ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第961話「山の神事件」 これで18歳かよ…

 961話の感想です。

 表紙連載は「何らかのダメージを受けている者達」です。被害者の体に口紅の後がありますね。そして探し人の異名は求婚…これはついに見つけたか?

第960話「光月おでん登場」 おでんの評価は… - ワンピース航海記録

 

 まだワノ国が多くの自然に囲まれていたころ、そこには多くの曲者がいました。金に困る暴力チンピラ、強靭な侠客の親分、口八丁で人をだます小僧…しかしその中でもずば抜けているのが光月おでんです。

 そんな国の都では錦えもんが追いはぎした白猪を追って、山の神と呼ばれる巨大猪が襲来し…

山の神に立ち向かえ!

 現在、山の神である大猪が向かってくる最中。おでんと錦えもんが白猪のことで話している中、傳ジローはおでんにあこがれの視線を向けます。どうもこいつはおでんのファンらしく基本人を見下す彼が唯一尊敬できるのがおでんなそうです。こういうやつって、必ずひとりはそういう人いるよね。

 山の神の暴れっぷりはとてつもないもの。家が密集しているところに突っ込むと、家ごとを人を飲み込んでいきます。すでにかなりの人が飲み込まれているようですね。

 

 そんな中現れたのは前回錦えもんが追いはぎした連中のひとり。白猪を返すように説得に来たそうです。彼らもここまでのことになるとは思っておらず、白猪の匂いがついていた仲間の二人はすでに食われてしまいました。さらに彼らは錦えもんから猪を取り返すために、お鶴を人質にしようと考えていたため彼女まで猪に食われたというのです。

 

 山の神は匂いでこちらに来るとわかった錦えもんは刀を抜いて山の神に立ち向かいます。迷惑かけまくり誰からも愛されない自分を見捨てなかった彼女を…大事な人を見捨てられるほどこの男、素直ではありません。勇猛果敢に山の神に切りかかっていきます。

「その腹掻っ捌いてやる!!!鶴を返せ!!!何が“神”だ!!!」

 しかしあまりにも体格が違いすぎます。強烈な一撃で錦えもん、無念のダウンです。

 自分が招いたことで大事な人がいなくなるかもしれないこの辛さ。自分のせいで彼女が死ぬなら自分もその命を絶ちたいとまで思い始めます。これは責任感じるわなぁ。

剛の漢、おでん

 そんな中で声を張り上げたのは、我らが光月おでん。白猪を手に掲げ山の神の前に立ちます。周りからはおでんのせいだと思って罵詈雑言の嵐。しかしおでんはそんなこと知ったことかと、二本の刀を構えます。

 技の名は“おでん二刀流桃源白滝”!その剛腕による刀捌きにより、見事に猪の真っ二つに斬り割きます!これはまさに強い侍!

 

 幸い山の神は丸のみで食っていたため、胃の掻っ捌くと無事であった人々が。都は大きな打撃をくらうも人命は無事という不幸中の幸いとなります。

 おでんの行いに表には出せないながらも、内心そのカッコよさに惚れこむ町民たち。そんな中で錦えもんは声を張り上げて今回の事件の真相を語ろうとしますが、おでんの拳骨一発で静められました。

 立て続けにおでんに渡ったのは父スキヤキからの絶縁状。都追放のおまけつきです。しかしこれにおでんは嘆くどころか大笑いします。本人的には将軍や都が持てあますほどの存在に自分が成ったと思うようです。

「絶縁上等!!!河岸を変えよう!!日が暮れたらそこが寝床だ!!!」

 こいつ、人生楽しそうだな!

部下である者たち

 あっけらかんと都を去っていくおでん。その後ろ姿を見てすっかり惚れ込んだものもいます。

「お鶴 おれはあの人の為なら死ねる!!!」

「同感!!」

 ということで、おでんの後をついていったのは後の家臣となる錦えもんと傳ジロー。実際は彼についていきたい人は他にもいたそうですが、ここらへんは自由に行けるかどうかの違いというところか。

 

 場所は変わって白舞。おでんが訪ねにいったのは当時の大名である若き日の康イエです。顔はやっぱりいかついなぁ。

 顔なじみなようで彼の前に行こうとするおでんですが、そこに水たまりが。するとひとりの男がスライディングして自分が足場になろうとします。

 おでん的にはどうも気持ち悪い彼は康イエの新入り小間使い。その名は…

「へェへェ!!康イエ様に拾って頂きました オロチと申すコマ使いでございやす」

 ゴマをするその男こそ、おでんの宿敵となる黒炭オロチだったのです。

おでんの実力

 おでん18歳の伝説が描かれた今回の話。

 山にも迫る巨大な猪を無傷で斬り割いたという強烈な戦闘力が描かれます。直前の力を込めるところや技名のせいかゾロを彷彿させるような戦闘スタイルでしたね。そういう意味ではゾロが閻魔を貰ったのは吉といったところか。

 その後の豪胆な態度からもすっかり町民の心をつかむほどで、この男の器のでかさを感じます。

 私としてはおでんは好きではないのですが、惚れ込むのもわかるキャラという感じですね。魅力は少なからず詰まっています。というか、これは他のキャラの持ち上げのせいでハードル上げすぎたのが問題なような…。

 ここからどのように偉大な男と評されるような人物になるのだろうか…。まあ今回のは間違いなく偉業なんだけど。

 

 また今回で錦えもんと傳ジローが彼についていきました。錦えもんは古株だろうとは思っていましたが、傳ジローも彼と同じおでんの最初の家臣だったんですね。古株の彼が現代では何をやっているのかがますます気になります。

 さらに過去の康イエとオロチも登場。康イエ様は言わずもがなですが、オロチは最初小間使いだったんですね。ということは、こいつは豊臣秀吉がモデルだったのかな。

 今と違って狡猾というよりもただのモブ下っ端的な印象の彼でしたが、歯や眉など面影はありますね。ここから彼とおでんがどんな因縁ができるのかも注目したいです。加えて能力もどこで得たのか気になりますね。こんな見た目で八岐大蛇なんて。しかし今思うと、康イエ様は元部下にその命を奪われたということなのか。報われんなぁ。

 現在のキャラが過去にどのようだったのかはいつ見てもワクワクします。早く他の赤鞘九人男も出てくれないでしょうかね。次はおでんが九里に行く可能性があるから、アシュラ童子あたりが濃厚かな?

 

 個人的に今回は錦えもんに注目していました。ワノ国編に入ってから涙の訴えなどが多く、ようやく印象に残り始めるくらいにまでなって男でしたがここにきて素直に頑張っているなぁという感想を抱きました。それこそ本編のおでんと同じ気持ちです。まあ、同時期に麦わらの一味と同行してたのがローとシーザーという印象が強烈な二人だったのもあるのですが。

 これを機に前回のようなチンピラ行為はやめてほしい…と思ったけど、こいつ後に康イエ様のところで金を盗もうとしていたんだよな。仮にも今回でおでんにとって重要な相手だとわかっている上に顔もあわせているのに、その相手から金を盗もうとするなんて…!

 やっぱり過去編の真の聖人は康イエ様なのではと思いつつ、また次回!次回は休載なので、ここで予想を深めていきますか。

第962話「大名と家臣」 自分で開いた出世街道 - ワンピース航海記録