978話の感想です。
表紙連載は「感謝!!船長を助けてくれてありがとう!!」です。このままハッピーエンドの流れでしょうかね。しばらく一緒に旅しそう。
第977話「宴はやめだ!!!」 突撃じゃ~~~!! - ワンピース航海記録
ジンベエと合流したルフィ達はさっそく最初の難関かと思われた防衛ラインをあっさり突破!ついに鬼ヶ島へ突入していく一方で、カイドウ達の宴には最強の真打ちである飛び六胞が到着し…。
退路など持たぬ!
それではついに討ち入り作戦決行。まずローと赤鞘の大半は潜水艇で予定通り鬼ヶ島の裏へ回ります。
一方でルフィ達もついに鬼ヶ島の本当に突入。目の前に広がるのは花の都に勝るとも劣らない規模で賑わっており、おどろおどろしい雰囲気も兼ね備えています。妖怪横丁みたい。
百獣海賊団もどんちゃん騒ぎ中ですが、敵の目がまったくないわけではありません。ちょうど酔っ払った見張りがサニー号に気づきますが、ここはウソップがカバー!長距離相手に眠り草で無力化します。イイ感じに援護が花道を実演してくれていますねぇ。
では鬼ヶ島に上陸…すると侍たちは自分たちの船を破壊していきました。それはまさに彼らの覚悟。見つめる先は敵であるカイドウとオロチのみ。今さら命惜しく逃げよう等という考えは微塵もないのです。
「勝つか死ぬか…!!!「四皇」に挑む姿勢に…一切の驕りなし!!」
潜入、鬼ヶ島!
さて船から降りて歩を進めていく侍ですが、なんといつの間にかかなりの敵が橋の向こうにいました。しかしこれも錦えもんの作戦のひとつ。岸に繋がる橋の途中にかかるのれんをくぐると、なんということでしょう、味方の侍が敵の服を着たではありませんか。これぞ錦えもんの大技“錦ちゃん呉服店”!潜ったものを任意の服へと変装できます。潜入にはうってつけの能力ですね。
ということでルフィやキッドたちも百獣海賊団の服へと変身。相変わらずナミのセクシーさが気になったわ!ロビンも見せろー!
ちなみにこの術は錦えもんの能力なため、脱ぐか破損するかで元に戻ります。本当に闇討ち一点狙いで行かなければなりませんね。…前回バカといわれたあいつらにはどれだけ意味を成すのだろうか。
野心だらけの実力者達
そんなことは露知らず、火祭りを楽しむのは百獣海賊団たち。アプーがDJとなりクイーン様が高所からお得意の盛り上げを見せています。クイーンの呼びかけにテンションはハイボルテージ!それぞれの部隊へ呼びかけ、彼らも呼応するように盛り上がります。ただひとつ、これに反応しないのは先ほど到着した飛び六胞。いつものことなのでクイーンは気にせず、ナンバーズやオロチの軍勢へも振っていきました。クイーン様は本当に盛り上げ上手だわ。
その一方でクイーンの盛り上がりに辟易している人物も。ありんす口調の変わった女性が苛立ちを見せると、その口調を諌める男もひとり、さらにクイーンがもし死んだ場合次に大看板が選出されることを追求する野心家どもまでいます。彼らこそ数いる真打ちの中でもずば抜けた実力を持つ6人、飛び六胞!
狂犬のように誰にでも噛みつく態度のうるティ、サンジと一戦交えたページワン、黒いマスクにベテラン格を匂わすフーズ・フー、彼らよりも倍以上はある巨体を持つ花魁ブラックマリア、最悪の世代がひとりX・ドレーク、ガタイの良い番長野郎ササキの登場です!
「また「家族問題」でありんすか?カイドウって馬鹿なの?」
「「「「「そこカミつくのやめとけ!!!」」」」」
ボスにも噛みつくうるティの発言に5人のツッコミが入ったところで終了です。
すでにドはまり飛び六胞
ついに飛び六胞がお披露目となった今回の話。
揃いも揃って個性豊かながらもデザインがキングやクイーンのような奇形感がないストレートな軍団です。
特に読者の注目を引いたのはやはり最後に総ツッコミを喰らったうるティではないでしょうか。自分にとっての流行り言葉を使い、片っ端から噛みつく態度をとる、そして弟であるページワンを溺愛しぺーたんと呼ぶほどのインパクトです。こんなぶっ飛んだ性格なのに、見た目は美人で座り方もしっかりしているとか属性をこれでもかというほど詰め込んでいますね。名前も平仮名とカタカナの混合って(笑)
そんな彼女の弟と判明したのが以前サンジと戦ったページワン。登場した時の態度やその巨体から勝手にワンピースモブにありがちな巨漢やおじさんキャラを考えていましたが、ふたを開けてみればまさかのちょっと暗い弟キャラでした。うるティへの反応が実際の姉に対する弟という雰囲気であの短い描写で弟成分をがっつり見せてくれますね。アニメの声優とはまったくイメージとは違ったけどな!
彼女らはワンピースの中でも出たことのない姉弟キャラなので人気でそうですね。そしてページワンはもうぺーたんとしか呼ばれなくなりそう(笑)
もちろん他のメンバーも個性的です。まずは大看板の入れ替わりという物騒な話題をだしたフーズ・フー。なんか既視感あるなと思ったら、以前シーザーの公開実験でいた気がしますね。うるティやページワンをガキ扱いする辺り飛び六胞の中でも古株っぽいですね。己の実力に自信ありげですな。
同じように実力に自信を見せるのはササキ。てっきり和装かと思った前回の下駄をはいていた人物ですね。いや和装なんですが、一般的な和の服というよりはもろバンカラ風の番長スタイルというこれまた強烈なインパクトです。こんな見た目で名前がササキというのも衝撃ですね。しかも調べたらトランプゲームで本当にある名前なのが…。
そんなササキの代わりに和風テイストを補充してくれたのはブラックマリア。サイズ感を見る限りは巨人族でしょうか。うるティとは別タイプの美人で、花魁的要素が美しいです。刀を櫛代わりにしているのも印象深いです。
正直、飛び六胞は真打ち最強というだけでそれより格上の大看板がいるのでいまいち迫力に欠けるのではないかと思いましたが、実際はこれでもかというほど印象深くさらに大看板にとって替わろうという野心すら見える軍団でした。これは実力にも期待できますね。戦闘はやっぱり全員古代種のゾオン系でしょうか?うるティとかはティがカタカナだし、弟が肉食恐竜だったから今度こそティラノサウルスとかありそうです。それと個人的には恐竜ばかりではなく搦め手も使えるパラミシアがいてもありだと思います。
他の場面では侍の覚悟の場面なんかもありましたが、これについては今さらというべきか読者としてもおでんの生き様や赤鞘の忠誠心、康イエの最後と考えるとそらこれくらいはやるだろうという気持ちなのでダメ押しの一手という感じでした。
むしろ錦えもんの大技の方が面白かったですね。内容自体はすごいシンプルなのですが、技名含めて気に入りました。何気に錦えもんの能力の服ってかなり精巧にできていますよね。
やはり今回は飛び六胞の登場が個人的に印象深かったですね。あんなに個性的すぎるほど、ドレークはよく自然に溶け込めているなと感心しますわ。
なによりも感心したのは尾田先生のキャラの引き出しの多さですよ。今回の飛び六胞はうるティ、ページワン姉弟やササキのようなこれまでいないタイプの性格や造形のキャラがこれほど長期連載してまだ枯渇しない上に、短い描写できっちりどういうキャラなのかを魅せてくるんですもの。
少し前に無料公開のある漫画を読んだのですが、キャラの多さに加えてそれを印象付けるような描写の少なさを感じました。そういうのを読んだ後に今週の彼らを見ると尾田先生の実力に開いた口も塞がりません。やっぱりこの人の最大の武器は構成力とキャラの引き出しの多さだと思うの。
飛び六胞の活躍にも期待しつつ、また次回!