ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第963話「侍になる」 こんなに立派になって!

 963話の感想です。

 表紙連載は「王のいない国を襲うバイキン海賊団」です。表紙連載に出てくる癖の強い海賊とか久しぶりだなぁ。だいたいその場に居合わせた強者にやられる印象しかないので今回はベッジに頑張ってもらいましょう。

第962話「大名と家臣」 自分で開いた出世街道 - ワンピース航海記録

 

 勘当されたおでんが向かったのはワノ国の無法地帯である九里。道中で後の家臣となる者を仲間につけたおでんは単身でそこのボスアシュラ童子を倒します。その後は彼と配下を中心に九里をまとめ上げなんと大名にまで!一方、海岸には奇怪な者がおり…。

異形の者と出会い…

 始まりはゾウでの回想。まだ若き…というよりもただのガキだったころのイヌアラシとネコマムシはミンク族と光月家の長年の関係について説明を聞いていました。この二つの関係はいわば大切な兄弟。その絆の深さはとてつもないものです。

 そしてイヌアラシとネコマムシはゾウ以外の島に心躍らせてたった二人で出航!子供だけじゃ危ないのでは…

「ちきしょー!!!最悪じゃかワノ国なんて!!!」

 予想通り大波に飲まれた二人はワノ国にたどり着くも、その見た目の怪しさから捕まってしまいます。加えてその場に居合わせた河松までもです。河童=妖怪…何も間違ってないな。

 焼き殺される一歩手前までいきますが、そこに偶然通りかかったのが夕食の材料を調達しにきたおでん。ワノ国の者を軽くボコった挙句に説教をかまします。なお自分はそれ以上の親切はツッコミがないとしなかったかもしれませんが(笑)

 

 ということで勝手についてきた三人におでんをごちそう。彼らの話を聞いておでんもミンク族との関係を思い出します。

 さらに河松も自分の身の上を話しました。なんでも彼は魚人で母親から差別されるから河童と名乗るように言われたのです。今回の騒動を考えるとあまり効果はないような気がしますが…。

 とにもかくにも救助と飯で命を繋いだ三人。おでんは彼らを見て楽しそうな様子でこの出会いを胸に秘めつつ海に出ることを楽しみに、別れを告げようとしますが…。

「置けよここに~~~!!!」

「話聞いちょったかや!!?」

「行くアテなんかないぞおれ達ァ!!!」

 お前らもけっこう図々しいけどな!ということで部下に三人追加です。

家臣が侍になり…

 さて部下も増えた現状でピンチとなっているのは財政。傳ジローの話ではかなり厳しいようです。もともと無一文に近い状態のスタートで部下もどんどん増え、さらにおでんが康イエの息のかかった者は蔑ろにできないという理由でオロチに金を何度も貸しているそうです。この人でも康イエには頭が上がらないのかな。

 ではどうするかと考えた家臣たちは雷ぞうを筆頭に白舞で盗みを行おうとします。しかしあっさり確保。例の康イエの回想同様に金を工面してくれる描写が描かれます。

 そして彼らは康イエに言われたとおりに行動を起こします。まずはその金で身なりを整えると、本を大量に買い込み遅くまで読みふけたり互いに教え合って学びを深めます。さらにおでんを支えるために実力をつけようと互いにぶつかり合って剣の腕に磨きをかけます。

「お前達は都の―――いやゆくゆくはこの「ワノ国」の守り神となれ!!!」

 おでんは必ずワノ国の将軍になる事を疑わない康イエ。なればこその国と民を想っての言葉として重みがあります。この人出来すぎや!

 

 その3年後(現在から30年前)、九里の大名一行が花の都に現れます。その姿はなんと凛々しいことか。かつてのチンピラや変人の集まりとは違い、堂々とした侍の風格をそなえた者となっています。その評価は将軍行列とまで言われるほど。

 これには父親であるスキヤキも驚きますが、おでんとしては彼らが自分をそれ相応にしてくれたのだと考えます。

「立派にして貰っただけ おれは何も変わっちゃいねェ」

 でも大名になってからこの人もだいぶ変わったと思うの。

 今回の訪問は病床にスキヤキが臥せていたというので見舞いに来たそうですが、立派になったおでんを見て彼も元気を取り戻します。…これがお互いの最後の会話だったようですが。

海賊船に乗るぞー!!

 そしてこの同年、九里の伊達港には鎖国中のワノ国には珍しく再び流れ着いた者たちが。しかしそれは幼少時のイヌアラシとネコマムシとは違い、屈強な海賊たち。後の四皇でロジャーとライバルと言われた男エドワード・ニューゲート率いる白ひげ海賊団です。どうやら偶然流れ着いたようで、浸水と船の修理もあるため物資の調達に向かおうと考えます。

 一方、九里の城でも大騒ぎ。なんでも海賊が来たという話を聞いておでんが出向いたようです。退治ならいいのですが錦えもんの心配は全く別のようで…。

 ここで白ひげは船員たちに下がるように指示。とんでもない実力者の存在を感知したようです。

 発見するなり出迎えの言葉を口にしつつその二刀流で斬りかかったおでん!しかしそこは白ひげ。彼の攻撃にも自慢の薙刀で防ぎきります。その強烈なぶつかり合いに周囲の船員は吹っ飛びますが、おでんはそんなのどこ吹く風。そんな彼が白ひげに頼んだこととは…。

「おれの名は光月おでん!!!誰だか知らんが!!お前の船に!!乗せてくれ!!!」

 なんだこいつ!?みたいな白ひげの表情で今回は終了です。

侍と伝説

 赤鞘九人男の侍っぷりとラストの伝説の男に昂った今回の話。

 まずはただの家臣から立派な侍となった錦えもん達。おでんが本当に好きだからこそ康イエの行動を愚直に実行でき見事に期待通りの存在になれましたね。ここの修行パートは見ていてほっこりしつつ頑張れと応援してしまいます。。

 冒頭ではイヌアラシとネコマムシ、河松の仲間になる場面もありましたね。イヌアラシの回想が微妙に違って美化されている感じもあるのですが…まあおでんが助けてくれたことには変わりないからね。彼らも行くアテがないとはいえきっちり侍になっているのは大したものだと思いました。

 今回で彼らは実質的に赤鞘九人男と呼ばれるほどの立派な侍になったと感じましたね。実際はここからイゾウが抜ける筈なのでおでんが航海から戻ってきた後なのかな?

 

 そして終盤には前四皇の白ひげが海賊団を率いて登場。ロックス海賊団を抜けてけっこう経っているでしょうが、すでに威風堂々とした強者の雰囲気を感じます。むしろこの頃が全盛期とも言えるような。そんな白ひげをしてとんでもないと思わせるおでんの実力が凄いな!そしてあのおでんをしっかり感知してグラグラなしでも普通に受けきる白ひげも凄いな!何が言いたいかというと…二人とも凄いな!

 加えて白ひげ海賊団の若いころも出ていました。隊長だとマルコ、ジョズ、ビスタ、ラクヨウ、キングデュー、アトモス、フォッサ、傘下の船長だとホワイティベティ、エポイダ、ヴィタン辺りが確認できますね。マルコみたいな中核メンバーでもまだ新入りでむしろ他の船員の方がベテラン感ありますね。傘下の海賊なのにこの頃船員としているのは後に暖簾分けのような感じで独立したのでしょうか。そう思うとマルコクラスの傘下の船長がいてもおかしくないような…でもマルコくらいの実力なら他のベテラン押しのけてリーダー格になってもおかしくないな。

 私としてはジョズとホワイティベティに驚きます。いやだってベティとか戦争時でも若そうだったけどあれで30年前なら50超えていてもおかしくないじゃないですか。逆にジョズはあれで12歳って…。

 しかし全員、まっとうに海賊している感がいいですね。カイドウのところは色物多くマムの方は見た目がどこかメルヘンだったりしているのが多かったので、まさに荒くれものなデザインの彼らはいい味を出しています。

 

 今回は猪が生きていたことにも驚きましたが、スキヤキの城にオロチがいることにも驚きました。あいつもなんだかんだで成り上がっていますね。スキヤキの城にいるとこいつが彼に一服盛っていたような気もしますし。借りた金は…あいつのことだからどこかで貯めていそうだなぁ。こっちはこっちでどのようにワノ国を支配しようとするのか気になります。

 

 かなり期待が高まりますが、個人的に一番好きな場面はおでんがネコマムシ達に対して完全に別れの雰囲気を出していたことです。お前そこで誘わねえのかよ!と思うと同時に勝手に言うネコマムシ達も図々しいな!と思いました。

 まあそれを遥かに超える無茶苦茶なやり方をおでんが白ひげ相手にやっているのですが…。話を思い出す限りおでんと一緒に行ったのはイヌアラシとネコマムシ、それとイゾウですかね。もしかしてエース来るまで欠番だった二番隊隊長とかをおでんはやっていたのかな?

 なんかどんどん妄想が膨らみつつ、また次回!

第964話「おでんの冒険」 大海賊と大冒険 - ワンピース航海記録