夏も終わりに近づいてきましたが、今年も24時間テレビの裏で放送するワンピースエピソードオブシリーズ。今回は根強いファンが多い「空島編」です。
私が空島編で思いつくのは、妙にこの時期でワンピースを読むのをやめている人が多い印象です。理由としてよく聞くのが「無駄に長い」というものでした。実を言うと私も当時、ちと長いなと思うことは少なくありませんでした。
そんな印象が残る空島編ですが、2時間ちょいでどうまとめるか気になるところですが・・・今回はそんな「エピソードオブ空島」の感想です。
あらすじ
新たにニコ・ロビンを仲間に加えた麦わらの一味。次なる島を目指すが、突如空から巨大な壊れたガレオン船が降ってきた。
なんとか回避したものの、ログポースの指針がおかしくなったり、あたりが夜になって巨大な人影が現れたりと、てんやわんやの状況。
一行は空島の情報を得るために、はみ出し者と噂のモンブラン・クリケットを訪ねて・・・。
ちょっと無理があるかな・・・
全体的にかなり駆け足の印象です。そのためよく知っている人にとってはかなり雑に感じると思われます。
まず前半ですが、モンブラン・クリケットとの出会いはかなり淡白なもので、マシラ、ショウジョウ、サウスバードも最低限しか出ていません。ラストの感動をダイレクトに伝えるためにもここはもう少し丁寧にするべきだったと思います。
しかしこの部分は、ベラミー辺りと関わらせると余計に冗長になるから難しい面は否めませんので、致し方ないかもしれません。
また空島に上陸してからもちょっと残念。ガン・フォールやコニス、ワイパーの登場は悪くないと思うのですが、サトリ戦は森の中でやってほしかったです。やはりびっくり雲は予測不能な軌道をする方が面白いと思うの。
というか、戦闘場面においてもいまいち迫力が伝わりません。動きが目に見えて甘いだけでなく、ぶっ飛ばす表現も勢いを感じませんでした。特にワイパーの排撃(リジェクト)はもっと頑張ってほしかったです。
どうした作画!いつもの週アニメならともかく、仮にも土曜プレミアムだぞ!
そしてカルガラとノーランドの過去ですが・・・私としてはワンピース屈指の名場面でもあるのでもうちょっとゆっくりやっても良かったと思います。ナレーションで上手く導入できたと思うのですが、いかんせん巻きすぎる。
でも終盤の虚しさは好きです。私の記憶補正もありそうだけど。
そのせいか、声優さんの演技も気持ち早く感じました。言っても、ベテラン声優さんなのでその力強さは見事なものでしたが。
終盤は・・・可もなく不可もなしという印象。前半の説明、描写不足がなければもうちょっと締まった展開、ラストを迎えられたと思うのです。
空島登場キャラと声優さん
今回はガン・フォールを八奈見乗児さんでなく、四代目・市川猿之助さんが演じています。思ったことは、あまりにも見事に演じられていることです。もちろん八奈見さんの印象が強いのですが、それを差し引いても十二文に合っていたと思います。歌舞伎の人って本当にスゲェ!
逆になぜか違和感を抱いたのは、コニス。しっくりこない感じが強く、ちょっと棒読みに聞こえました。声優は変わっていないのに。
しかし半年近く前にDVDで借りたアニメで見た時にはこんなことなかったのだが・・・むしろ違和感を抱いた自分に疑問があるくらいです。
エネルの方はさすがの貫禄。尺の都合上、ちょっと早く聞こえますが、相変わらず恐怖感を植え付ける脅威と不気味さがあります。
例のエネル顔も見れたし、技もそこそこ見れたので嬉しい限りです。
ところで余談ですが、エネルといえばワンピース最強キャラと押す人がネット上では少なくありません。個人的には、能力だけの人物でもあるので七武海クラスでもそれ以上は無理だと思うのです。いちおう、マントラもありますが。万雷(ママラガン)や雷迎はマクシムあってのものだし・・・。
四神官やワイパー以外のシャンディアたちは扱いが不遇ですが・・・私としては一番許せないのは、コニスの父親であるパガヤを登場させなかったこと。
正直、ギャグ要員やエネルの非情さを伝える役割として、欲しかったよ・・・(涙)
EDと最新情報
EDには安室奈美恵さんの「Hope」が流れましたが、安室さんと麦わらの一味が出会った様子が描かれていました。曲は好きですが、ぶっちゃけこれやりたかっただけだろと・・・。
そしてなんでエースVS黒ひげのバナロ島の決闘が映し出されたのかがよくわかりません。マジであれはどうして流した・・・?でも作画の気合は凄かったよね。
ラストはドラゴンボールの映画最新情報となんとワンピースの最新映画製作の情報!これは単純に嬉しい限りです。PS4のゲームもあるし、今後のワンピースも期待できる・・・かな?
期待しない方が良いよ?
正直、今回は残念に思う点が多く、原作を読みこんでいる人も未見の人もちょっと粗が気になるレベルな気がします。
感動ポイントは原作での脳内補完が必要な点が多いため、未見の人はその感動領域まで達せられるかが怪しいところ。
読み込んでいても、それゆえの粗が気になる展開になっていたともいます。「エピソードオブ東の海」と比べると、ちょっとお粗末な面が多かったです。やっぱりあの長さで2時間ちょいにまとめるのは苦しいものがあったね。
まあ、今回放送してくれたおかげで新情報を知ることができましたし、何よりも久しぶりに漫画で空島編を読み返す機会になりました。読み返すと、わりとシャンドラのポーネグリフとか今でも予想できそうな設定多いな・・・。
むしろ今回、煮え切らないと思った人はぜひ原作を読んで欲しいです。リアルタイムでその長さに辟易した人には特におすすめです。空島編は一気読みすると、本当にその面白さに気づかされるから!