ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第71話「万物の霊長」 トップは魚人

 71話の感想です。

 表紙連載は「暴れ出せパーツ!!」です。このパーツが意志を持って動き出しているというのは、あの男が近い証拠。その姿をいよいよ拝められますな!

 紆余曲折あって島へ上陸したウソップが出会ったのは、ナミの義理の姉であるノジコ。彼女の話ではナミは魚人のリーダーであるアーロンのところの幹部だと言います。そんな中、ゾロはそのアーロンの本拠地へ連れて行かれて・・・

魔女の家にて

 冒頭、いきなり大声を上げるのはウソップ。いま自分のいる場所がナミの育った家だということに驚いているようです。

 事情を整理してみれば、ナミは自分の育った村を裏切ってアーロンに協力しているという悪魔の所業。ノジコがナミを魔女と表すのも納得です。

 もちろん彼女の本性に腹を立てるウソップは、彼女の笑顔が嘘だったと思い怒りを露わにします。そんな奴には無視という精神攻撃を考えるほど・・・つまり、アーロンには手は出さないということです(笑)

 

 ウソップとしては船さえ戻れば問題ないとノジコに言うと、彼女は窓の外を親指で指します。するとだいぶ離れたところにゴーイング・メリー号を発見!だんだんと周辺の地域について把握した様子も見せますが・・・

「仲間が一人 運悪く魚人に捕まっていたことを忘れてた・・・」

 だいたいお前とジョニーのせいだけどな!

最高峰の種族とは

「だから女を一人探してるっつってんだろ!!!半魚野郎!!!」

 さて場面が変わった瞬間、ウソップの心配が的中!ゾロはアーロン相手に挑発するような言葉を吐きます。縛られているのに、よくそんな態度とれるね君は!

 魚人至上主義のアーロンからすれば、「半魚」というのは侮辱中の侮辱。いかに魚人が人間より優れているかという持論を展開させます。

「『万物の霊長』は魚人だと頭にたたき込んどけ!!!」

 

 さて、ここでアーロンの横に現れたのはナミ。いきなり現れた彼女がアーロン一味の測量士であると聞いて驚くゾロですが、すぐに表情を神妙にして彼女の本性を問いただします。

 自身が海賊であることを肯定するナミに、アーロンは後ろから「親の死さえ忘れる魔女のような女」と評します。褒めているのか、貶しているのか・・・。

 その時に一瞬ですが曇るナミの表情とそれを見逃さないゾロ。そしてゾロはナミを信用してなかったとふてぶてしい態度を取りますが・・・

 

 なんと急に後ろにジャンプします。その先はアーロンパークの入り口でもある水路ですが、縛られたゾロが泳げるはずはありません!

 いきなりの周囲の魚人達は行動に驚きますが、自殺したということで落ち着きます。彼らからすれば弱った下等種族がどうなろうが知ったことではありませんが、ナミは放っておくわけにいかずすぐに飛びこみます。

 なんとかゾロを引き上げたナミは、いきなりの彼の行動を問い詰めますが逆に悪そうな笑顔を見せられます。

「人一人も見殺しに出来ねェような小物が・・・粋がってんじゃねェぞ!!!」

 ナミがどんなに悪いやつかと言われても、非常になりきれない甘さを見抜いたゾロはどうやら彼女を試したようです。それでも命を懸けますか!?

アーロンの野望

 彼の行動に怒ったナミはゾロの腹部に一発入れると、檻に入れておくように言います。自分で始末するとその場では言いますが・・・。

 するとひとりの魚人からウソップを取り逃したことが報告されます。場所的にココヤシ村が怪しいとわかると、アーロンが用があると言って自ら出向いていきます。

 

 アーロンが用があったのは、村長のゲンゾウ。風車のついた帽子をかぶっていますが、多数の縫い傷があるためか細身でもなかなかいかつい印象を受ける男性です。どうやら彼は武器をコレクションしており、アーロンからすれば使用しなくても暴力と邪念を生む原因と言いきります。

 反乱者は出ないように管理できないと困る・・・毎月、大量の金を奉貢(ほうぐ)として巻き上げている彼としては、厄介な芽は早めに摘んでおきたいようです。

 

 一方、アーロンの話をこっそり聞いていたウソップは声を出さなくてもその驚きを隠せません。あのゴサという町も奉貢を払えなかった人が一人いるだけで、壊滅させられたのです。そう、これこそ優秀な種族である魚人への貢物として金を出させる種族としての支配なのです。

「てめェらの“奉貢”はやがてこの東の海を統べる『アーロン帝国』の礎となるんだ!!!!」

 アーロンが高笑いしながら野望を披露している頃、誰もいないアーロンパークではナミがゾロを逃がそうとしており・・・。

アーロンの持論、マジ暴論

 アーロンによってどれだけ魚人がすごいかということを説明された話。この時点では具体的な魚人の力を見せる描写が無いのでいまいちわかりませんが、この頃からアーロンの妄信的な魚人至上主義がよくわかります。

 加えて読み返しだとこのようになった経緯がよくわかるので、よりアーロンというキャラに深みを持って見れるようになりました。いやまあ、こいつは当初から人間否定だったけど、タイガーとジンベエの件でここまでこじらせるくらいになったようですけどね。

 

 ナミについてもキャラ掘り下げをするとっかかりのような点が多く、非常になりきれない面や何やら訳ありな様子がうかがえますね。

 これはノジコにも言えますね。さらりと自分の義理の妹を魔女なんて言っていますが、さらりと言える点を考えると彼女がナミを憎んでいないことを察せられます。前回の怒りと合わせて考えると、彼女とナミの間の絆は一筋縄ではない不思議なものだと思わされますよね。

 

 そして新キャラとして、村長のゲンゾウが登場。ノジコ同様に物語に深みを持たせてくれるだけでなく、アーロン戦ではなかなかの働きを見せてくれます。

 しかし彼のデザインってビビらせるような要素がありますよね。傷はもちろんなのですが、帽子のせいで目元が妙にぎらついて見えるというか。

 

 さて今回で8巻が終了です。次回からは9巻となりますが、今年は過去話もどれだけ更新できるやら・・・。それでもこんな面倒なことをやっているのは好きだからでしょうけどね(笑)

 次回の更新も楽しんでやろうと思いつつ、また次回!