ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1014話「人生の大根役者」 侍が散っていく…。

 1014話の感想です。

 扉絵リクエストは「虎の屏風の前でとんちを絞るトラファルガー・ロー」です。たしかにローはこういう捻りのあることを考えるのは苦手そうなイメージがあります。でもオペオペの能力を使えば、どうにかなる気がするの。

第1013話「Anarchy In The BM」 やっぱ強えェ… - ワンピース航海記録

 

 マムの怒りに巻き込まれてうるティもダウン。そんな彼女の新しい相棒ヘラがゼウスを喰らう中、逃げようとするナミ達にマムが狙いをつけるも、代わりにキッドが戦うことに。一方、屋上ではルフィがカイドウに敗れて…!

期待外れの男

 覇王色を纏うものの、相手は歴戦の実力者。さすがに付け焼刃の覇気では敵わなかったようで、ルフィは気絶状態のまま真っ逆さまに落ちていきます。

「お前も…“ジョイボーイ”には…なれなかったか…!!」

 意味深な言葉を残しつつ、バオファンにこの勝負の結果を命じて…

 

 屋上目指して突き進むヤマトがいる一方で、1階天井裏でおでんの日誌を読んでいたモモの助は自分が生きなければならないことを確信します。それはワノ国の将軍の跡継ぎというだけではないようで…。

 さらに今度は急に頭痛を訴えます。なにかが彼に問いかけているようです。

全域に伝える!

 その頃、ライブフロアではチョッパーがクイーンと対決中。味方となったプレジャーズに怪物強化まで使って、クイーンをひっくり返すまでしています。だがそこは13億越えの男、チョッパーの本気でも余裕で笑っており、むしろチョッパーの方が息が上がる状況です。さらに後ろからはペロスペローの矢の攻撃まで来ています。

 どうやらチョッパー、リスク度外視でランブルボールをシーザーに協力してもらって、怪物強化の時間を30分まで伸ばしてもらいました。おかげでクイーンとペロスペローのコンビ相手にも立っていられますが、その時間も残り10分を切っており…。

 ここでクイーンの口からビーム”ブラック光日(コーヒー)”を発射!チョッパーはかわしますが、今度はペロスペローが飴の矢をセットアップ。

 そこに全フロアに響き渡るのはバオファンの声。それはルフィの敗北を告げるものでした。最高戦力がいなくなった今、カイドウが始めるのは戦いを終わらせるための大掃除。降伏すれば命を助けると言いますが、彼らが屈服することはありえません。

その役者の舞台

 降伏勧告が鬼ヶ島全域に広がる中、錦えもんとお菊がモモの助達の元へたどり着きます。

 さらに続いて彼らのもとへ来たのは、なんと光月おでん。モモの助としのぶは驚きつつも喜びますが、彼の正体を知るお菊と錦えもんは激昂!主君の姿を使う愚弄、アシュラの仇、その想いでお菊は突っ込んでいきますが…

「おい菊 冗談だろ!?イゾウと共に拾ってやったおれを 斬れるのか!!?」

 ああ、悲しきかな。その言葉に一瞬あの頃の思い出が甦った彼の腹には、偽物おでんの刀が突き刺さりました。

 

 錦えもんは倒れる菊を抱え、彼の無念を胸に響かせます。しかし後ろでは正体を現したカン十郎がその首を狙っていました。しかしこれ以上、遅れを取る真似はしない赤鞘のリーダー!今度は逆にカン十郎の体をばっさりと斬りました。

「おれの舞台の幕を引くなら…!!お前がいい…!!舞台上じゃあ…親友だったもん…な…!!」

 斬られて尚笑うその男、カン十郎。自分の人生に終わりをつけ、ここに倒れていきます。

 だがそこに壁を破って現れたのは、カイドウ!モモの助に逃げるように指示した錦えもんでしたが、脳天にカイドウの強烈な一撃を浴びて…!

散る侍以上の龍とクズ

 タイトルの奴がそこまで目立たなかった気がする今回の話。

 直後のカイドウの一撃が絵的に、強烈なのが分かるインパクトだったからですかね。どうもカイドウは技名あるやつよりも、ただの打撃の方が痛そうな印象が強いです。覇海とかはまた別だけどな!

 そういえば、カイドウがジョイボーイについて発言していましたね。ジョイボーイといえばポーネグリフに出てきて、ロジャーも口にしていた名前。彼も何か知っているのでしょうか?しかも知っているとなったらどこで知ったのかも気になります。加えて、今回の発言はまるでルフィ以外にもそういった奴らを見てきたように聞こえました。いったい誰なのか、もしかして自分とかもありえるかな?

 ところで、今回のルフィを倒した直後のセリフは、ルフィが覇王色を纏った「ゴムゴムの…」が不発になったようにも聞こえます。それこそが今回の決め技になるかな?

 ルフィの復帰はモモの助が声を聞いていたから、海王類が出てくるとかはあり得そうですね。というか、私の頭じゃそれ以外が思いつかないの…。

 

 それと合わせてインパクトのあったのが、回想でまさかの再登場したシーザー。チョッパーにランブルボールの強化までしました。船にいる時でしたから変なことはしていなさそうですが、彼の言う通りリスク度外視ってのはあるでしょうね。たしかにチョッパーよりはそういう強化のやり方を心得ていそうです。医者のチョッパーやローは思いついてもやらなさそうなものまで含めてさ。

 しかしまさか一味の強化に携わっていたとはやるじゃないか。それはそれとして、さっさと死んでくれ!

 

 タイトルのカン十郎の目立たなさはある意味、一種の味のある散り方にも思えました。こいつどこまでも役者でしたね。おでんの偽物とかいう徹底して質の悪い技を使い、最後は錦えもんの親友の役として命を散らす…境遇とその特性を考えると、この儚さこそがこいつにとって最高の死に場所だったのかもしれません。なんか最後は赤鞘とスパイの2つの立場に挟まれた感ありますよね。

 しかしアシュラがやられ、菊之丞がやられ、カン十郎がやられ、今回で錦えもんまでやられたかもしれません。先日撮りためていたアニメ見て思ったのですが、ちゃくちゃくと九つの影が落ちていきますね…。ああ、夜明けってもしかして侍たちがやられる時ってことですか…イヤじゃ!

 

 ところで99巻の表紙が公開されましたね。100巻、101巻と合わせられるみたいですね。楽しみだけど1000話が入るから、ルフィはいて欲しかった気もするような…うーんもどかしい。

 今週の発売日に期待しつつ、また次回!恋するワンピースとスナックバス江も買うか…。

第1015話「縁(くさり)」 しがらみの縁 - ワンピース航海記録