ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1017話「号令」 彼がルフィを気にする理由

 1017話の感想です。

 扉絵リクエストは「バギーの体でパズルを楽しむチンパンジー」です。なんかアニメオリジナルで相手を箱型にする能力者がいましたよね。声優が高木さんだったような…。

第1016話「お玉でやんす」 雷雲の奮闘 - ワンピース航海記録

 

 ナミのクリマタクトに押し込まれる形でゼウスが復活!強力な合わせ技で、満身創痍のうるティに止めを刺します。バオファンにより飛び六胞を2人倒したことが知れ渡り、さらに彼女を使ってお玉の能力が発動し…。

 動物もどきの反乱

 お玉がクイーンに睨まれて泡を吹いている頃、城内4階ではジンベエが多勢に無勢。元より総数ではるかに劣っているならば複数相手は仕方ないもの、彼の目的はあくまで幹部クラスの相手を逃さないことでした。それは他の場所でも同じこと、ササキと戦うフランキー、ジャックと戦うイヌアラシと強敵+複数の敵という苦戦を強いられています。

 ここで各階の敵がライブフロアの裏切ったプレジャーズ達を狙って集結。覆すのが厳しい敵の数に手を焼く中、ナミとウソップが発破をかけてお玉を起こします。今こそ彼女の作戦決行の時!

「一緒にカイドウを!!!やっつけてけろォーーー!!!」

 一見、何の意味もなさそうなこの言葉。しかしきびだんごを食べたギフターズにはこれがスイッチとなります。各階のギフターズが一斉に反旗を翻し、雑兵たちに立ち向かっていきます。

絡繰りな巨竜

 この混乱をいち早く察知したのはさっきのお玉の声を目の前で聞いていたクイーン。例によって口からビームで狙いをつけますが、それを見逃すほど麦わらの一味は甘くありません。サンジの“首肉ストライク”が見事に命中!ジャッジの息子にやられたのが、相当苛立っているようです。

 何を隠そうクイーンはかつて彼と同じ研究チーム“MADS”にいた男。その証拠に人獣形態となった彼の体は…

「何を隠そう“絡繰人間(サイボーグ)”だ!!」

「さっきから見てりゃわかるわ!!!」

 ブラキオサウルスの巨体に腕、脚、背中、はたまた尻尾まで全身兵器のサイボーグボディ!フランキーもびっくりの変態です!メカキングギドラばりの改造じゃん…。

 

 一方、ゾロの治療に当たっているチョッパーはミヤギに指示を出しています。シーザーの改造が入ったランブルボールですが、副作用で手のひらサイズかつなぜかおじいちゃん口調の“ベビジジー”チョッパーとなっていました。そしてミヤギがゾロに使おうとしていた薬はあとで倍の苦しみがくるというものらしいですが…

「今戦えなきゃ意味がねェんだよ…!!!」

 ゾロがそんなことを気にするかっての!

お前は誰?

 場面は再び4階に。フーズ・フーの部下をギフターズが引き受けてくれたおかげで、ジンベエとのタイマンです。先手を打ったのはフーズ・フー。鞘の割りに異常に短い刃渡りの刀を振り、“刃銃”という斬撃が弾丸のように飛ぶ攻撃を決めます。ジンベエは“唐草瓦正拳”の衝撃でそれを防ぎますが、同時にフーズ・フーは“剃”で後ろに回り込み”嵐脚”を仕掛けます。しかしジンベエはこれも武装色の覇気で攻撃をそらします。

 どうも先ほどから行うフーズ・フーの体術、これは読者もよく知る政府や海軍による六式なのは間違いありません。これらの攻撃を見たジンベエはひとつの事件を思い出します。なんでもかつてCP9のメンバーが脱獄をしたという奇妙なものでしたが、その当人こそフーズ・フーだったのです。どうやら政府の諜報員時代に七武海のジンベエを見ていたようです。

 かつてはルッチに並ぶほどの有望株であったフーズ・フーですが、12年前に一度のミスをきっかけに大変な過去を歩んだようです。

 ただジンベエからすれば、一方的に見られただけの元政府の人間にいちいち因縁を持たれるのもたまったものじゃありません。フーズ・フーの牙による弾丸“牙銃”を避けつつ、その旨を話します。

 しかし意外にもフーズ・フーはそれを否定。かつての七武海であれば何もありませんが、麦わらの一味であれば話が別とのことです。なんでも彼の12年前にミスをしたのはある悪魔の実の護送。その時に悪魔の実を奪われたのですが、もっと驚いたのはルフィが頭角を表したこと。というのも…

「あの時奪われた「ゴムゴムの実」を“麦わら”が口にしていたからだ!!!」

注目の悪魔の実

 まさかのゴムゴムの実に追求された今回の話。これは考察に力を入れている人には衝撃的ですわな。

 フーズ・フーの正体については、あまり意外性はありませんでしたね。ジンベエの七武海についての言及、同じ七武海だったら能力でバレるでしょうから政府か海軍でしょうしね。こじつけ気味にやるとしたらネコネコの実の時点で、ゾオン系が多いCP9は必然だったのかもしれません。

 しかし海賊になった経緯に、ゴムゴムの実が関わってくるとは…まさかこれほどの長期連載で今にしてルフィの能力に言及する日が来ると思わなかったですね。

 さてここで疑問となるのはこの事件の真相です。こう言ってはあれですが、ゴムゴムの実って悪魔の実の中では特別珍しくはないですよね。ロギア系やゾオン系の幻獣種、古代種、グラグラの実やオペオペの実の方が遥かに珍しいです。

 まあ、悪魔の実自体がとても珍しいですし、モチモチの実やビスビスの実のように鍛え上げればどんな能力も強力になります。しかも政府の諜報機関…ましてや闇の諜報機関なんて言われるレベルのCP9ですから、一度のミスで将来を棒に振る可能性はあるかもしれません。

 しかしルッチにも並ぶほど期待されていた男な上に投獄までするのは違和感を拭えません。

 そうなると考えられるのは、「ゴムゴムの実の前任者が特別な存在であった」、「複数の悪魔の実を護送していてその中のひとつがゴムゴムの実であった」あたりですかね。前者はそれこそワノ国で黒炭家2人という前任者で恐ろしさを見せつけましたし。ただこうなると相当な大物じゃないと…でもロジャーだったらバギーとかが反応しているでしょうし、ロックスでも他の四皇がいるし…それこそジョイボーイとかでしょうか。

 シャンクスが持っていた理由も謎なんですよね。政府と繋がりある彼がわざわざ護送船を襲うでしょうか。まあ、彼が政府と繋がった時期はまだ分かりませんし、彼が奪ったのはフーズ・フーから奪った船の可能性もありますしね。というか、これにより一部のシャンクス面白起源説の人たちが騒いでいる方がぶっちゃけ面白い。

 

 他に目を引いたのはクイーンの人獣形態ですね。この人、本当にブラキオサウルスの巨体にこれでもかっていうほど武器を詰め込んでいそうです。

 それと研究チームの名前も出ましたね。そのチームにベガパンク、シーザー、クイーン、ジャッジがいたのでしょう。ベガパンクは言うまでもないですし、ジャッジは一国をとんでもない戦力に仕立て上げるし、クイーン様やシーザーはイカレた殺人兵器を作るしで如何に強烈な化学チームだったか分かります。シーザーがちょっと失敗作品多い印象ですが…。それにしても同じ職場にはいたくないわ!

 

 シーザーといえば、チョッパーの能力の反動が明かされましたね。完全にギャグ&マスコット枠です。しかし大谷さんに演技が求められる…いや日本のKAWAIIが集約されているあの人ならやってくれるはずだ!

 タイトルになっているお玉の号令は…良いんだけど、これはやっぱり主人公側がやっていい戦法じゃないね。海賊の戦いに卑怯なんて無いんだけどさ。

 ちょっとワンピース界隈に激震が走った情報に期待しつつ、また次回!

第1018話「ジンベエVSフーズ・フー」 男の拳に曇りなし - ワンピース航海記録