ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1070話「最強の人類」 ベガパンクの傑作

 1070話の感想です。

 表紙連載は「世の為人の為、集められた有望な科学者達」です。その有望な科学者たち、この時点でも未来でも武闘派な雰囲気があるんですけど…。

第1069話「万物は望まれて、この世に生まれる」 悪魔を冠する可能性 - ワンピース航海記録

 エッグヘッドではルフィとルッチが激突!強くなったルッチが覚醒体を披露するのに対して、ルフィも初っ端からギア5で大暴れ。この光景にベガパンクは悪魔の実の存在意義による持論を展開します。そしてルフィの援護にセラフィムを連れた戦桃丸が現れますが、ルッチに隙を突かれて…。

科学の最強

 冒頭、巻き込んでしまったことに謝るルフィでしたが、実は戦桃丸は攻撃に気づいていたようで突っ張りで防ごうとしました。伊達に2年前のルフィ達を追い詰めただけはありますが、上手だったのはルッチの方。彼の攻撃の速度の方が強力だったようです。

 それでもまだ息がある戦桃丸に止めを狙いますが、それを許すルフィではありません。猛烈な回し蹴り“ゴムゴムの白い(ドーン)鞭”の炸裂です。もっともあまりの回転速度にルッチを吹っ飛ばした後も、ぐるぐる状態ですが…相変わらずのギャグ調ね。

 市民が避難していく中、セラフィムたちは政府の役人を相手に大暴れ!S-ホークはばっさばっさと斬り、S-シャークは地面を水のように扱い魚人柔術で攻めたてます。

 これについてフランキーはベガパンクに言及。兄弟分であるセニョール・ピンクのスイスイの能力であることを看破します。

 しかし彼は死んだわけじゃなく、インペルダウンに幽閉中。ベガパンクの話ではゾオン系のみ覚醒は未確認なものの、複製は可能というのです。ちなみにシーザーの粗悪品は別な!

 ロギア系は不可能なものの、一方でパラミシア系は能力者の血統因子を利用することで特殊な血液を作れることが判明。名を“グリーンブラッド”、それをセラフィムは腕に通しているのです。その間にもS-スネークとS-ベアが元の能力者と同様の技を使い大暴れ。まさに科学の最高傑作と言える存在にベガパンクは太鼓判を押します。

「“最強の人類”と言える!!」

急げ、急げ

 ここでルッチが復帰。セラフィムの命令権を奪うためにも、再び戦桃丸へと狙いをつけます。

 しかしその途中で地面から巨大なルフィの頭が登場!噛み砕こうとするのを空に飛んで逃げますが、口に含んだ大量の瓦礫を噴き出していきます。接近して攻撃を仕掛けようとしますが、ルフィは素早くビルのパイプをパチンコの要領で身体を預けます。どこからともなく取り出したゴーグルを装着し、標準を定めます。”ゴムゴムの白いロケット”でルッチの身体をへこませるほどの体当たりを撃ち込みました。ピーナッツみたいになってる!

 あまりの威力にギア3を食らった時同様に、意識が飛びそうになりつつ再び吹き飛ばしました。

 さらにチョッパーとジンベエにS-スネークが先に行くように指示。さらりと礼を言うジンベエに、照れてツンデレ発言が出る彼女に読者もびっくりだよ!可愛い!

 そして戦桃丸もルフィにベガパンクと行くように頼み、いよいよ真空エレベーターで研究フェーズの方へと向かいます。

「任せとけ!!おれ達が必ず島から連れ出す!!」

逃しはしない

 研究フェーズにたどり着いたルフィ達はアトラスの修理と治療を任せ、ボニーはほぼ八つ当たり気味に怒りを見せます。もはや一味とベガパンクは一蓮托生。彼を連れてエッグヘッドの脱出を図りますが、下では戦闘丸が完全にダウンした状態になっており、セラフィムの命令権を得たCP0がエッグヘッドの封鎖をもくろみます。

 さらにもうひとり、海軍最高戦力も向かっており…

「可能な限りの軍艦をエッグヘッドへ!!」

研究ラボに集まる実力者達

 いよいよ戦いの場が整ってきた今回の話。

 いや今回もなかなかの戦闘っぷりだったのですが、総合的に考えればここからが本当の激戦になることは想像に難くないでしょう。もっとも今回で戦桃丸が…ここ最近のワンピースだと死んでもおかしくないしな…気絶しているだけだと思いたいけど…。

 そんな中で今回のメインはセラフィムの血統因子について。もはやベガパンクであれば、金と時間さえあればゾオン系は作れることが判明しました。さらにパラミシア系も血統因子で実質的に再現できることも判明です。パラミシアってグラグラやオペオペのような化け物じみた能力も多いから、それを再現できるってやっぱりどうかしているぜ、この天才…!

 個人的にはこの設定で地味に腑に落ちたのはジェルマの科学力。なるほど、血統因子が得意なジャッジだからこそ、息子たちの特異な能力か…!クイーンのはあくまで改造だから方向性が違いそうですし。

 そういえば、扉絵でついにMADSのメンバーが出ましたね。おそらく全員がとんでもない天才なんでしょうが、中でも真ん中にいる5人がずば抜けているのでしょうね。ベガパンク、シーザー、クイーン、ジャッジはわかりますが…後ろを向いている女性は誰でしょうか。可能性で言えば、エッグヘッドに詳しかったステューシーか、ジャッジとの関係性からソラとか…この辺りも気になります。

 それにしても、ルナーリア族の特性に実質的な能力者、加えて成長性も見込めるパシフィスタとなれば、ベガパンクも言い切るレベルで最強の人類ですわ。

 厄介なのは現状でセラフィム達がCP0側についているところですね。もちろんベガパンク達の声が聞こえる距離であれば、命令は聞くのでしょうが、裏を返せばそこまで行くとルッチ達の射程範囲でもあるでしょうし、なかなか絶妙なバランスと言えるでしょう。

 そこに更なる混乱を招きそうなのは、ラストにも登場した黄猿。かなりの戦力を引き連れてエッグヘッドに向かいます。あの口ぶりからして、なにやら計画があるようですが…。というか、いつものひょうひょうとした口ぶりが鳴りを潜めている状態なためか、かなり印象が違いますね。いつも以上に凄みがある…!

 別方面ではルフィのギア5の技名にも注目。常に笑っている状態は緊張感に欠ける雰囲気もありますが、技名はかなり好きですね。白いを夜明けのドーンに訳しているのがグッときます。

 また個人的な注目場面はルッチの様子とナミ&ベガパンクのやり取り。ルッチはたった1コマなんですが、戦桃丸を狙うために復帰した場面。カッコつけているけど、後ろのやられた跡が完全にジェリーにやられた時のトムなのよ。

 そしてナミとベガパンクのやり取りはなんというか…キレッキレなんですよ。シーザーの否定、容赦ない消す&重荷発言とナミの素直さが全面的に出ています。こんなの笑うよ!

 さていよいよ今年も終わりとなります。今年はFILMREDが爆発的なヒットを飛ばし、本編もクライマックスに近づきと凄まじい盛り上がりを見せました。そんなワンピースを来年もファンとしてマイペースにやっていくので、よろしくお願いします。

 とりあえず次回からの展開に心躍らせつつ、また次回!

第1071話「英雄出撃」 文字通りの英雄! - ワンピース航海記録