ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1087話「軍艦バッグ」 師匠と弟子

 1087話の感想です。

 扉絵リクエストは「エースが火起こしするお風呂に入るカピバラ」です。おいなんだこれ…めっちゃ可愛いな!

第1086話「五老星」 天竜人が動く - ワンピース航海記録

 世界会議が終わるころ、イムの命令によって五老星がついに動きます。一方、世界には公表されないニュースとして、ミョズガルド聖が神の騎士団リーダーであるガーリング聖によって処刑され…。

特訓の跡

 冒頭、G1支部の廃船場にブランニュー、ジャンゴ、フルボディが来ていました。彼らが見ていたのは妙な形でへこんだ軍艦。なんでもサンドバッグ代わりに、軍艦の装甲を殴り続けたようです。どうやらこれが何十年もやっていたガープの日課なんだとか。でたらめすぎる特訓!

 ただこの軍艦、隣にも同じようにへこんでいる軍艦があります。こちらはガープの弟子であったクザンのもの。2人して無茶苦茶な特訓をしていたそうです。そしてこの特訓は能力や覇気の使用は無し。長年の地道な修行が、彼らの強さを体現しているようです。

「“英雄”達の強さは生まれ持ったものじゃない!!!」

迫る海賊たち

 場面は変わってハチノス。サンファンウルフがガープにぶっ飛ばされて海へと沈んでいきました。あの巨体を殴り飛ばしたの!?

 しかしそこで怯むような黒ひげ海賊団ではありません。次に動いたのはバスコショット。ぐびぐびと酒を煽ると、指パッチンと共に着火して火炎放射となる“酒豪炉火(シュゴーロップ)”で攻撃を仕掛けます。

 これをガープは近くで伸びていた海賊を持ち上げて防ぎます。近くにいたお前らが悪い!ついでにそのまま燃えた海賊を投げ飛ばす“海賊火の玉”を放ちます。

 名の知れた黒ひげ海賊団幹部に加え、ものすごい数の海賊たちにもまったく怯まないガープに戦々恐々です。

 ここで孔雀から通信。捕らえられていた捕虜や怪我人、海兵など全員が海に出たため出航も可能とのこと。さすがに次から次へと湧き出る海賊たちをずっと相手にするわけにもいかないので、しんがりであったガープは共に戦っていたコビー、ヘルメッポ、グルスに撤退を呼びかけますが…

「――だから帰らせるわけにはいかねェのよ ガープさん!!!」

 立ちはだかったのは、元大将にしてガープの弟子であるクザン。まだやる気なようです。それでもあとは海岸まで走るのみ。4人は離脱しようとします。

 すると海賊に襲われているのか、助けを求める女性が。逃げ遅れた人がいたと思って、コビーは向かおうとします。そこでグルスが声を荒げて罠であることを指摘。海賊が一芝居打っただけのようです。

 この一瞬のところ、ガープがコビーをかばうように割り込むと、彼に鋭い刃が深々と刺さります。見えない相手を掴むと、ガープはそのまま地面に叩きつけ!シリュウがスケスケの能力で透明になっていたようです。

 とはいえ、この一撃は致命的!ガープがかなり弱りました。これは好機とみて海賊たちも湧きたちます。なんでも彼のクロスギルドでの懸賞金は大将クラスと同額の30億ベリー!そりゃ、チャンスがあれば狙いますわな。

 ただしその程度でガープがやられるはずも無いことを重々承知しているのはクザン。彼らをどかせると己の拳に氷を纏わせる“氷拳(アイスグローブ)”で構えます。

師弟の拳

 思い出すのはまだ覇気も使えない頃に、弟子入りした時のこと。自身の自由を損なうと最初は突っぱねられたものの、気づけば一緒に軍艦バッグ。最初は痛くてたまったものじゃなかったですが、ガープの息子であるドラゴンが革命家になった辺りには音も重くなり、いつしか同じくらいの拳が放てるように。ガープは愚痴を言って気軽におやつを誘える…そんな仲にまで発展しました。

「厄介な敵を育てましたね」

「破門じゃ バカ弟子」

 互いの拳が相手の顔にクリーンヒット!攻撃の余波で周囲も吹き飛ぶほどです。

 するとここで大きく笑うのは島と同化しているアバロピサロ。この島では海賊がまだまだ出てきますし、軍艦が出ようとも関係ないと言い切ります。

 一方で軍艦では凍らされていたひばりが目を覚ましました。己のふがいなさに涙していると彼女が上空に見たのは巨大な手!そう、アバロピサロが能力で島の地形を腕へと変化させて、軍艦を鎮めようとしていたのです!民間人も乗っている船を狙い、コビーは慌てふためきますが…

「うろたえるな…!!正義は勝つ!!!」

 倒れてもまだうろたえず、ガープの強い言葉で今回は締め!

切ねェんだよ…

 約1か月ぶりとなった今回の話。電子版では昨日の時点で公開されていますね。

 メインとなったのはガープとクザンの関係性。その対決には燃えるというよりもどこか切なさを抱きます。いつの間にか弟子としてしっかり認めているガープと、文句言いつつもしっかり特訓を続けて慕うクザンがさぁ…。愚痴を言えたり、遠慮しないこの師弟関係の対決が切ないのよ。クザン、お前は何を思って黒ひげ側に…。

 にしても、特訓方法の軍艦バッグはぶっ飛んだものと思うのと同時に、ガープならやるだろうという納得感がありますね。これに加えて、チンジャオを捕えるために山を吹っ飛ばすウォーミングアップとかもやるのだから、この人めちゃくちゃだわ…。そしてこの特訓を律儀に一緒にやって、実際に強くなっているクザンもいいですね。そんな彼の拳は師匠に…。

 そんなガープを追い詰めていくのは、クザンを含めた黒ひげ海賊団の幹部たち。サンファンウルフは早々にダウンしましたが、他のメンバーはまだまだ向かってきます。特にシリュウピサロは厄介でしたね。スケスケの能力は見聞色の覇気で対処できそうなイメージでしたが、あの乱戦では集中できないしキツいですよね。ピサロの能力は、もはや規模のレベルが違います。ピーカの時も町が振ってくるといわしめたほどの攻撃規模でしたし、その上位版とも言えるシマシマの能力は規格外この上ありません。

 個人的に黒ひげ海賊団の中でもピサロは好きな方なんですよね。今回のような野心家的な一面とかが、妙にキャラの魅力を出していると思うんですよ。

 バスコショットのガブガブの能力の方は、火炎放射でしたね。炎系の能力者はかなり多いので、あまり目新しさはありませんでしたが…もっとも酒の能力なので、アルコール関連の他の技も期待できそうです。

 ただ黒ひげ海賊団は雑魚たちも厄介でしたね。金がかかっているせいか、どいつこいつも北斗の拳のモヒカンごとくヒャッハーと攻めてきますし、コビーをだましたコンビはバレバレながらも効果のある罠を仕掛けていましたね。まあ、あそこで騙されちゃうのがコビーらしいんですが。というか、コビーとかT-ボーンのようなタイプほど、あの手の罠を食らいますよね。

 何気に今回最後まで残っていたヘルメッポやグルスも良かったですね。ヘルメッポとか本当に立派になったと改めて実感します。グルスも褒めてもらいたがったりしているのが愛嬌ありますね。犬みたいな性格してやがる。

 さてピサロの大規模攻撃で絶体絶命の海軍。ガープはまったく諦めていない様子ですが…救援に来るとしたら同期のセンゴク&おつる辺りでしょうか。でもヒナから聞いてでは間に合わなさそうだしな…。あとはあり得そうなのは、クザンやたしぎ繋がりでスモーカーとかですかね?

 個人的に今回はガープの様子がぐっときました。あのコビーたちを逃がそうとする場面とか、戦争時の白ひげみたいです。伝説の時代もいよいよ…いや死んでほしくない!戦線離脱程度で、笑いながらルフィやドラゴン、コビーたちの行く末を見守って欲しい!

 それにしても久しぶりのワンピースはかなり盛り上がりましたね。乱視の手術だったようですが、気持ち前よりも線が落ち着いている印象です。

 先生の手術が無事に終わったことに安堵しつつ、また次回!

第1088話「最後の授業」 若き海兵の奮戦 - ワンピース航海記録