ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1062話「科学の国の冒険」 多忙な天才のやり方

 1062話の感想です。

 表紙連載は「一方、カカオ島ショコラタウン」です。ジェルマとシーザーが逃げた頃に、島全体が凍っていました!これができる人物は、まさか彼が…!

第1061話「未来島エッグヘッド」 女の子いっぱい - ワンピース航海記録

 巨大なサメロボットに襲われた一味は船が転覆する中、ルフィ、チョッパー、ボニーの救助にジンベエが向かいます。4人がたどり着いたのはなんとベガパンクの研究所!その一方で残ったメンバーの前に現れたのは、ベガパンクを名乗る少女で…。

海上の対立

 ベガパンクを名乗る少女の登場に、真っ先に浮足立ったのはフランキー。彼女の故郷と言われるバルジモアで研究した彼としては当然です。さらにフランキー将軍以上の大きさのロボットやその正体が美女ということで、ウソップ&サンジも大興奮です。

 しかしここでロビンが待ったをかけます。そもそもベガパンクが女性という情報はないですし、活動期間を踏まえても若すぎます。

 それも当然。彼女は本体(ステラ)ではなく、“PUNKー2”のボディ。通称、ベガパンク「悪(リリス)」と呼ばれる存在でした。さらに研究資金が常に圧迫しているような状況なので、海賊と知れば容赦なく奪いにかかります。

「この“海獣兵器”共にな!!!」

 ということで、大量の改造海獣に囲まれる状況に!この極寒の海では最悪の状況でしょう。

 するとリリスに通信が入ります。相手は「正(シャカ)」という人物。科学者としてのプライドを持てと説教されますが、リリスとしてはそんなことどこ吹く風といった様子です。同時にシャカが指摘したのは、そもそも相手が降参しないこと。リリスとしては四皇の一味だから財宝をたんまり…と狙ったようですが、すでに姿をさらしたのはまさに悪手。

 落ち着いたゾロはすでに刀に手をかけており、その距離程度なら余裕で彼女を斬り伏せらるのです。併せて、ロビンも構えており、この2人を相手に彼女は逃れることは厳しいでしょう。シャカの指摘も併せて、リリスは手前のメンバーは囮であると悔しがります。まあ、手前の奴らもかなり強いんですが…。

「おいベガパンク…要求をのんで貰うが…いいか?」

 このゾロの凄みに、シャカの方はまさかの了承。どうもそっちは一味に興味があるようで…。

不思議いっぱいな科学

 地下通路を進みながら、ルフィ達はボニーの話を聞いていました。なんでも彼女は昔この島に来ていたそうな。そんな彼女の目的はベガパンク本人。返答しだいでは殺すつもりですらいるようです。なんでも彼女の父は、ベガパンクに改造されて生物兵器にされたのだとか。そのバックにはくまが写っており…。

 さて地上に出ると目に入ったのは、まさに未来的なものが様々!空飛ぶ乗り物に、宇宙怪獣のような存在、金魚鉢のようなものに覆われた家とまるで外の極寒とは違う世界が広がっていました。

 さっそくルフィは龍のようなものに飛んでいきますが、そのまま口を閉じられて食われ…ておらず、そのまま突き進んで通り過ぎました。

 不思議に思いつつ、次に見つけたのは美味しそうな巨大パフェ。空腹&甘い物好きな3人は飛びかかります。しかしこれもすり抜ける始末。

 どうもホログラムなようですが、空想でしかないものを実現する辺りベガパンクの技術力が窺えます。見えるのに取れない食料に怒ったルフィも若干ニカが出ていました。おいおい…。

 さて不思議なことの連続で気が逸れましたが、極寒の島のはずなのに暖かいことに疑問を感じたジンベエ。ここで現れたのは2色に分かれたもふもふした髪に、タヌキのような尻尾。不思議なデザインのグローブやブーツを身に着けた中性的な少女。そのサイズはカイドウにも匹敵しており、その人物は自分が作った土エアコンで気温をコントロールしており、南国となっているようです。

 この謎の人物をホログラムと思ったルフィは試しに軽くパンチしましたが、なんと彼女はそれを食らい、強烈な一撃で反撃されます。

 吹っ飛ばされたルフィが激突した先の機械から、ハンバーガーがポテト&ドリンクのセットで出現します。こちらはホログラムではなく、味も完璧でした。どんどん出てくる様々な食べ物。この少女の話だと、これは無人調理器であり1分以内に500種類のメニューから提供を可能とします。余った食材モードというのもあるほど素晴らしい発明ですが、技術者が足りずに量産までには至れないのだとか。

 どうも煮え切らない感情に昂った少女からは、どんどん不満が出てきます。土エアコンも、天候を操作する発明もあるのに、技術も資金も足りない。まさに天才の苦悩がごとく、その苛立ちを持って今度はホログラムを殴る八つ当たり!この少女が光圧グローブは、光にすら触れることができるのだとか。もっとも彼女からすれば…

「「いる」か「いない」かは…おめェらが決めろ その言葉すらおれには旧時代の概念だ」

 野望も技術もまさに天才!ならば、そんな巨大な少女は何者なのか?ジンベエが問うと返ってきた答えは…

「おれか…雇われの…しがない“天才科学者”Dr.ベガパンクだ!!」

 この人物のバックには「暴(アドラス)」の文字が!ルフィ、チョッパーですら聞いたことある事実に驚くも、ボニーは嘘つけと納得しておらず…。

天才は忙しい

 場面は変わって新世界のとある海。政府の船が航海しており、中ではルッチ、ステューシー、カクのCP0トリオがいました。彼らが話しているのはベガパンクのこと。頭の中ではあらゆる構想やめまぐるしい考えがなされる彼は、その忙しさのあまり常に「猫の手も借りたい」状態。ということで、自分を「猫(サテライト)」と呼ばれる6体に分散させたのです。

 そして彼らの目的は当然そのベガパンク。くまの姿をしたセラフィムを返還した後に、そのベガパンクを全て消すというのが今回の任務なのだとか…。

みんなベガパンク

 ベガパンクの秘密が明かされた今回の話。

 なんと自分を分散させて、全てが本物というなんとも奇天烈な状態となっていました。前回出てきたのはNo2のリリスでしたね。加えて今回はNo5のアトラスも登場。それぞれに漢字一文字、様々な読み方があります。他にはシャカ、エジソンピタゴラス、ヨークと聞いたことのあるような名前ばかり。6番目だけ「欲」で直球すぎるような気が。

 リリスやアトラスの雰囲気を見ると、どうも漢字一文字に伴った要素が感情の中でも強く出るということでしょうか。リリスは海賊相手にも無茶苦茶やろうとしますし、アトラスは煮え切らずに手が出るし…こうなると開発などに強く関わる想や知が気になるところです。そしてリリスのニヤニヤ顔にツボったのも私です。

 同時に気になったのは、これは本体がいるのかということです。リリスの言い方だと本体はいる気もしますが、カクの言い方だとすでに6人分に分散したようにも聞こえます。まあ、これほどぶっ飛んだことをしているので、老いなどを理由に本体もなんらかの変化はありそうですが。

 そしてこれはいつからのことなのかも気になります。ボニーのセリフだと彼女はアトラスには会ったことないようですが、分散前なら本体に会ったことがあるのかもしれません。それか別のベガパンクに会ったのか…いやこれは下手したらMADSメンバーすらも本人に会っているか怪しい可能性があるぞ!

 ナルトのペインのように視覚などの共有なども気になるところですね。

 そんな彼らを狙うのは、CP0!久々のルッチ達の出撃です。これはルフィ達とぶつかる可能性がありますね。ルッチの2年後の実力は映画でしか出ていないので、楽しみなところです。カクのキリン戦法も再びありえるか?

 しかもガキ(といってもかなり大きいサイズですが)という名のセラフィムもあります。もっとも返却する矢先でしょうが、モデルがくまということでボニーともひと悶着ありそうですね。

 そしてくまとボニーの関係性は親子でしたか。あの結末を踏まえれば…まあ、そうもなるわな。レヴェリーで祖母として変装できたのはおばあちゃん似だったのかな?そういえばサボにも会っていたようですね。まあ、くまの件があれば手も組んでいておかしくないでしょう。

 ちなみに個人的な今回の話の一押しは、ジンベエがアトラスの名を問う場面の手前。ボニー、前回でしっかり敵だと言っていたのに、ご飯を前にルフィ&チョッパーとプチ宴会状態じゃないですか…。もう親近感湧いてきたぞ!まあ、ローの前例もあるからな!

 そして本編もですが、扉絵もまさかの衝撃展開!これはクザンが来たと見て間違いないでしょう。やっぱりマムの存在って重要だったんだなって…。というか、黒ひげ海賊団疑惑がある男がここにいるのはどうも能力者狩りを警戒してしまいます。

 扉絵まで緊張してきた今回に驚きつつ、また次回!

第1063話「たった1人の家族」 やはり能力者は恐ろしい… - ワンピース航海記録