ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第77話「夢の一歩」 ナミの夢を応援した人

 77話の感想です。

 表紙はゾロが鶏(チキン)達と一緒にビールを飲んでいる場面。楽しそうですが、ゾロの後ろにいる刀を持った鶏が危なっかしいです。テーブル前でビールを楽しみにしている子を見習いなさい!

第76話「ねる」 とりあえず合流 - ワンピース航海記録

 

 ようやくナミと再会したルフィたちですが、彼女はもう彼らとともに航海する様子はなくつっぱねます。

 一方、ナミの演技によって生かされたウソップはルフィたちと合流して彼女には何かしら事情があることを予想。ノジコも現れて彼女から話を聞こうとする一方で村には海軍がやってきており…

興味なし

「おれはいい あいつの過去になんか興味ねェ!!」

 冒頭、いきなり真顔でノジコの話を聞こうともせずに散歩と称して去っていくルフィ。ノジコは少し面喰いますが、気ままで細かいことは気にしない彼のことをわかっているゾロは自分たちが聞くと言います。それを発言した本人は秒で寝るけどな!とりあえずウソップとサンジが話を聞くことになりました。

 

 場面は目を覚ましたナミの方に。いなくなったノジコを探すように見回すと、目に入ったのはかごにたっぷり入ったミカン。そこで思い出すのはある女性の名前。そして地図を広げ、自分の大切なものへの思いをはせながら過去を思い出していきます。

 

ナミの昔話

 8年前まだナミが少女の頃、ゲンゾウに呆れ半分で怒られていました。なんでも本屋から本を一冊盗んだそうです。ナミの言い分としては家が貧乏なので一冊くらい良いじゃないかというもの。これがOKなら経済回らなくなるわ!

 そしてゲンゾウが連れて行ったところは彼女の家。ナミとノジコの養母であるベルメールが迎えてくれます。美人ですが刈り上げの入った変わった髪型をしておりどこか気が強そうな女性です。

 いつも通りにやりとりするナミとベルメールに怒るゲンゾウ。どうやらナミの盗みは今回が初めてじゃないようです。それでも本の代金を代わりに払うあたりゲンゾウの甘さもわかります。うーん、この親戚のおじさん感。

 

 ゲンゾウが去った後、謝りながらも笑顔で本が欲しかったことを話すナミ。そこにノジコも登場。自分ならもっとうまく盗めていたと言います。

「盗むなっつーの!!」

 ベルメールさん、呆れの教育的拳骨!海賊じゃないんだから盗みはダメですよ。いや海賊でもダメですが!

 ナミも家計の苦しさとベルメールに話しても買ってもらえる見込みが薄かったからの行動なのですがねぇ。

 

 そんな中でナミがベルメールに見せたのは先ほどの本を使って描いた島の地図。勉強中ですが、すでに海図を描けるほどにまでの技術があります。

 そう、これこそナミの夢の一歩。彼女はいずれ自分の航海術で海を回り、それを海図にすることを目標としています。その規模は世界中。夢はでっかく、自分で見た記録で世界地図を作ろうというのです。

 この夢にはベルメールもにっこり。娘の夢の一歩に喜んでいます。

 

 お次は一家揃っての食事場面。しかしベルメールはミカンしか食べていません。なんでもダイエット中のようですが、ノジコはお金がないのが理由だと考えています。

 ここでベルメールは手作業を終えます。彼女がやっていたのは裁縫で服のデザインの改良でした。出来上がったのはヒマワリをライオンへとリメイクした服です。なかなか可愛く仕上がっていますが、それがノジコのお古であることを知るナミにはあまりいい気分ではありません。文句たれる彼女をノジコがたしなめますが、それをきっかけにちょっとした言い争いにまで発展します。この程度なら子供の喧嘩程度でベルメールも気にしませんが…

「でも本当の姉妹じゃないじゃない!私達 血がつながってないもん!」

 ナミのこと言葉が、ベルメールの怒りに触れます。彼女はナミに平手打ちすると、そのようなことを口にしないように言います。

 

 とはいえ、ナミだって手を出されてそのまま引き下がるような子ではありません。涙ながらに自分たちがいることでお金がなくベルメールが苦労しているのだろうと言います。

「私…!!どうせ拾われるならもっとお金持ちの家がよかった!!!」

苦しいなかでも

 そのまま家出したナミですが、ノジコの言葉もあってベルメールも落ち着きを取り戻します。美味しい夕食を作っておくことを約束し、ノジコにナミを連れ戻すように言いました。

 一方、家出したナミが向かった先はゲンゾウの家。村のはずれから村に来るというなんとも子供らしい規模の小さな家出です。

 愚痴をこぼすナミですがその本心はベルメールのことを考えてのもの。自分たちがいなければ金銭に余裕が生まれて生活ももっと楽になると考え、それどころか自分たちの存在がベルメールを嫌われ者にしていると思っているのです。

 

 そんなナミにゲンゾウは大笑い。今さらそんなことで嫌われるような彼女でないとわかっているのです。昔はベルメールもナミに勝るとも劣らずの悪ガキで村のみんなからは慣れたものでした。しかし彼女が海兵となっていたのには村のみんなも驚きでした。なんでもベルメールは一隻の小舟で村にたどり着くと、まだ小さな子供と赤ん坊を抱いていたのです。その時は彼女もボロボロでしたが、それ以上に願ったことはただ一つ。

「その子達を助けて!!!!」

 彼女はある戦場で死にかけていたのですが、そこでナミを抱いたノジコに出会いました。まだ赤ん坊で状況もよくわかっていないナミは笑っていたのです。人の気も知らず、しかしその笑顔は生きる気力を思い出させてくれるような無邪気なものでした。ある戦場での一幕。そこは家族といえる絆を結んだ瞬間だったのです。

 

 ナミのもとへノジコが迎えに来た頃、港には海賊が現れました。それは魚人海賊団が分裂して生まれたアーロンの一味だったのです。

「ゴキゲン麗しゅう くだらねェ人間どもよ!!!!

 今この瞬間から!!!この村 いやこの島を おれ達の支配下とする!!!」

ナミの回想スタート

 ナミの回想が始まった今回の話。

 ついにベルメールさんが登場です。少々言動の粗暴さが目立ちますが、姉御肌で頼りがいのある女性ですね。どことなくこの強さはナミに通じるものがあります。加えて30ながらもミカンのおかげで素晴らしき美貌です(本人談)。しかしあの髪型はいかがなものか。SBSでは女の度胸とか書かれていましたね。

 気の強さからなのか元海兵という経歴であり、戦地で瀕死となっていた時に彼女たちを連れて故郷に帰ります。もはや死んでも気にしない様子でしたが、彼女がナミ達からもらった勇気や希望は家族としての絆を生み出し、深いものとなりました。

  今回、内容はナミ、ノジコ、ベルメールの家族としての様子が主でしたが短いながらもよくまとまっており、個人的にはナミとベルメールの喧嘩は本当の親子のようで悲しさとほっこりした感情が両方襲ってきました。

 しかしこの次の話の悲劇を考えると、ここで書く内容も何とも言えない悲しい気持ちにさせやがるわ…。

 

 ラストには魚人海賊団として旗揚げしたアーロンたちが登場。彼らの境遇も理解はできるのですが、頼むから帰ってくれと思ってしまいます。ここら辺は次回あたりに書きましょう。

 

 私はワンピースキャラの女性キャラでベルメールはかなり好きです。登場こそ短いのですが、あのさっぱりとした性格やツッコミが特にいいですね。あと声優が日高のり子さんというのも素晴らしい。初めて聞いたときはちょっと驚いたけど。

 そういえば彼女の海兵での階級ってどれくらいなのでしょうか?ローブ持っているから将校ではあるはずなんだけど、調べてもわからないんですよね。ビブルカードには載っているのかしら?

 ちょっと情報収集がてらにとビブルカードにも興味持ちつつ、また次回!