メぇぇぇ〜〜〜リぃぃぃぃクリっスマぁぁぁーーースぅ!!(ロックマンXネタ)
さてクリスマスです。何か題材となるいい作品を考えていたのですが、ここは仮にもワンピースが中心。ワンピース映画9作目「ONE PIECE THE MOVIE エピソードオブチョッパー+ 冬に咲く、奇跡の桜」についてまだ書いていないことに気がつきました。別の作品で良いものが思いつかなかったからではありません。ええ、決して違いますよ!(無理やり)
今回はこの作品を書いていこうと思います。これを見て、少しは気持ちを回復するんだ。
概要
前作の「エピソードオブアラバスタ」に引き続き、リメイク作品となった今作。やはり最大の注目点は、原作と違いロビンとフランキーが既に仲間として登場していることでしょう。そのためサニー号で乗り込んだり、キャラが違うからこその展開が見れます。
また新たな敵キャラとして、ムッシュールも登場します。
監督はワンピースアニメの初期の方から関わっている志水淳児さん、作画監督とキャラデザインは舘直樹さんです。舘さんの作画とキャラデザは、けっこうワンピースでは珍しいような独特の雰囲気があります。ハマらないと違和感が強いかもしれません。
あらすじ
幾多の海賊がひしめき合う大海賊時代、多くの島に海賊が襲ってくるような時代だ。
同じ海賊である麦わらの一味が航海中の頃、航海士のナミが倒れてしまう。とてつもない高熱に見舞われた彼女だが、治療しようにも専門とする船医がいない。
ルフィ達は彼女を救うため医者を探し始めるが、たどり着いた島では海賊なので歓迎されるわけもなく・・・。
登場キャラ
・ルフィ
いつも通りの調子な我らが主人公。
やはり注目すべきはムッシュールとの戦闘です。原作ではワポルとそこまでしっかりした戦闘をした印象はありませんが、今作ではギア2を使った高速バトルまで披露します。
毒で一度は再起不能になりかけますが、2年後ならいざ知らず、この当時だとそうなるよなと思ってしまいます。
もちろん原作通りの名場面も連発です。特にドクロの旗の場面とか音楽と相まって、とても力強い印象を感じました。
またビビがいないためか、頭を下げるのを自発的にやっていました。ここらへんの描写のおかげでいつもより少し大人っぽい印象があります。
・チョッパー
今作の真の主人公。本作の過去編の割合を考えると、登場時間も相当なものです。大谷さんの演技も相まってか、必死さと可愛らしさがとてつもないほど引き出されていたと思います。
またルフィ達との出会いも城ではなく、上陸して間もなくだったりと細かい点の変更もあります。それでもストーリーには整合性が取れるので問題ありませんが。
しかしチェスマーリモが登場しないため、戦闘は原作よりもあっさりしていました。ここらへんは致し方ないとはいえ、見たかったです。
またデザインが最近のチョッパーのような可愛い系でした。原作だとまだもっさり感あるデザインでしたね、この頃。
・ゾロ
原作ではほとんど戦わなかったような彼もわりとしっかり戦っています。それどころか敵船に乗り込んで暴れまわるほどです。フェイタル・ボムも防ぐのに一役買ったし、何気に彼が原作と比べると、出番が増えたと思います。
原作のツッコミどころ満載な寒中水泳はやりませんでしたが、フランキーとの会話から方向音痴がより酷い印象です。船の中で迷うなよ・・。
・ナミ
熱で顔を赤らめている時が多いせいか、妙に色っぽい印象があります。ケスチアの下りは原作をよく知っていると、病気の原因についてピンと来なくなりますね。ナミはいつ密林にいたんだとなりますし。
それでも原作の立ち位置が病人だったので、ヒロイン感が強いです。
ところで回想に入る前辺りの、岡村さんのチョッパーの言い方が優しくて好きです。なんかこの映画の岡村さんのしゃべり、個人的にすごく良いんですよね。
・ウソップ
作画関係のせいなのか、ものすごく表情と動きがやかましい印象でした。特に表情の方はツッコミきれないレベルで多く、ロビンとのやりとりは・・・ドンマイの一言です。
というか、さっきから表情と言ってますがロビンに鼻を引っ張られる時の顔がとてつもないです。ソウルイーターのエクスカリバーみたい。
・サンジ
たぶん彼が原作と最も大差ない状態だと思います。むしろ他のメンバーが多少なりとも出番が増えている分、相対的に出番が減少しているまであります。それゆえか今後原作に触れることも考えて、どうしても書くことがねぇ。
個人的には、久しぶりの空軍シュートを使ったコンビネーションが見れたのが満足です。2年後になって使わなくなったからな。
・ロビン
原作ではまだ仲間になっていない頃ですが、今回は登場。立場的にはビビのところです。ツッコミのキレこそビビの方がしっかりしていますが、冷静なロビンゆえの容赦のない面や駆け引きの上手さがあります。特にウソップのビンタのところとか。加えて、ビビ以上に戦闘関連のサポートをしていた印象です。
また珍しい冬服を拝めます。ルフィ達は原作と少し違ったりするくらいのデザインですが、ロビンとフランキーは新規ですね。紫のニット帽に黒を基調とした服装でした。脚が絶妙に色っぽい!
・フランキー
原作とは違い、ロビン同様に登場。加えて彼の場合、映画も初登場です。
ゾロと共にワポルの部下相手に戦闘します。いつもよりも好奇心旺盛のような印象でした。
また地味に彼は注目する細かな描写がありますね。まあ、ロビンはビビと置き換えられますが、彼をカルーと置き換えるには無理あるものな・・・。
服装は上こそモコモコとした暖かそうな素材を使っていますが・・・海パン、ノースリーブスタイルは絶対寒いと思います。いや腹が冷蔵庫な彼なら、意外と大丈夫なのかもしれません。
・Dr.ヒルルク
ドラム王国編の涙腺崩壊要員。チョッパーの恩人として、ドルトンや医者たちの心を動かした男として、その魅力が申し分なく描かれています。
尺があるので、怒涛の展開で彼とチョッパーのストーリーが展開されますが、おかげで無駄なく面白い点を次々と見ることができます。ここ最近のアニメの展開の遅さに辟易しているような人には嬉しいでしょう。
地味にチョッパーとの喧嘩場面がすごいです。両者ともに動く動く。
・Dr.くれは
チョッパーの師匠ポジション。彼女の医学への考えはもちろんのこと、若さの秘訣や包丁投げなどギャグ描写も健在です。
ところで、この映画の野沢さんが妙に重厚感あるしゃべりに聞こえます。年齢的にはおかしくないのですが、なぜでしょうか?
・ドルトン
相も変わらず、良い人感が溢れている人。回想で出番をばっさりカット、バイソン状態になることがなく、雪崩に巻き込まれてダウンもしなかったので、けっこう影が薄くなってしまった人です。
でも顔が腫れたウソップとのやりとりは好き。
・ワポル
本作のボスの一人。表面的には兄を慕っているように見えますが、実際は見下しているため、原作よりもどこか嫌みな印象が強くなっていました。ちょっと小悪党気味だった原作よりも悪役感が強いですね。
また戦闘場面こそ短いですが、バクバクの能力を全面に活かした戦い方を見せてくれました。特に合体については、チェスマーリモを出さなかった代わりに自分がムッシュールと合体するというとんでも能力を見せつけてくれました。ただ実力はお察しで・・・。
・ムッシュール
本作のボスの一人で、オリジナルキャラクター。性格はワポル以上に感情的かつ攻撃的で、雪崩を起こす原因にもなった男です。経歴からもその恐ろしさはわかりますが、コミカルな要素も強く、ワポルとは兄弟漫才のようなやりとりも多いです。ワポルが悪知恵が回るタイプのせいか、相対的にバカっぽいですね。
また戦闘ではノコノコの実を利用した戦法。ノコノコの実は毒を持つ胞子を扱うようで、胞子の弾丸に分身、幻影、さらにはキノコのオブジェクトで動きを封じたりとかなり汎用性が高い能力となっています。もちろん胞子自体による広範囲の攻撃も可能で、さらに体内にある胞子を爆弾として撃ちだす「フェイタル・ボム」という技もあります。ただしこれは10年に一度だけらしいですが。
声優はみのもんたさん。けっこうコミカルながらも恐ろしさが垣間見える演技でした。
ちなみにこのキャラのモデルはいかりや長介さんなようです。調べて初めて知りましたが、今回視聴し直したらそれっぽいセリフありましたね。
・チェス&クロマーリモ
出番的な面で割りを喰らったワポルの部下。いちおう個々の戦闘場面はありますが、チェスマーリモは無く、やられ方がムッシュールの攻撃に巻き込まれるという形と情けない面が目立ちます。
・ラパーン
巻き込まれた感が強い野生生物たち。雪崩を起こすのもムッシュール達にとって代わられたし、本当に印象が薄くなったキャラ達だと思います。
ただ彼らが動く場面は勢いがあって好きですね。
・イッシ―20
ワポル達に従う医者軍団。ドルトンがダウンしないため、ムッシュールの危険性について村人たちに説くという形で改心した場面が描かれます。原作と違い、チョッパーの回想の前にこれが描かれ、バカな男についての印象を強めていると思います。
主題歌
・「またね」
DREAMS COME TRUEが歌うこの映画のベストマッチ曲。劇中よりもフルで聞いた方が、この作品と歌詞がどれだけあっているかがよくわかります。この曲、とにかくこちらの涙を誘うような名曲で、漫画や小説などのそれらしい場面を読みながら聴くだけで、私は感情が高ぶります。
まさかのドリカムで驚きましたが、この次の作品でミスチルだもんなぁ。
感想(個人的名シーン&名セリフ)
ドラム王国編をこれでもかという程、上手く凝縮したと思える作品です。ルフィの信念の主張やチョッパーの過去、そして仲間への誘いなど感動ポイントをしっかりとした演出で魅せてくれます。
またロビンやフランキーの参加、ワポルに勝るとも劣らない強烈な敵キャラなど原作とは違った形で楽しめる点が多いのも見どころです。
反面、この類のリメイクではどうしても原作と比較してしまい、こういうところが欲しかったなと思う場面も多いです。私の場合はチョッパーの戦闘場面をもうちょっと欲しかったですかね。
ちなみにこの映画、冒頭で大海賊時代の説明が入るのですが、黒ひげ達のドラム王国進攻の後に手配書がばらばらとめくられるシーンがあります。ここよく見ると、歴代の映画の敵の手配書が見れます。地味に驚いた。
・ロビン「すぐに来て!ナミちゃんが!」
ナミが倒れた時のロビンのセリフ。ナミ・・・ちゃん?この直前に「ナミ」と呼ぶ場面があるため、余計に疑問を抱いてしまいます。
この当時アニメでは、ロビンはわだかまりが消え、フランキーは仲間になったばっかりだったためかこの二人の仲間の呼び方に違和感が拭えないようなものがあります。仲間になったのに麦わら呼びのフランキーとかね。
・ドルトン「ハイキングベアだ、危険はない」
ドラム王国に住むハイキングベアに出会った場面。これ単体ではここの場面を取ったんだ程度に思いませんが、その後のネギのおばちゃんが出た時にちゃんと拾ってくれたんだと思い嬉しくなりました。
・ゾロ&フランキーVSブリキング海賊団
ゾロとフランキーがワポル達不在のブリキング海賊団に乗り込んで大暴れした場面です。短いですが、原作ではそこまで出番が無かったゾロと映画初登場のフランキーが魅せる戦闘場面は面白いです。
特にフランキーのストロング・右(ライト)の使い方は迫力がありました。
・ワポル「でもよー、あんちゃん」
ムッシュール「カパ野郎、おにいたまと呼べっつってんだろ」
ワポル「ごめんよ、あんちゃん」
たびたび行われるワポルとムッシュールのやりとりです。兄弟いるので、こういう呼び方関係が気になってしまったんですよね。
ムッシュールは呼び方について言ってますが、多分「あんちゃん」で納得していますよね。いや、それよりも頭が足りないだけな気も・・・。
・雪崩の場面
ムッシュール指示の砲弾により起きた雪崩の場面。CG使っているせいか、単純な迫力は原作を上回り、ギャグ描写も削られていたため災害の恐ろしさが前面に押しだされていました。
・ウソップ「しかしー心なしか俺の顔、腫れてないか?」
ロビン「しもやけよ」
雪崩に巻き込まれたウソップが目が覚めた後のロビンとのやりとりです。正直、原作でのビビがキレッキレのツッコミをしているので、そこらへんはロビンは劣るのですが、この場面に関するところは絶妙な間とロビンの酷いビンタが印象的で面白かったです。
・ルフィ「・・・仲間・・・なんだよ」
くれはに治療を頼む時のルフィのセリフです。この場面、回想で無かったため、チョッパーが仲間という言葉に反応する場面ともなりました。
この時のチョッパーの心境はどうだったのでしょうか?羨ましい・・・いや、自分には今後も出来ないだろうなとかそんな感情かな?
・ヒルルク「やれるさ、チョッパー。お前はこんなに優しいじゃねえか・・・!!!」
ヒルルクがアミウダケを取ってきたチョッパーを抱きしめた場面です。正直、チョッパーの回想はどこをとっても名場面が多く、絞り切れないのでこのセリフをピックアップしました。ヒルルクの最後のセリフの方はこっちにあるのでよろしければどうぞ。
2018年のワンピース 個人的名シーンで今年をスタート! - ワンピース航海記録 | 漫画と映画の感想と考察
とにかく彼とチョッパーの絆が強くなっていく過程に胸が熱くなりますね。仲間がいなかったチョッパーの心を開かせた男、ヒルルク。彼の生き様は医は仁術を体現したと思います。
ただし医学の知識はもっとつけてくれよ!医は科学、技術も必要なんだから!
・サンジ「ヘイヘイヘイ、アフロマン。てめェ、レディーに向かってアフロ飛ばすとはどんなブラザーソウルだよ」
クロマーリモの技を防いだ時のサンジのセリフです。このセリフがサンジの言い回しでもかなり好きなんですよね。さらりと出るこの語彙力よ。
・ルフィ「ほらな 折れねェ」
ルフィがワポルの撃ちだされた砲弾を喰らっても耐えて旗を持っていた場面です。ルフィがドクロに大きな想いと信念を持っていることがよくわかる場面です。BGMも相まって、ここの壮大さは視聴者の心をつかむ演出です。
このあとすぐにムッシュールとの戦闘があるので、最初はルフィがチョッパーに対して仲間だという場面が無いのかとヒヤヒヤしましたが、ちゃんとあって良かったですね。
・ルフィVSムッシュール
この戦闘場面はお互いかなり動きます。通常状態ではムッシュールによるバラエティ豊かな胞子技、ギア2からはルフィの圧倒的なパワーとスピードが光ります。
舘さんの作画監督だと、躍動感がすごいんですよね。ただときどき、皮膚や関節がどうなっているんだと思うような動きや揺れ方をする場合があります。これを味があると捉えられるかどうかで、この人の作画を受け入れられるかが違うかもしれません。
・ルフィ「うるせェ!!!いこう!!!!」
チョッパーを仲間に誘う場面。本当は行きたいのに踏ん切りがつかないチョッパーの本心を察したルフィが強引ながらも誘うこのセリフはやはりいいものです。やっぱりルフィは野性的ながらも、こういう人の本心を察することができるのが彼らしさだと思います。
しかし映画リメイクのいいところはBGMが壮大かつ絶妙になりやすいところですね。アニメ版も良かったけど、この場面においてこっちの方が私は好きですね。
・くれは「さあ行っといで バカ息子・・・」
この作品を締めるくれはのセリフです。少し前のチョッパーの叫びが迫真で、そこからの弟子を送り出す彼女の言葉の重みはやはり違います。
なんだかんだで彼女もチョッパーの寂しい心をこじ開けた人物の一人だと思います。ただ師弟関係ゆえの一歩踏み込んだところが無かったのかもしれません。最後の桜はヒルルクと共に、そんな彼女だからこその送り出す言葉だったのでしょう。
クリスマスの作品
クリスマスに限ったことじゃないんですが、何かしらのイベントや時期になると見てします映画や作品ってあるじゃないですか。この季節、私の場合は・・・ポケットの中の戦争やクリスマスキャロル(小説)とかですね。世間的にはホーム・アローンあたりでしょうか?
正直、イベントとかもいいですけど私はこういうのもぜひ見つけて欲しいと思います。
せっかくだから、今作もそうなるように・・・なるだろうか?(おいおい)
何はともあれ、クリスマスでもそういった楽しみ方をしてはどうでしょうか。私は年がら年中ワンピースを中心に物語ずくめだけどな!