたのか、すり合わせなのかはわかりませんが、割と納得いく理由なのが面白いです。
そんな彼の娘も負けず劣らず面倒くさいおでんファン。ヤマトの場合、おでんの日記とあの伝説の1時間に感銘を受けただけで、本当に所縁無いのが酷いですが、それでも光月のために戦おうとする彼女はちょっとだけカッコよかったです。でも本当にちょっとだけなのさ…。
というか、この2人のおでんへの感情って、おでんというキャラが好きじゃない人ほど微妙なキャラにしか見えませんよね。さて他の読者さんはどう取るでしょうか?私は…こういう面倒くさい精神のボスキャラは嫌いじゃありません!でもお菊の腕はくっついて欲しい!ロー、早く来てくれ!
百獣海賊団の強力さといえば、クイーン様の氷鬼は印象的でしたね。武器名は遊びの名前でそれが文字通りの効果を発揮しているだけなのですが、だからこそ恐ろしいものがあります。ここに来て、異名の疫災を欲しいままにする自作兵器の力です。こりゃブラキオサウルスの能力よりも、こっちの方が異名になるわ。
カイドウ不在中であるキングの指揮能力、バオファンの監視、ササキの装甲部隊ととにかく層の厚さに事欠きません。今までの話でわかってはいたんだけど、なんか今回でより強調された気がしますね。やっぱりボスが攻めに転じたからかな?
ちなみに私のお気に入りはルフィとサンジの進撃です。なんかホールケーキアイランド編からこのコンビが好きで、今回のやり取りは本当にニヤニヤしました。そこにジンベエも合わさったトリオのやり取りは絶妙です。けっこうジンベエに当たり強いサンジに、まだルフィの扱いを把握しきれていないジンベエ、もはや気にせず直進のルフィ、いいなあこの3人。
あと単純に敵の真打ちが面白いですね。絶対あの名前、ゴリラのSMILEという理由で決めたでしょう。ゴリラの正しい生え方…というか正しい生え方については多くのギフターズ、真打ちが思っていそうです。ドボンとかあれ酷かったものなあ…。
つくづく一番の当たりSMILEはウルフグリップをやったモブだと思いつつ、また次回!