ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1001話「鬼ヶ島怪物決戦」 怪物並みの人間

 1001話の感想です。

 扉絵リクエストは「クラゲのベッドで優雅に休むジンベエ」です。親分はどっしりと構えるイメージがあるせいで、こういったくつろぎ方をするのが珍しく感じます。いい夢見ていそう。

第1000話「麦わらのルフィ」 これぞ麦わらのルフィ - ワンピース航海記録

 

 頂上にたどり着いたルフィ達を待ち構えていたのは、カイドウ&ビッグマムの四皇コンビ。その威圧的な存在にルフィは物おじせず、錦えもん達を助けます。そしてカイドウ相手に新技炸裂!ついに新世代VS四皇の頂上決戦が始まる…!

てめえの実力

 ルフィの啖呵に吠えるマム、カイドウが床に打ちつけられたことにそれぞれ反応を見せる超新星ですが、もっとも衝撃を受けたのはもちろんカイドウ。その身体の強靭さは本人がよくわかっているのですが、まさか大敗させた相手にここまでやられたのは意外だったのでしょう。

 自分と戦える相手などほんの数える程度、そんなカイドウがルフィに見た影は、かつて自分をも超えていく強者たちでした。

(お前が…どれ程のモンだってんだよ…!!!)

 ならば試してやろうじゃないか、とばかりに復帰したカイドウは”雷鳴八卦で攻撃!ルフィは未来を読みましたが、あまりの速度に避けきれずわずかに頭部に受けます。致命傷にならなかったルフィの強さに、カイドウも強者のにっこり…!

格下は誰だ

 ただし相手はカイドウだけじゃありません。ルフィが転がったところに狙いをつけるのは、同じく四皇ビッグマム。“天上の火(ヘブンリ―ファイア)”を仕掛けますが、お次に動いたのはゾロ。なんと錦えもんの技“狐火流焔裂き”でプロメテウスをバッサリと斬ります。さすがは海賊王の右腕になる男だ!

 またまたカイドウがルフィを狙う中、今度はローがシャンブルズでルフィを助けます。ただローとしては、錦えもん達を逃すつもりだったのにルフィが掛け声を入れたことで部下になっているかのような状況が気に食わずに、一言口出ししたかったようです。

 これにはキッドも予想通りの煽りをいれます。格下発言にルフィやローもピリリとした空気が流れます。

 ここでマムがプロメテウスによる炎の攻撃“天上の(ヘブンリ―)ボンボン”を発射。四皇が一瞬の隙でも逃すわけがありません。向かってくる火球にルフィは先にあれに手を出したら、格下という謎の認定を始めます。普通に考えれば、こんなバカげたゲームに乗るやつはいませんが、こいつら揃いも揃って意地っ張りなので…

「「「うわああ!!」」」

「何やってんだお前ら!!!」

 顔をギリギリまで下げる変顔を披露しつつ、3人まとめて爆発!ふざけ具合にゾロのツッコミが響きます。アホだ、こいつら!

実力が怪物しかいない

 カイドウが超新星たちの実力を知るためにひとりで向かってくる中、ゾロもキラーに邪魔をするなとくぎを刺します。どうやら笑い方で、彼が鎌ぞうだと気づいたようですね。

 しかしそれで黙っているキラーではありません。仮にも船長以外で超新星に数えられていた猛者、愛武器パニッシャーを携えた今の彼は鎌ぞうの頃よりもはるかに強いのです。そしてそれはゾロも同じこと、手ぬぐいを巻いてお得意の三刀流でカイドウに向かいます。ゾロの“煉獄鬼斬り”とキラーの“斬首爪(クロ―)”のダブル斬撃が炸裂。あまりダメージは入っていないようですが、その威力にカイドウは胸を高鳴らせます。

 ここでルフィ、キッド、ローが復帰。一気に決めるためにそれぞれ大技発動!ギア4、磁気魔人(パンクロットン)、ROOMをそれぞれ発動!

「ウォロロロロロ!!!まるで怪物じゃねェかコイツら!!!」

 そのいで立ちはカイドウをして化け物と言わせる風格。ルフィは流楼を纏う攻撃、キッドは圧倒的な質量による圧殺、ローはオペオペ特有の体内への攻撃を狙います。

 

 ルフィの“猿王銃(コングガン)”、キッドの魔人の両手の押しつぶし“磁気万力(パンクヴァイス)”、そしてローの“タクト”による瓦礫の雨でカイドウを攻め立てます。これにはさすがにカイドウも悲鳴を上げますが…

 だがこれでやられるほど四皇は軟ではない!龍となったカイドウとゼウス、プロメテウス、ナポレオンを携えたマムが空を支配します。

 実力は十分に把握、賞賛に値する者達ですが、向かってくるなら叩きのめすまでです。海賊の戦い、勝者はすべてを手に入れて、敗者はすべてを失う…

「勝った奴が大きく近づく!!!「海賊王」にな!!!」

バトル!バトル!

 怪物が屋上で怪物と戦った今回の話。

 強大な四皇相手に一歩も退かない超新星たちが見どころですね。本当にようやるわ、この人たち…。まあ、ここまで来るような輩なので今さら逃げ腰の奴がいるわけ無いのですが。

 特にタイトルにもなった怪物と評されるルフィ、キッド、ローの連撃は必見です。特にキッドについては磁気魔人の全体が明かされました。残虐性と機械的な要素が折り合わさった良いデザインですね。そしてこの細かさ…アニメスタッフが泣くぞこれ。

 また彼らが意地を張ってマムの攻撃を受ける場面は面白かったです。3人ともしっかり目線で他の2人が先に手を出していないかを確認しているのが笑うんだ!そういえばローはキッドがいると妙に意地を張る印象がありますね。まあ、同盟持ちかけてもいない相手に舐められるのは船長の沽券に関わるしな。

 前回ルフィがしっかり目立ちましたが、今回は他の超新星たちもバリバリ活躍していたのは満足です。ゾロやキラーという二番手組もカイドウから認められるくらいの実力を発揮していたのには、読者もにっこりです。

 

 これでもなお、強大さを見せつけるのはカイドウとビッグマムのコンビ。ラストの飛び上がった2人には、敵キャラとしての圧倒的な壁の厚さを感じました。ここからルフィ達がこいつらと怒涛のバトルを展開すると思うと、昂りますねえ。

 あとカイドウの行動ひとつひとつがプロレス的に見えてきました。実力を見極めているのがすごい楽しそうなのよ、この人。彼らがどれほど「おでん」に近づいて、自分の死を壮絶なものにしてくれるか期待しているに違いありません。面倒くさいけど、ニヤリと笑うところとか、格のあるボスキャラしていてすごいカッコいいのよ。期待にそぐわなかったら、赤鞘の時のように即無言のボコボコルートだろうけど。

 そういえばカイドウが、ルフィ相手に様々な強者を重ねていましたね。かつて自分が所属していた海賊団の船長ロックス、その男を倒し海賊王になったロジャー、ロジャーと唯一並び最強の一角だった白ひげ、現四皇で自分を阻んだシャンクス、そして見事な死を魅せたおでん…錚々たるメンバーですね。ちょっと思ったんですけど、このメンバーってカイドウとは敵対してきた感じしますよね。そうなるとロックスって…まあセンゴクの話では本当にイカレた化け物軍団だったようだし。

 これ以上のバトルがまだ控えていることに興奮しつつ、また次回!来週は休載なので、公開された98巻の表紙と一緒に待とうぜ!

第1002話「四皇VS新世代」 激化する頂上 - ワンピース航海記録