957話の感想です。
今週はカラー表紙。麦わらの一味がロングスワン(?)ボートに乗っています。なんかこの類のカラー絵が気持ち久しぶりな気がします。またジャンプの表紙もワンピースで、ナレッジキング決定戦にちなんだものとなっています。クイズよりロビンの服装が気になってしまいます。いい太ももだあ!(変態)
第956話「ビッグニュース」七武海制度の決着! - ワンピース航海記録
ワノ国で大きな戦いが行われそうになっている一方で、世界では三大勢力の七武海が解体されるという衝撃の出来事が発生!その他にもニュースが多々あるようで…。
報告内容は災害的
場面は新世界海軍本部。元帥サカズキが藤虎に七武海制度撤廃について話をしています。やはりというべきかサカズキはこれに反対でしたが、世界会議で決定した以上は彼も受け入れざるを得ません。藤虎は海軍の特殊化学班「SSG」を信頼しようといいます。これで彼の予想では大きく勢力図が変化すると考えています。
もちろんサカズキもわかっていますが、それ以上に大きくことが変化するのも事実。カイドウとビッグマムの同盟を組んだことを藤虎に話すと彼も明らかに驚いて動揺します。彼はロックスの再来とまで言いますが、サカズキからすればそんなおとぎ話のようなものではない現実の出来事。
「こんクソ忙しい時期に畳みかける災害じゃ!!!」
災害の前に大を5つくらいつけてもいいと思うね、私は。
歴史に隠れた狂気と事件
もちろん本部でもこの事実にてんてこ舞い状態。今はまだ動きを見せていませんが、現存する海賊の最高峰が組むとなればただ事ではありません。元元帥のセンゴクも予想外の現状です。
もはや伝説のロックス海賊団について知るものも少ないなか、その時代をよく知るセンゴクがこれについて説明します。
ロックス海賊団は現在黒ひげが拠点にしている海賊島ハチノスで結成された海賊団。発端は一つの稼ぎ話からでしたが、個性豊かというには荒々しすぎる性分で仲間殺しなんかも日常茶飯事という集団でした。
そんな危険極まりないメンバーは船長のロックスを筆頭に、伝説の海賊白ひげに現四皇のマムとカイドウ、さらには金獅子のシキやキャプテン・ジョンなどといった怪物クラスのレジェンド海賊たちだったのです。一騎当千や名が売れた奴が多すぎる…!
こんな奴らがいてなぜ語り継がれないのかといえば、前述したように仲間殺しがあるようなメンバーなので仲の悪さは折り紙付き。話そうともしなかったのが要因の一つなようです。
こんな集団の船長であったロックスの目的は「世界の王」であり、向かうところでとにかく政府に喧嘩を売ってきました。その凶悪性から多くの事件がもみ消されてきましたが、その中でも決定的に大きなものであったのが38年前に「ゴッドバレー」という島で起こった事件。なんとロックス海賊団が壊滅したというのです。彼らを止めたのこそ拳骨のガープ!彼が海軍の英雄と呼ばれるのはこれゆえなのです。
そんなガープもガープでこの話はしたがりません。ロックス海賊団でもないのだからいいのではないか?とも思いますが、それには大きな理由が二つ。
まず第一にこの事件の解決に当たってある海賊と組んだこと。そしてもう一つは本人が毛嫌いする天竜人を守ったことなのです。なんでもガープが大将にならない理由は天竜人の直属の部下になりたがらないだからだとか。
そしてこの事件の真相なのですが、ガープと組んだある海賊が共に天竜人とその奴隷たちを守るためにロックス海賊団と激突したというものなのです。ではこの海賊とは誰なのか。それは我々がよく知るこのワンピースのスタートとなった人物、海賊王ゴールド・ロジャーだったのです!
こんな事件が起こったゴッドバレーは地図どころか存在も無く、この事件自体があまりにも世界のタブーに触れていたため当時の一部の人間でしか知らないようです。
そんな事件の渦中の存在であったロックスの本名は「ロックス・D・ジーベック」。センゴクをしてロジャーにとって最強の敵だったのではと考えます。
これほど恐ろしい存在のロックスですが、より強力となったカイドウとマムが組むのはまさにロックス海賊団を彷彿させる大戦力。最悪の海賊団がまた生まれようとしているのです。
最強と伝説の懸賞金
ここで元七武海の懸賞金を再び決めるにあたって、現四皇の懸賞金のおさらいをいつものブランニューさんによって始められます。
まずは新入りから。2年前のインペルダウン事件に加えて、現在では例の海賊島の元締め。ヤミヤミとグラグラという歴史上類を見ない二つの悪魔の実の能力者であり、かつて白ひげの下にいた野心家海賊。
「黒ひげ海賊団提督マーシャル・D・ティーチ 22億4760万ベリー」
続いて、こちらも四皇になってからまだ6年の新入り。しかし個々の実力の高さから海賊団としての水準は高く、手堅さとバランスに定評のある実力者。
「赤髪海賊団大頭 赤髪のシャンクス 40億4890万ベリー」
お次は幼き頃に巨人の戦士を輩出するエルバフを壊滅させかけ、海賊でありながら血縁者を利用して国を一つ作り上げるという実績を持つ女王。
「ビッグ・マム海賊団船長 シャーロット・リンリン 43億8800万ベリー」
最後はロックス海賊団が解散されてから、純粋に実力のみでのし上がりその強さによって多くの凶暴な海賊から尊敬され勢力を拡大していった最強の男。
「百獣海賊団総督 百獣のカイドウ 46億1110万ベリー」
これぞ今の海のトップに君臨する四人の海賊。さらにかつて彼らをも超える存在であった伝説の二人の海賊の懸賞金は…
「白ひげ海賊団船長 エドワード・ニューゲート 50億4600万ベリー」
「ロジャー海賊団船長 “海賊王”ゴールド・ロジャー 55億6480万ベリー」
比肩する者もいない50億越えという怪物的な額です。
今でこそ彼らを超える者はいないものの、カイドウとマムが組んだとなれば総合懸賞金は彼らを遥かに超えて約90億という額!
しかし彼らをどうにかしようにもそこに割ける人員がいないということで、会議にサカズキが現れます。非加盟国ですから無理に手を出す必要もないっちゃないのですがねぇ…。
しかしセンゴクとしては歴史を知ることで行動の理由を、ひいては未来を知ることにもつながるとしています。去り際にサカズキに話すのはかつてロジャー、白ひげ、シャンクスにも好かれたある男の話。
白ひげの船で隊長の経験もあったその男の名は光月おでん。彼がさすがに今回の件に関わっているとは思いませんが、センゴクには思うことがあるのです。
「大物達はなぜこうも「ワノ国」に関わるのか 私にはとても偶然とは思えんのだサカズキ」
ワノ国と海賊について謎が深まる発言で今回は終わりです。
ヤベェ海賊のヤベェ話
尾田先生は我々読者をどこまで引き込めば気が済むのだ!なんて思った今回の話。
一番注目した点は読者ごとに違うと思いますが、大きいところで言ったら今回はロックスの件と四皇の懸賞金でしょう。順番に考えていきますか。
まずはかつて世界会議の前のところで出たロックスについての詳細。ある稼ぎ話から生まれた海賊団で、そのメンバーが後世に名を残す大物海賊の集団でした。四皇のうち3人もその船員であり、映画で出たシキや財宝関連やスリラーバークでゾンビとして出たキャプテンジョンなんかもメンバーでした。四皇の3人は言わずもがな、他のメンバーもこれまでの話や海兵たちなんかの反応を見ればよほど強力であることがわかるでしょう。
というか、こいつら以外にもマムの昔からの相棒であるシュトロイゼンや長男のペロスペローあたりは入っているだろうし、他にも何人かいそうだな。
そういえばロックス海賊団の船員の名に挙げられていた銀斧と王直。彼らはいったい何者なのでしょうか?ありそうなのは白ひげと同じ船に乗っていたとかいうミス・バッキンや若いころ海賊やっていたとかいうシャッキーあたりかな?
もはやただのテロリストともいえる暴虐を尽くした彼らのトップであるロックスとガープの因縁はゴッドバレーの事件が原因であることが明かされましたが、ロジャーも関わっていたとは。
しかしロジャーはなぜ天竜人を守ろうとしたのでしょうか?ガープは立場があるからわかるのですが…。でもロジャーのことだから自由でない奴隷を守るためとかはあるかも。まあ居合わせただけでもありそうですが。
ロックス本人についてはシルエットと本名くらいしか明かされませんでしたが、かなり凶悪そうな顔をしています。他の3人がデカいから小柄に見えるけど、アップで見た顔は創作に出てくるヤバイ殺人鬼にしか見えません。本名はDに加えて帆船の名前であるジーベックが付きます。しかし彼はなぜ他の奴らとは違って上の名前で呼ばれているのでしょうかね?
ロックス海賊団とガープ&ロジャーがぶつかったゴッドバレーについては詳細が不明ですが、この島についてもただならぬ何かがあります。
個人的に考えられるのはマリージョアと同じように天竜人にとって特別な場所であったがゆえに、世界の王を目指すロックスに目を付けられそこで激闘が起こったのだと思います。
ただこれ本当にセンゴクの言う通りなのかはちょっと私自身懐疑的な点もあるんですよね。最大の理由が白ひげの存在なんですよ。若いころから家族が欲しいなんて言っていた彼が仲間殺しを良しとするようなメンバーと一緒にいたのは不思議でしょうがありません。もしかしてですが、彼も途中で裏切ったりしたのがあったのではないでしょうか。直接ガープやロジャーの味方にならなくても、勝手に戦線離脱するくらいはありそうに思います。
そして四皇と伝説の海賊の懸賞金も今回で判明。黒ひげの22億に当時は驚きましたが、他の3人は40億越えという彼を遥かに超える額、ロジャーと白ひげの伝説の二人については50億越えというインフレここに極まったような額でしたね。こう考えると、ジャックやカタクリの10億越えとかまだまだだったんだなって。
ルフィははたしてこれくらいに迫る額になるのでしょうか。私としては迫るものの作中で一位になることはなく、そのような描写は省かれて海賊王になるのかなと思いますね。
ラストにはおでんとワノ国についてもセンゴクが言及しました。あの言いようでは今回の話に出たロックスですらワノ国になにか縁があるように思えます。たしかにワノ国はポーネグリフとも関わりある国。今後の展開を予想すればするほど何か大きな秘密がある気がしてなりません。現状それを握っていそうなのはカイドウかな。
ところでおでんは白ひげのところで隊長もやっていたのですね。まあ、閻魔のような刀を扱えるほどだったし実力としては十分だったのでしょう。彼も例の事件に関わっているのかしら。
今回の話で多くのことが判明しましたが、それと同時に思うのがこれまでの伝説の海賊たちのセリフ。例えば、ロジャーがガープを仲間と同じくらい信用しているというのには絶大な説得力ができますし、シキの海の支配者という考えなんかはここで培われたものだと思われます。今回で読み返したくなる話が増えたな。
また私的に謎が深まったのが黒ひげとイム様。黒ひげは年代的に入れ替わりのような形で出てきており(年齢では2年のずれがありますが)、野心的な面でもロックスを彷彿させます。ロックスの息子とかでしょうか?あるいは何らかの形でロックスの遺志を受け継いだものとか?
イム様の方は単純にロックスについてどう思っていたのか気になります。ある意味、ロックスが目指していた世界の王に位置する人ですものね。そんな彼がロックスを見過ごしていたとは思えないですし。カープ応援している暇なかったんじゃないの?(恋するワンピースネタ)
それと個人的に気になったのはサカズキとイッショウの態度と七武海の懸賞金について。イッショウの同盟を聞いてうろたえているのにはお前のせいもあるんだぞといいたくなります。いや実際は七武海制度は撤廃せざるを得なかったと思うのですが、タイミングがね…。対してもはや吹っ切れた態度にも見えるサカズキが面白い。いよいよ気苦労も一蹴した感じか?
それとブランニューの発言を聞くと、七武海を逃したようにも聞こえてしょうがありません。せめて一人以上は捕まえていないと、すごい間抜けみたいじゃないの!
ちょっと今回は情報多すぎましたね。ナレッジキングの件や最新刊についてなど本編以外にも注目したい点は多かったですし。こんな状況でリアルがシャレにならないレベルで忙しくなる自分が…ちくしょう!
なんとか本編だけはしっかり追いたいと思いつつ、また次回!