ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1015話「縁(くさり)」 しがらみの縁

 1015話の感想です。

 扉絵リクエストは「セニョール・ピンクが赤ん坊と間違えられてコウノトリ

運ばれているところ」です。これはワンピースの中でも、ずば抜けてシュールな絵だと思う…!

第1014話「人生の大根役者」 侍が散っていく…。 - ワンピース航海記録

 

 鬼ヶ島全域にルフィの敗北が伝えられる中、モモの助のもとには彼の命を狙うカン十郎が登場。偽物のおでんによって菊が刺されるも、そのかたき討ちのように錦えもんがカン十郎を斬りふせます。安心もつかの間、彼らのもとに今度はカイドウが現れて…

仲間が見てきた信頼

 ルフィがカイドウに負けたことで討ち入り組に暗雲が。最高戦力が負けたことで、士気はダダ下がりです。特にライブフロアは大混乱。チョッパーはその報告に涙します。ついにクイーンを相手に倒れる始末に。

「やる気があったから遊んでやってたのによォ!!」

 まだまだ余力のあるクイーンは口を開けてチョッパーを狙い、さらにペロスペローによる飴の矢の雨“終末の雨(キャンディシャワー)”で討ち入り組に止めを刺しに来ます。

 

 この絶体絶命の状況を打破したのはサンジ!悪魔風脚を発動させ、クイーンの横っ面に強烈な一撃!回転焼(ロティサリー)ストライク”の名の通り、蹴り飛ばしたクイーンは体ごと大回転し、上空から降り注ぐ飴の矢を全て防ぎました。さらにクイーンが倒れると同時に、ペロスペローも巻き添えを喰らいます。相変わらずの苦労人やでえ…。

 

 サンジの登場に、チョッパーは涙。やはりルフィの敗北がショックなようです。だが今さらそれで彼の気持ちが揺れることはありません。なぜかって?

「泣くなバカ いくらでも見てきたろ?“奇跡”」

 何度も目の当たりにしてきました、信頼する船長の逆転劇を。それを知る者ならばこの状況にも絶望する理由にはなりません。諦めない彼はチョッパーにゾロを任せて、相手の大戦力と一騎討ち!相手は疫災のクイーン!

親としての意地

 その頃、1階天井裏では逃げるモモの助たちをカイドウが追おうとします。だが息も絶え絶えの錦えもんが折られた刀を苦し紛れにカイドウに突き立てます。こんなもので倒せるとは思っていません。しかしカイドウを行かせるわけにいかないのです。彼は大切な主君の息子、そして同時に正体を隠すために疑似的な親子まで演じていたのです。それは奇妙な縁でしたが、間違いなく温かいものでした。

 最後の最後までほんの少しでも時間を稼ごうとする錦えもんにカイドウは呆れながらも、持っていた刃で止めを刺します。死に様を重視する彼からすれば、その姿は無様とも思えたのでしょうか。

「“敗北”とはいつも信じ難いものだ!!!」

勝利の確信

 そして逃げるモモの助はメアリーズを使って、逆に全域にある言伝を涙ながらに話します。その内容は直前に彼の耳に入ってきた言葉、あれはルフィによるものだったのです。それこそ彼が生きている証拠、必ず戻ってきてカイドウに勝利すると宣言していました。

「ルフィは!!必ず勝つ!!!」

 これにより討ち入り組の士気は再び上昇!一方でモモの助達は追い詰められますが、しのぶの能力で何とか離脱します。

 海に沈むルフィはローの一味によって発見、逃げるナミの手のクリマタクトは急にしゃべると巡っていく展開の中で、ローはキッドに同盟を持ち掛けます。目の前の化け物を倒すにはそれしかねえよ!

 そしてカイドウを上から見下ろすのは、彼の娘!

「“父上”だろうがヤマト…!!」

「その“縁”を切りに来た!!!」

 ここで親という因縁を終わらせようぜ、というところで今回は締め!

見かけ親子に私が泣く

 親子関係が複雑な奴らが多かった今回の話。

 錦えもんとモモの助の疑似親子と、カイドウとヤマトのガチ親子の対比が印象的でしたね。正直、錦えもんはおでんと最も長い付き合いなのに合わせて、この親子関係もあったからこそウルっとくるものがあります。錦えもんの最後の意地は家臣として、父としてのものだったんだろうな…。

 そして彼らとは対照的なのはカイドウとヤマト。彼女が幼い頃に酷い目にあってきたのは口頭でありましたが、縁を“くさり”と言っているあたりその確執の根深さが垣間見えます。彼女にはエースの言葉通り、ここいらで本当につながったものを打ち砕いて欲しいものです。

 

 親子関連と言えば、サンジがジャッジを知るクイーンといよいよ対峙しましたね。本当に彼に関しては対戦相手が決まるまで長かった!サンジ好きな私としては、やはりここはタイマンで勝って欲しいです。見せてやれ、一味のナンバー3!

 それとゾロとのやり取りが本当に面白いです。まさかのサンジが武器代わりに使うだとか、ゾウ出発前の2000人力発言だったりと印象的でした。これは界隈のお姉さま方が喜びますわ。そして私も喜ぶんだわ。ゾロは復帰して、ぜひキングとガチンコ勝負をして欲しいところです。ぶっちゃけカイドウ相手に善戦しただけ充分だとも思うけどね。

 

 そういえばモモの助のあの声はルフィでしたか。ついに発する方も出来るようになりましたか。ぶっちゃけあれまだ見聞色の覇気なのかもよくわかっていないので、何とも言えませんね…。

 というか、ローの潜水艦の救助でしたか。考えてみれば一番あり得る筋ですが、若干肩透かし気味な感じもしましたね。

 

 ちなみに今回の私のイチ押しポイントは、サンジ達のやり取りにマルコが放った「だから好きだよいお前ら」というもの。彼の背景を知っているからこそ、ちょっと涙腺に来るものがあります。さすがは白ひげ亡き後も海軍相手にルフィを守った海賊団のメンバーですよ。だから好きなんです、白ひげ海賊団。

 ここからルフィ復帰までに一味の幹部戦を期待したいと思いつつ、また次回!

第1016話「お玉でやんす」 雷雲の奮闘 - ワンピース航海記録