第1話の感想です。少年ジャンプには1997年34号に掲載されていました。表紙はルフィとナミとシャンクス達が盛り上がっている場面です。正直この時の表紙の印象が思った以上になかった(笑)。
今もなお多くの人に愛される漫画の1話目です。懐かしいながらも、ドキドキとワクワクが止まらないのは、まさにこの漫画だからこそ!
ストーリー
大半は回想でルフィとシャンクスの過去が描かれてます。ここから冒険が始まったの思うと感慨深いです。
少年の根性
海賊王ゴールド・ロジャーの言葉から始まった大海賊時代。そんな時代に小さな港の村に一隻の海賊船が停泊していました。
「証拠を見せてやるっ!!!」
まだ少年であったルフィはナイフ片手に持って、なんと自分の頬を傷つけます。いきなりむちゃくちゃだ(笑)。
シャンクスに海賊として航海に連れていってもらうために、どれくらい本気だったのかを示そうとしたようです。
しかしルフィがカナヅチであることを理由にシャンクスは連れていってくれません。能力者は全員カナヅチで今後ドンドン出るので、本当はもっとしっかりした理由があるんだろうけど・・・。
山賊と悪魔の実
シャンクス達の宴の中、いきなり人相の悪い集団が登場。山賊である彼らは酒を樽10個で売ってほしいとのこと。しかしシャンクス達がほとんど飲み尽くしたので、一本しか残っていませんでした。それを譲ろうとするシャンクスですが、それが気に障りそのビンを割りシャンクスに酒がかかります。まあイラッとするかもしれませんが・・・。
その後も一方的にやられるシャンクスですが、山賊が去った後皆で大笑い。しかしその様子をルフィはカッコ悪いと思い、海賊らしくないと怒ります。
去ろうとするルフィをなだめるようにシャンクスは彼の腕をつかみますが、その腕がびよーんと伸びます!どうやらシャンクス達が持ってた悪魔の実をデザートに食べてしまい・・・
「食えば全身ゴム人間!!!そして一生泳げない体になっちまうんだ!!!!」
正直そんなやばいものを放置してたシャンクス達にも責任ある気がしますが・・・。
海賊VS山賊
山賊との一件からしばらくしたある日、酒場に再び山賊がやってきます。しかしその後なぜかルフィは山賊たちにボコボコに。村長とマキノが駆けつけ、ルフィを助けてもらえるように頼みます。山賊は拒否して、ルフィを殺そうとしますが・・・。
そこに航海から帰ってきたシャンクス達が来ます。ルフィの身を案じてか、山賊達に近づくシャンクス。シャンクスに対して銃を突きつける山賊がいますが・・・
「そいつは威しの道具じゃねェって言ったんだ・・・」
すると逆にラッキー・ルウが銃でその山賊を打ち抜きます。海賊として、そして友達を傷つけた相手を許さないということで勝負を挑みます。
山賊達はボスのヒグマを除いて、攻撃してきますが、副船長ベックマン一人で圧倒します。これは強い!
しかしヒグマはルフィを連れて煙幕で逃げてしまいます。ちょっとここら辺のシャンクスのお間抜けっぷりがなかなかいい味です(笑)。
海賊王への道と約束
小舟で海へ逃げたヒグマはルフィを海へ蹴り落とします。どうやら喧嘩を仕掛けたのは、シャンクス達をバカにされたから。悔しさに加え、海に投げ出され溺れるルフィ。
そこに近海の主が現れ、小舟ごとヒグマを食ってしまいます!ざまぁ!!主はルフィも狙いますが、そこにシャンクスが現れ、ルフィを助けます。
「失せろ」
その強力な睨み(覇気でしょうか?)から近海の主は逃げ帰ります。
ルフィの無事に安どするシャンクス。しかしルフィを庇ったことでシャンクスは右腕が失われていました!
その後シャンクスが村から去る日、ルフィはシャンクス達を超えることを宣言!
「おれはいつかこの一味にも負けない仲間を集めて!!世界一の財宝みつけて!!!海賊王になってやる!!!」
そしてシャンクスは自身の麦わら帽子をルフィに預け、立派な海賊になって返しにくることを約束します。ここの流れは最高の名場面です
それから10年後、青年となったルフィは海賊として出航。そこに近海の主が立ちはばかりますが、10年間鍛えたルフィの技「ゴムゴムの銃」で見事撃退!
「海賊王におれはなる!!!!」
いよいよここから海賊、麦わらのルフィの冒険の始まりですね!
登場キャラ
・ルフィ
この漫画の主人公。フルネームは「モンキー・D・ルフィ」 ゴムゴムの実を食べ、全身ゴム人間となった麦わらの一味の船長です。
海賊に憧れて、実際になったという少年時代からの夢を忘れずに貫き通したまさに初志貫徹な人物。当時は海賊としての楽しい側面だけしか知らない様子でしたが、シャンクスのおかげで多くを学んだようです。
今回は少年時代の描写がほとんどだったため、人となりについては今後詳しく書きたいと思います。
とはいえ海賊への憧れだけでなく、シャンクスが馬鹿にされたことに対して本気で怒っていたところを見ると友のために行動できるというところがありますね。この性格こそ後に多くのドラマを生み出す要因の一つと言えるでしょう。
ところでゴムゴムの実を食べてもほとんど気にしていないのは驚きました。あんなにシャンクスに泳げないことの問題性を言われれば、もうちょっと落ち込んでもよさそうな気が・・・。
・シャンクス
ルフィが海賊に憧れるきっかけを作った人物であり、命の恩人。後にとんでもない人物であることがわかりますがそれはいずれ。
海賊であることを楽しみ、友人や仲間を大事にしている人物です。それと同時に戦闘での「覚悟」も持っています。身を呈してルフィを助けるといった人間としても凄いです。一言でいえば「人間としての器がデカい」というのでしょうか。
ルフィに可能性を感じたのかあの「麦わら帽子」を預けました。この麦わら帽子は、過去に彼がいた海賊の船長にして、海賊王と呼ばれた男から譲り受けたものです。この行動から本当にルフィに期待しているんですね。
・副船長と海賊団員
シャンクスが率いる海賊たちです。副船長は「ベン・ベックマン」や肉食ってるデカい人は「ラッキー・ルウ」という名前が後につきます。またちょっとわかりにくいですがウソップの父親「ヤソップ」もいます。
宴や戦闘を見ると船長に大きな信頼を持っています。加えて全員海賊としての覚悟もしっかり持っており、だからこそ大いに楽しんでいる感じでした。ベックマンはどちらかというとシャンクスのフォローしている印象でしたが。
・ヒグマ
山賊の棟梁。懸賞金は八百万ベリー。
人を見下すような人物ですが、いざ戦闘の時は自分の身を削るようなことはしなかったです。
こずるいところがあり、ルフィを海へ蹴り落としたのも腹いせでやった印象でした。いい感じにムカつくキャラですね。
・近海の主
近くの海に住む巨大魚。シャンクスの片腕を食いちぎるというとんでもないことをしたある意味最強の一角です。もちろんシャンクスはルフィを庇うためですし、彼の当時の実力もわかりませんが・・・。
10年後はルフィの「ゴムゴムのピストル」で撃退。ルフィの成長を見せてくれた相手です。
・マキノ
酒場の店主。ルフィと仲がいい人物です。そこまで印象はありませんが、一言でいうとかわいい。これにつきます。
この後もところどころで登場するのですが、老いを感じさせません。この人何歳なんでしょうか・・・。
・村長
ルフィの住む村の村長。あまり海賊に対していいイメージを持っていない人物です。とは言えシャンクス達が港町に停泊できていたのは彼のおかげでもあると思いますし、ルフィのために悪党に頭を下げるなど優しい人物でもあります。
・ゴールド・ロジャー
富、名声、力かつてこの世の全てを手に入れ、「海賊王」と呼ばれた人物。「ONE PIECE」という作品では何よりも重要なキャラです。登場こそ最初の一ページですが、そのインパクトは読者の胸に大きく刻まれたと思います。読み返しだとなおのことですね。
彼が大海賊時代の火蓋を切った人物であり、全てを知る人物と言えるでしょう。今後は回想でしか登場しませんが、どのような活躍を見せてくれるでしょうか・・・。
感想(個人的名シーン&名セリフ)
読み返すと、この漫画について重要とも言えるような場面が多い印象です。主人公ルフィの海賊へのあこがれや当時のシャンクスの海賊らしさが前面に出ている気がします。まさしく「冒険の夜明け」という感じです。第1話でもあるので思い入れもありますが、あらためて読むとうろ覚えだったところ多かったです(笑)。
ちなみにこのタイトルですが「ONE PIECE」の連載が始まる前の読み切り時のタイトルでもありました。尾田先生の短編集「WANTED!」で読めるので興味ある方はどうぞ。
・ゴールド・ロジャー「俺の財宝か?欲しけりゃくれてやるぜ・・・探してみろ この世の全てをそこに置いてきた」
言わずと知れたこの漫画の始まりにロジャーが言ったセリフ。見ないで言える人も結構いるのでは?
ちなみに私は記憶していたものと僅かに違いました。これは漫画とアニメで違いがあるからです。アニメだと「俺の財宝か?欲しけりゃくれてやるぜ・・・探せ!この世の全てをそこに置いてきた」です。私はアニメ版の方を覚えていたので、今回久しぶりに読み返して、ちょっと驚きました。
・海賊団員モブ「何より自由!」
尾田先生が描く海賊の最も重要な基盤とも思える内容です。ONE PIECEで海賊について議論するならこれを思いだすと、割といろんな意見を普通に聞けます。何気にかなり好きなセリフです。
・シャンクス「どんな理由があろうと!!俺は友達を傷つける奴は許さない!!!!」
シャンクスの人間としての信念が見れる一言です。その前に自分たちは海賊という場面からの流れは大好きです。
・ルフィ「シャンクス達をバカにするなよ!!!!」
さっきのシャンクスのセリフもあって、これもグッときます。お互い友人を思う気持ちが表れていますね。
・シャンクス「安いもんだ、腕の一本くらい・・・無事でよかった」
ONE PIECEを長年読んでいると本当に涙出そうになる場面での一言。シャンクスが一人の少年を助けるためだけに自分の片腕を犠牲にするのは子供ながらに衝撃を受けました。
現代社会で見返り無しでこれに匹敵する人物はどれくらいいるでしょうか?私は絶対できそうにないです・・・。ここまでではなくても、心の底から手を貸してあげたいと思える人にいつか出会いたいものです。
・シャンクス「いつかきっと返しに来い、立派な海賊になってな」
ここまでの一連のシーンは名言多すぎて、何を取り上げるか本当に迷います。この時のシャンクスはルフィに何か大きな可能性を感じていたのでしょう・・・。そのあとの副船長との会話もまた味を出しています。
・ルフィ「海賊王におれはなる!!!!」
いまだにアニメの最初の方で使われているセリフ。冒険の始まりを告げるセリフ、決心の一言といってもいいでしょう。
子どもの頃、ONE PIECEごっことかやると必ず一回は言ってました。ウィーアーのサビ聞きながら見たりすると盛り上がったりと、ある意味楽しみ方が多数あるセリフです。
かなり長々と書きましたが、やはり見返すと本当に自分はこの漫画が好きだと思いました。今後もコツコツと書いていきたいです。
次回はルフィの初めてのバトル!相手は女海賊アルビダですね。