1042話の感想です。
表紙連載は「ニジとヨンジをホールケーキアイランドへ」です。プリンの怒りをよくわかっていないオーブン兄さんがいい…!
第1041話「小紫」 燃える鬼ヶ島で… - ワンピース航海記録
鬼ヶ島内で決着がついていく中、最大の問題はこの火災!安全地帯も無い中で、小紫の正体を知ったオロチは衝撃を受け、屋上ではルフィとカイドウの決着が近づく…!
我が正義
冒頭、地下1階ではドレークの不意を突いた一刺しがCP0に決まっていました。もはや瀕死の彼がどうしてそこまでやる理由が。そう思ったCP0は問いますが…
「おれの…正義だ…!!」
「うらやましいよ…」
刺された状態からCP0は剃で離脱すると、そのまま指銃でドレークに反撃!正義を語るお互いが瀕死すぎて、花の都の祭り騒ぎとは天と地の差です。
まだまだ続く酔っ払い
これに勝るとも劣らない苛烈さを見せるのは、屋上での戦い。多方向から飛んでくるルフィのパンチにカイドウもかなり手を焼かされています。防いだと思ったら、まったく違う方向から何発も拳が飛んでくるんだから、そうもなるわ!
とはいえ、そこは四皇。この攻撃の軌道を曲げていることに気づきます。そして…
「やめてくれよ~ん゛♡」
なんと酒龍八卦の“甘え上戸”でウインクしながらおねだり!見た目の恐ろしさに殴られながらやっているので、不気味すぎます!これは酷いわ!
いまだに酔っているカイドウにルフィは怒りますが、忘れてはいけません。彼のこの技はむしろ強化状態。未来を視ることは出来なくても、出来る奴を真似ればいい。まさかの”盗人上戸”でルフィの未来視を真似て、龍形態で攻撃を避けました!北斗神拳奥義水影心!(違う)
ルフィへと噛みつきながら口内へと入れたカイドウはそのまま上空に昇っていくと、そのまま下に向けて開口します。そしてほぼ同時に“熱息”!下の鬼ヶ島を貫通するほどの破壊力を正面から受けたルフィは落ちていきますが、スネイクマンから弾む男(バウンドマン)に変わって空中で立て直します。
正直、すでに消耗しているルフィとしてはこのギア4がどこまで持つかがわかりません。それでも負けるわけにはいかないと、カイドウの上を取ります。彼を倒さないとワノ国の人達が飯どころか水すらろくに飲めないことを知っているのだから、ここで負けるわけにはいきません。
勝者と敗者の瞬間
しかしカイドウとしても、そんなことは分かり切っていること。そもそもワノ国自体、この長年の支配体制で負けることに慣れたのだと言い放ちます。「非暴力の弱者」「名誉ある死者」と、あらゆる敗北者を見てきたのです。
「うるせェ!!!侍は強ェんだ!!!」
「強ェのか!?強がりか!?枕詞は“勝者”にゃつかねェ!!お前はどっちだ!!?」
ここで“熱息”を撃とうとするカイドウですが、その前にルフィの最大の一撃“ゴムゴムの覇猿王銃(オーバーコングガン)”があごに炸裂!落下していくカイドウに対して、さらに追撃をかけようとします。
しかし戦塵舞う中でカイドウも次の技のセットアップ!雷鳴八卦を超える人獣形態による金棒の一撃”咆雷八卦”の炸裂です!その威力にルフィが必死で空気を抑え込んでギア4の解除を阻止しますが、対するカイドウは“殺戮上戸”とまさにバーサーカー状態!
再び互いに最大の一撃を入れこもうとしますが…。
このタイミングでCP0が登場。ルフィの腕をつかむと鉄塊の状態で気を逸らします。もはや技を途中で止めることは不可能。真剣勝負で一瞬のよそ見がどういう結果に繋がるか、カイドウの脳裏に浮かぶのはおでんとの戦いでした。
そして無情にもカイドウの一撃はルフィを完全に捉え…。
あーあ、やっちゃった
最後の場面で思わず声が出てしまった今回の話。
カイドウの人生観を大きく変えた後悔の勝利、その時とまったく同じ状況になりました。この場面の何がスゴイって、カイドウの表情のコマですよ。アップにしてせいぜい半分あるかくらいの表情なのに、絶望しているのがよくわかるんですよ。もう後悔とか悲しみとかそういう感情を、全部ひっくるめての絶望ですね。個人的に今回はカイドウのこの表情に全てが詰まっている印象です。
そしてCP0の人に対してですが…本当によくやりますよ。政府のあれほど無茶な命令をきっちりこなすんですもの。前回で苦労人の印象がしっかりついたため、むしろ感心すらしましたわ。冒頭、ドレークとのやり取りも彼の強い正義への信念がわかるのと同時にCP0の彼はいろいろあったんだなということが察せられてキャラとして味わい深いものになったと思います。おかげで私の中では合法的に殺しを求めるルッチの印象が面白くなったぞ、おい!
しかしこの人頑張り過ぎでしょう。ペロスペローやジャック、ページワンのように苦労人として妙な印象が残りましたよ。というか、むしろ未だに城内で戦闘もしていないもうひとりの仮面が行くべきでしょうよ!そんな私が思うことはただひとつ!マハみたいに名前を教えてくれよ!
正直、今回の話はルフィとカイドウの新大技も含めた激闘も間違いなく見ものだったのですが、それ以上にこの2人の表情やセリフがツボでしたね。タイトルにもなっているセリフも、まさに勝者を続けてきた彼だからこそという説得力ですし。
ただひとつだけ、彼がルフィの攻撃に対して“ゴムの性質”じゃないと言ったことについて。ヘリコプターのように飛ぶ恐竜、幻を見せる太古の毒蜘蛛、胴体が分離する恐竜、トサカを引っ張った反動で攻撃する翼竜…あんたの部下も大概だぞ!
最後は恐ろしくどうでもいいツッコミをしたくなったところで、また次回!