945話の感想です。
今回はカラー扉絵。映画「STAMPEDE」のイラストです。ルフィとともに立ち向かうメンバーが組織の垣根を超えていますね。全体的に因縁持っているメンバーが多いのが面白い。
前回、キッドと鎌ぞう改めキラーが捕まりクイーンによる処刑を開始。インフェルノ相撲に追加ルールまで入れてルフィとキッドの超新星コンビを追い詰めます。そんな中、壁の外側から何か鈍い音が響いてきて…
都の大乱戦
まずは花の都から。前回からゾロたちが暴れ始めましたが、その中心地からオロチは逃げていきます。逃げている途中でも部下に命令を出しっぱなし。康イエの味方は誰であろうと消すつもりです。
「ひっ捕らえて打ち首にせよ!!」
一方でゾロは狂死郎相手に足止めをくらっています。手ぬぐい巻いてはいないものゾロ相手に余裕を見せるその実力は底が知れません。
しかし相手は侍だけではありません。オロチ直属の忍者部隊「オロチお庭番衆」も到着です。福ロクジュはすでにホーキンスから報告を受けており、ゾロたちが麦わらの一味であることを看破。一人だけでも捕まえて、拷問かけて目的を探り出すつもりです。
さらにサンジの方は、ウソップにおトコを預けてドレークとタイマン勝負です。噛みつき攻撃に対して炎の蹴りで対抗しようとしますが、そこはブラフ。顎に気を取られているところを横から尻尾で叩きつけます。さらにドレークはサンジがおそばマスクであることも見抜きます。情報は得ているようで、北の海出身ながらヴィンスモーク家の血筋であるサンジを興味深そうに見ます。もっともサンジにとっては忌み嫌う名前ですが…。
そして日和の方はトコが連れていかれたのを心配しますが、ここはブルックが自分たちの仲間であることを知らせると彼女を逃がすために幽体離脱!例の妖怪がしゃどくろとしてお庭番たちを再び怖がらせます。しかし敵もバカではありません。ゾロとともにいたところを見た忍者の大黒が仲間の忍者二人に日和を追うように指示します。
戦っているのは麦わらの一味だけではありません。牢の前では部下を助けるために来たローがホーキンスと鉢合わせします。来ることを予測していたホーキンスはベポを別の場所に移すだけでなく、ロー相手にある手段も用意していました。ホーキンスが自身の腕を剣で傷つけると、なんと捕まっているローの部下シャチが同じ場所から出血します。
「お前がおれを斬れる時は…3人の部下を殺した後だ」
なんとすでに能力でローの部下3人分の命を藁人形として自分のものに。これは効果的な人質作戦です。
場面は再びサンジの方へ。女性の悲鳴が聞こえると、美女を見逃さないサンジの目には日和が敵の忍者につかまろうとしているところが。助けに行こうとしますが、超新星であるドレークは片手間で抑えられるような相手ではありません。
代わりに助けに入ったのはゾロ。忍者を斬ると日和を抱えて離脱します。その様子を見たサンジは…
(マリモが美女と知り合い!?あの野郎 おれより懸賞金低いくせにっ!!!)
君もホールケーキアイランドで美女と知り合いになったでしょうに(笑)
謝罪と協力要請
一方、博羅町のはずれではアシュラ童子が錦えもんたちにブチキレていました。それもそのはず、もとはといえば彼らが余計に百獣海賊団と対立するように画策したためにアシュラ童子の本拠地である頭山が燃やされてしまったのです。
錦えもんは自分たちの非を認め土下座をしますが、彼も彼で退くわけにはいきません。主君の悲願を果たすため、さらには大名であった康イエの命を懸けた行動もあるのです。大きな犠牲や想いから反乱を成功させたいですが、そのためにもアシュラ童子という強力な戦力が必要なのです。
「共に戦ってはくれぬか!!!アシュラ!!!」
錦えもんの必死の頼みを聞いた後、アシュラ童子は彼らについてくるように言います。なにか見せたいものがあるようですが…?
人間VS恐竜
そして囚人採掘場ではついに壁を破っておリンが登場!彼女の登場にビッグ・マムの名を叫びますが、当の本人は自分のことを言っているのに気づいていません。彼女の登場には百獣海賊団のモブから大看板のクイーン、さらにはルフィも目を飛び出して驚きます。
彼女は現れるなり、おしるこの匂いをかぎ取り同じくおしるこ好きのお玉を呼びます。外にはチョッパーたちが待機しており、一か八かのおしるこがあるというウソが通ったことや、潜入も難しいと思われていた扉の破壊に各々反応を見せます。とりあえずチョッパーとお菊(ほっかむり装着)で突入するようです。モモの助を見せるわけにもいかないし、お玉たちを待機させるのは間違いじゃないのですが、お菊の絵的に締まりません(笑)
さらにビッグマムの発言に反応したのはクイーン。おしるこは自身の大好物でもあり、彼としては誰であろうがそれを奪うのは彼の怒りに触れるということのようです。ルフィのキッドたちの救助の言葉や部下の制止も聞かず、体が大きくなっていきます。
「おしるこは大量にあるが全ておれの物…一滴たりともやるかババァ!!!」
姿を変えたクイーンは巨大な首を有する恐竜に!クイーンはリュウリュウの実古代種でモデルはブラキオサウルスの能力を有していました。
突入したチョッパーとお菊ですが、実は少し不安もあります。今のビッグマム通称おリンは記憶を失い優しくなっているので、いくら強靭でも凶暴な相手には押されてイジメられているのでは…
「いいから!おしるこを…!!よこしなよォ~~~!!!」
などということはなく、超ジャンプからクイーンの頭を地面に叩きつける荒業を披露!化け物じみた迫力で今回は終わりです。
勝てるわけないじゃないですかー!!
たった数ページのマムがヤバすぎた今回の話。
囚人採掘場に着くなり、おしるこ求めてルフィたちの部屋にたどり着きました。通信では鋼鉄の門を3つは破壊したようですが本人はまるで気にしていません。それどころかおしるこがあるだろうと思うと、敵意を向けてきたクイーン相手にいきなり強引な力技を披露します。
おリンとなってお玉と一緒におしるこを食べたがっているという優しさはあるのですが、この場合は子供のころのような性格になっているだけであって本人の脅威はまったく軽減されていません。悪意が減って純粋かつ無邪気になってもこうなるということは、ヨルルの思ったことは間違っていなかったんだなって…。相手は普通の人間よりもはるかに体格の良いクイーンのゾオン系能力しかも強力な古代種なのに一撃で沈められるあたり、彼女の破壊者要素を際立たせます。
彼女への評価についてババヌキの「“食”に関してビッグ・マムに逆らえば大変なことに」というセリフが的確すぎます。おしるこの匂いをあっさり看破したりしてるし。
そしてそんな彼女の犠牲になったのはクイーン。これまで不明であった彼の能力ですが、リュウリュウの実古代種ブラキオサウルスでした。その巨大な体格と長い首が特徴の草食恐竜で、サイズだけで言えばビッグ・マムよりもはるかに巨大です。しかしお披露目したはいいものの一撃で地面に沈められる形になりました。さすがにこれで終わりではないだろうけど、彼が勝つ姿が想像できません。古代種のゾオン系だから筋力は並大抵じゃないはずなんだが、人間にやられるとは…。彼女を人間とカウントしていいかは怪しいほどの腕力ですがね。というか四皇最高幹部でも四皇相手では多少食い下がることもできないんだな。
にしても、彼も能力はゾオン系でしたか。他の大看板と同じ古代種でしたね。むしろこの現状だと龍でないジャックが不憫に見えてきました。飛六砲でも龍いるのに…。
しかもブラキオサウルスって巨大な体格と長い首くらいしか特徴が無いような気がするんですよ。そうなるとクイーンの異名である「疫災」はどこから来たのでしょうか。少なくともキングは火を出していましたし(どう発火したのかは不明ですが)、ジャックの干害にも意味はありましたから何かあると思うのですが。まさか本当にエキサイトしているからだけじゃないだろうな?そもそもあの巨体だったら彼の方が干害の異名が似合う気もします。あえて可能性を上げるならあの義手が怪しいですかね。今回獣型になったときは普通に前足ついていたのが気になりますが、とりあえず人獣形態待ちかな。
前回に引き続き後半のインパクトがすごかったですが、前半も無視できません。麦わらの一味とローが百獣海賊団&オロチの軍勢と戦っています。とりあえずフランキーは康イエの遺体を回収して離脱できたでしょうか。
サンジVSドレークはもう完全に因縁決まったような状況ですかね。決戦時の戦いが今から楽しみです。さらに同じようにローとホーキンスの対決も決まったように思えます。ホーキンスの能力、判明時は部下に容赦ないと思いましたが、なるほど敵の命を持つこともできるのかと思いました。ホーキンスのような頭の回るキャラには強力な能力ですわ。やっていること外道なんですけど、まあ海賊だしね。
一方で相も変わらず謎なのは狂死郎。ゾロ相手に一歩も引かないのは前回でもわかっていましたが、今回は刃を交えてゾロが違和感を示すほどの相手でした。ちょっと思ったのは彼の持つ刀についてです。もしかして彼はゾロやロー同様に妖刀持ちなのではないでしょうか。それこそ初代鬼徹の所有者であればその剣術やゾロの違和感にも納得できると思います。
加えて、ゾロの相手も彼でいいような気がしてきました。というのもここ最近、私の中で赤鞘9人男の最後のひとりである傳ジローがコウシロウでその弟子であるゾロが彼と戦うというのでも十分な良い勝負になると思うんですよ。ただ尾田先生のことだからこっちが舌を巻くような展開をしそうだしなぁ。
また錦えもんとイヌアラシはようやくアシュラ童子に謝罪します。正直もっと早くやっておけよとも思いましたが。
さて気になるのはアシュラが彼らを連れて見せようとしているものです。まず考えられるのはおでん関係のなにか。そこで改めて協力するかどうかを決めるのはありそうです。私としては彼が丑三つ小僧か牛鬼丸あたりとつながっているんじゃないかと予想します。特に後者については目的もはっきりせずに武器を集めているんで、アシュラたちの協力者としているのかなと思いました。
でもまあ、やっぱり皆さん気になったのはビッグ・マムVSクイーンですよね。ちょっとは善戦するかもと思ったけど全然でしたな。
クイーンはけっこう好きなキャラだったんですが、ここ数話の百獣海賊団の凶行を考えるとマムの行動は正直少しすっきりしました。これくらい絵面が強烈なカタルシスもなかなかありません。次はオロチに…いや一瞬で勝負終わりそうだな。
もはやマムの行動が注目を集めることに納得しつつまた次回!ここで休載とは憎いぜ、尾田先生!