ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1047話「都の空」 いよいよクライマックス!

 1047話の感想です。

 今週はカラー扉絵。海辺でまったりしている一味が見られます。爆睡ジンベエ親分…愛嬌あるな。

第1046話「雷ぞう」 忍者に感心 - ワンピース航海記録

 ギア5で奇天烈な戦法を繰り広げるルフィがカイドウとぶつかり合う中、鬼ヶ島は燃えていくばかり。しかし雷ぞうがしまっていたゾウの水とジンベエのコンビネーションにより、見事に消火されました。火の危険は消えた一方で、いよいよ鬼ヶ島を飛ばす焔雲にも限界が来て…。

あの日の涙

 ヤマトが必死に応援する中、モモの助は半分涙目で焔雲を出すことは不可能だと訴えます。実際、作り出そうにも空撃ちのようになっていました。

 そんな中、彼が思いだすのは未来に飛ぶと決めたあの日。あの時もトキが20年後に行くことを「無理でござる」と泣きながら叫んでいました。

 母や日和も一緒に行くことを提案しますが、錦えもんがそれを否定します。仁義や誇りが重んじられるワノ国で、女性が覚悟を決めているのにそれを男が口答えなど、褒められた行為ではありません。

 そもそもこの時点でモモの助はおでんの子どもという特異な立場でもあります。更には錦えもんを筆頭に、家臣たちも悔しさの極みの状態。なればこそ、もう1度だけチャンスが欲しいと願うのは当然のことなのです。武士たちの死に場所を求める彼らの檄を目の当たりにしたモモの助は…

「母上せっしゃ!ゆぎまする゛!!!」

 子どもがやるような決断じゃねえ…!

覇気こそ力!

 このまま出来ないままでは、母にも合わせる顔もない。涙ながらに必死で焔雲を出すのを続けます。

 その頃、上空ではルフィが雷を掴んで投げつけるという奇想天外な技発動!“ゴムゴムの雷”ともはやゴム要素もないこの技を、カイドウは素早くかわすと金棒で殴りつけてきます。

 ルフィは体操選手のごとく、雷を掴んでぐるぐる回転すると、その遠心力でカイドウに向かって飛んでいき、伸ばした足で蹴りを放ちます。

「“能力”が世界を制する事はない!!!」

 しかしカイドウはこれまた超スピードで避けると、ルフィに再び金棒で打撃を入れます。

 悪魔の実がどれだけ強力でも、かつて世界を制したロジャーが能力者でなかったように、それだけではトップになど立てるわけがないのです。もしトップに立つ力があるとするのなら、それは鍛え上げられた…

「覇気だけが!!!全てを凌駕する!!!」

 ここでカイドウはルフィがゴム化した地面へと叩きつけると、その反動で戻ってきた彼に対して渾身の一撃!“大威徳雷鳴八卦”の威力は、あれほどダメージを誤魔化してきたギア5にも痛烈に入りました!

 しかしルフィは血を流しながらも、腕を伸ばしてカイドウの胸ぐらをつかみます。すぐに逃れるために金棒の殴打から、さらに龍形態による龍巻壊風で追撃しますが…

信じた道は…

 その頃、鬼ヶ島が迫っていることも露知らず、火祭りに参加しているワノ国の国民はいよいよ祭りの仕上げとして宙船を上げます。

 支配の無い平和なこの時間、終われば待つのは苦しみの奴隷生活、そんな彼らが願うのは…

「また一年…生きてたいなァ…」

 同じ頃、ドクロドームでは鬼ヶ島が落ちそうなことに危険を感じますが、それはすなわちカイドウが追い詰められている証拠。もちろん落下すれば死ぬことは間違いないですが、ここに来た侍達からすればたどり着く答えは決まっています。家族や大切な人達が生きるなら…

「麦わらさーん!!!カイドウを存分にブチのめしてくれェーーー!!!」

 そしていよいよルフィも本気のクライマックス!カイドウを掴んだ腕は離さずに、もう片方の腕で巨大な拳を作り上げます。そのサイズ、鬼ヶ島にも勝るとも劣らず!このままいけば、仲間達ごと島を破壊するでしょうが…。

「モモお前を!!!信じてる!!!」

覚悟は立派だよ

 侍たちの覚悟に何とも言えない表情になった今回の話。

 大切な人達のために自分の命を犠牲にする覚悟、まさにこれこそがワノ国の侍が強いと言われている所以なのでしょう。その心意気は見事なものです。

 しかし私は最後に皆で大団円で宴をするのが見たいんだよォ!勝手に諦めていないで、最後の最後まで生き延びるために踏ん張ってくれよォ!だからこそ、直後にしぶとく奮戦するウソップの姿や、キッドの表情に感慨深くなりましたね。1036話のウソップやイゾウの言葉がスーッと効いてくる…!

 ところでしぶとさと言えば、島の振動でまさかのオロチがギリギリ復帰と来ましたね。こういうのを見ると黒炭家の因縁の根深さが感じられます。いよいよ出番だぞ、傳ジロー!というか、ここでやらなければ本当に出番無くなりますよ!

 そういう意味では今回はモモの助の必死さや町民の生きたいという願いに涙を誘われました。もっと幸せになってくれよォ!

 しかしやはりいよいよ盛り上がりを感じさせたのは、ルフィVSカイドウ!ギア5の状態でも、尚のこと能力とそれ以上に鍛え上げられた覇気で圧倒します。彼の実力と、例えに挙げたロジャーのおかげで、能力だけではないことをよく理解させてくれます。というか、ロジャーはやっぱり無能力者だったのか。

 バトル物ではよく能力だけじゃダメという展開はありますが、この2つのおかげで素直に納得してしまう説得力がありますね。思えば、彼は能力もマムに譲られたような言われ方していましたし、本当に真面目ですね…。それでも攻撃を避ける辺り、いよいよ憔悴しきっていますが。

 ところでルフィの新技ですが、ゴムゴムの~は全く関係ないけどつけているあたり、ルフィにとってはゴムゴムの実という認識であるのは安心しました。ただもうちょっとネーミングを…そろそろカッコイイ技名が欲しいです。カイドウとかいよいよ「大威徳」を冠する名前の技も出しましたし、あとは「不動明王」だけだな…。

 次回あたりにこの長きにわたる決着がつくのか?期待を膨らませつつ、また次回!

第1048話「二十年」 長い20年 - ワンピース航海記録