ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1099話「平和主義」 くまの航海

 1099話の感想です。

 扉絵リクエストは「おでんの髪をセットするたぬき達」です。髪が串に刺さっているおでんですね。相変わらずとんでもない髪形しているな…。

第1098話「ボニー誕生」 彼女との出会い - ワンピース航海記録

 天竜人に連れ去らわれたジニーですが、2年後に娘であるボニーを伴ってソルベ王国に戻ってきます。彼女は謎の病で亡くなるも、くまと国民たちが協力して育てることに。しかし数年後、ボニーにも同じ病気が発生し、さらにはべコリ王がかつて以上の凶行を…。

奮戦のくま

 南部がべコリ王の政策によって燃やされていく中、くまは必死に救助活動を続けていきます。どうやらこの政策は東の海のとある国で成功して天竜人から支持されたのだとか。

 しかしこれには裕福な北側の国民も大いに反発。大虐殺を止めろと抗議しますが、何人か撃ち殺される始末です。

 だがどんどん進軍していくくまは誰にも抑えられません。ついにはべコリ王のもとまでたどり着き、渾身の一撃でこの暴挙を収めました。後にソルベ王国の「一人革命」と呼ばれるこの事件を通し、多くの国民たちから支持を集めてくまは教会に住む国王となったようです。

 さて先々代の国王ブルドックの協力もあってなんとかやっていく中、教会で綺麗な女性が猛ダッシュ中。ジニーそっくりな姿に驚きますが、なんとボニーが成長した姿でした。どうもいつの間にか悪魔の実である“トシトシの実”を食べたことで年齢を変化させたようです。自分の姿を見て驚いた拍子で、元に戻っちゃったりも。いったいいつの間に…?

 さて能力者になった彼女はさっそく年を取ろうとしますが…

「本当にババーになった!!!」

 ギョギョはびっくりして老婆を抱えますが、すぐ近くには普通にボニーがいます。どうやらブルドック先々代国王と一緒にやってきた、彼の母親で元王太后のコニーでした。いや紛らわしいわ!

“暴君”の誕生

 さてブルドックが来たのは、なんとべコリ王が帰ってくる情報が入ったため。くまが暴力で国を奪ったとデマを流し、王位を取り戻すために政府を味方につけているようです。軍艦まで準備しているようですが、くまはそれを返り討ちにすることを約束します。ただそうなれば国にいられないことは確実。代わりにブルドックに王を任せて、さらにボニーを匿ってもらうことを約束しました。

「よくもヌケヌケと帰って来たな!!」

 そしてくまはべコリ王たちを返り討ちにすると、そのまま出航。お尋ね者として懸賞金までつけられます。

 さて海に出たくまはあらゆる島や国を訪ねて、ボニーの治療法を探します。しかし見つからず苦悩が続く日々の中、久しぶりに革命軍と合流しました。モーリーやギャンボなど現在の革命軍メンバーがおり、若き日のベロ・ベティはジニーの後釜として東軍隊長をくまに断って認めてもらうほどです。

 若き一行も力をつけていくものの、いまだに革命軍には戻れないくま。そんな中、ドラゴンはここ最近ある事故でベガパンクの研究所が移ることを伝えます。警備が手薄となるこのチャンス、いつかボニーの病気が治ったら再び一緒に戦うことを約束し別れます。

「運命の風の赴くままにだ 友よ」

治療のチャンス

 さて戻ってきたくまは久しぶりにボニーと再会。大人相手にも勝つくらい喧嘩が強くなった彼女を連れて、後のエッグヘッドとなる研究所に一緒に向かいます。

 会って早々、その体格の大きさに驚くベガパンクは研究させてほしいと願います。くまやボニーも彼の頭の大きさに不思議がったりと、互いに遠慮ない出会いとなりました。

 戦桃丸がボニーの面倒を見ている間、青玉鱗についてベガパンクは治ると断言します。まだ現場に出ていない技術を使うようですが、費用は莫大なようです。

 そしてベガパンクが記録を見ていると、くまがバッカニア族であることを知りさらに驚愕。やはり政府にとって訳ありな種族ゆえにベガパンクは自分が政府側だと注意喚起しますが、くまはドラゴンを信じる方に。

 そのまま話は進み、なんとくまをクローン兵の素体にしたいという提案が出ました。血液の提供とその許可さえもらえれば、代わりにボニーの治療費用はいらないとのこと。

 ベガパンクはクローン兵を作り、レーザービームや屈強な肉体を持って弱気を救うヒーローとなることを期待しています。そんな夢を喜々と語る彼の姿は、まさにドラゴンが評していた「妙な男だが欲求に正直で信頼できる」ことをくまも確信しました。そもそもくまからすれば、ボニーが助かるならどんなことでもやろうという気であったのです。その優しさにベガパンクはくまを聖人と称しますが…

「聖人…?…おれはただの気弱な“平和主義者(パシフィスタ)”だ」

「ぺぺぺぺ!!気に入った!!「未来の戦士達」をそう呼ぼう!!!」

 この会話がサターン聖に盗聴されている中、2人だけの約束が交わされたところで締め!

パシフィスタのきっかけ

 くまとベガパンクが出会った今回の話。

 くまが海賊になった経緯は大方の予想通りべコリ王のせいでしたね。彼の暴挙を止めようとしたのを、暴力で王位を奪ったとされていたことが明かされました。気の毒ではありますが、本人が別に気にしていないからな…。本当に優しい男ですよ。せめてもの救いは国民はほとんどがくまを支持していることでしょうか。

 今回の様子だと、現在も国はブルドックが務めていそうですね。そして彼の母であるコニーですが、ボニーとは赤の他人でしたね。まあ、似てる理由を考えれば、彼女をモデルにしてお年寄りになる練習をしていたからでしょうか。個人的に彼女が間違えて抱えられた時の絶妙な表情とか、ボニーにご飯を出す場面の優しげな雰囲気とかほっこりして好きですね。

 そしてボニーもついに能力者に。なんかいつの間にか食べていたそうですが…基本的に外に出られないはずの彼女がどこで食べたのでしょうね?それこそベガパンクは悪魔の実はなりたいことを実現させるような論理を展開させていましたから、彼女の10歳になったら病気が治ってくまと旅行できるという想いに応えて…?

 さて佳境に入ってきたくまの過去編。ベガパンクとの出会いもあって、ボニーの治療できる可能性が出てきました。さらにはパシフィスタの期待と命名のきっかけも。いずれもくまの優しさがよくわかりますが、サターン聖がしっかり盗聴していることから彼が主導してくまの人格を奪うことにしたのでしょう。彼ばっかり映ってますが、まあ科学防衛武神だしな。むしろ登場しすぎて、やっぱりエッグヘッドで彼は退場するんじゃないかと思わされます。

 しかしベガパンクですが、相変わらずというかなんというか…。ドラゴンの評価がまさに正しいというところですね。もっともそのおかげで現在では欲のサテライトにがっつり裏切られていましたが。

 個人的に今回の注目点は、過去の様々な繋がりが感じられることです。べコリ王の恐ろしい政策は、ルフィやサボの出身であったゴア王国の話でしょうし、ベガパンクの研究所移動はシーザーの爆発騒ぎでしょう。そして1番納得したのは、くまが航海していた島が一味を2年前に飛ばした場所であること。あれは全てボニーのために探していた時のことだったのね。

 さて次回は1100話。尾田先生は区切りに衝撃的な展開を持ってくることが多いですが、おそらく…くまの過去編にドエグイ決着がつく予感がしつつ、また次回!

第1100話「ありがとうボニー」 その言葉が温かい - ワンピース航海記録