ワンピース航海記録

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第1037話「酒龍八卦」 酔って殴って大勝負!

 第1037話の感想です。

 表紙連載のタイトルは“ジェルマ66のあゝ無感情海遊記”の第2弾「ためいきのジャッジ」です。彼としてはあらゆる目論見とプライドが崩された後ですものね。しかしジェルマの場合、命さえあれば数年で戦力を戻せそうなところだ。

第1036話「武士道と云うは死ぬことと見つけたり」 - ワンピース航海記録

 

 大看板も全滅した百獣海賊団ですが、それでもこの勝負は終わりません。燃え盛る鬼ヶ島で望みを捨てずに戦い生き延びようとする者達で溢れかえっています。その頂上ではルフィとカイドウの激突が続き…。

酔うことは認めること

 花の都の火祭りはいよいよ大詰め。先祖への願いを込めて空船の準備が進められています。

 ワノ国で1年に1回の平和が終わりに近づく頃、その平和を永劫に続けるための討ち入りもクライマックス!ルフィとカイドウの戦いは続いているはずですが、なんとこの戦闘中にカイドウが酒を飲み始めました。

「楽しいからよ…!!」

 この日は花の都も鬼ヶ島も宴で盛り上がっているのだから楽しいというのも分からなくはないですが…。

 ここでカイドウは涙と鼻水を出しながら大爆笑!すっかり酔っぱらっています。海賊の勝負なのだから勝手に酔った相手に手加減する道理はありませんが、四皇がそんな無意味な弱体化をするわけがありません。

 “酒龍八卦(しゅろんはっけ)”の掛け声と同時にルフィの一撃を笑いながら避けると、人獣型になって金棒を振りかぶりますが、その腕の太さはさらに強靭に!“輪雷上戸(わらいじょうご)引奈落”という技でルフィを叩きつけます。

最高峰の肉弾戦!

 あまりの威力にルフィも相当なダメージを負う中、カイドウは龍形態になって城がボロボロにされたことを嘆きます。笑った後の“落ち込み上戸”、嘆きと併せて“龍巻壊風”でルフィが向かってくるのを防ぎました。

 落ち込みが昂り今度は大泣きの“泣き上戸”、付きまとってくるルフィに人獣型による“雷鳴八卦”を打ち込みます。しかしこの技を何度か喰らってきたルフィは、ついに見切って金棒に飛び乗ります。

「くらえ!!酔っ払い!!」

 ルフィの笑顔と共に覇気を纏った蹴りが、カイドウの顔面にヒット!しかし彼の泣き顔がすぐに復帰すると、ルフィの脚に彼の尻尾が巻き付きます。そのまま互いに覇気を纏った強烈な頭突き!触れていない一撃でしたが、この勝負はカイドウに軍配が上がりました。どうも酔ってから覇気が強まっているようです。

「…ぬゥ!!…せっかくの酔いがァ…!!ウィ~醒めちまうだろうが!!」

 ”熱息”を撃ち出す今度のカイドウは“怒り上戸”!この一撃を避けたルフィは巨大な拳を幾重にも撃ち出す“ゴムゴムの怪鳥銃乱打(ロックガトリング)”、カイドウは身体を回転させてからの金棒の乱打“軍荼利龍盛軍(ぐんだりりゅうせいぐん)”と互いに連続の打撃の応酬です!互いに殴り殴られ、最終的にはルフィの鋭い蹴りがカイドウの腹部に入り込みます!

歴史の謎に生きる存在

 超常的な肉弾戦が行われている頃、場面は変わって聖地マリージョアに。五老星はレヴェリーの件で不穏になりますが、それ以上に差し迫っているのがワノ国の状況!ロビンの話に加え、カイドウとマムの存在にどさくさに紛れて誰かを消す話をしています。

 なんでもその人物が所有する悪魔の実が重要であり、数百年単位で覚醒されてこなかったと言います。彼らにとっても伝説のようなものですが、「世界政府」はたったひとつのある悪魔の実にもうひとつ違う名前をつけたというのです。そこで考えられる理由とは…

「歴史からその実の名前を消す為だろう!?」

 その頃、ワノ国の近海で待機中の政府軍艦付近に現れたのは…なんとズニーシャ!

心滾る展開!

 バトルと謎の両方で痺れた今回の話。

 タイトルになっているカイドウの新たな力はまさかの酔拳でした。酔うことで酒癖の悪さが前面に押し出され情緒はおかしくなりますが、その結果は覇気の更なる強化!焔雲が弱まるほど消耗しているはずなのにルフィを押し込むほどの強烈な覇気を纏っています。これを見ると、相当前にドフラミンゴがやられて嘆いていた時のカイドウの攻撃を喰らった部下って死んでいるでしょ…!

 強者に認められたからこそ使う酒龍八卦状態ですが、それに対してルフィも退かずに打ち合います。互いに楽しくなってきたのもあるせいか猛烈な肉弾戦を披露し、その勝負のレベルの高さがうかがえますね。ルフィとカタクリの時のような燃える殴り合いでしたね。

 そのバトルにも匹敵するレベルの衝撃を与えたラストの場面。五老星が危惧している悪魔の実について気になりますね。明言されていないのでどの能力かは不明ですが、フーズ・フーの件もあるからやっぱりゴムゴムの実じゃないでしょうか。ここまでルフィの能力の覚醒を引っ張っていますし。だとすれば、周囲をゴムにするというような安直なものでは無く、空白の100年にも大きく繋がる何かがある気がしますね。わざわざ五老星が「世界政府は」と言っているくらいですもの。真実を知っているのは…やはりイム様あたりでしょうか?

 そして援軍に登場したのは、まさかのズニーシャ!このタイミングでの登場は、やはり彼も歴史に大きく関わっているのでしょう。彼が何の罪で歩いているのかは、相当気になることなんですよね。同時にめちゃめちゃ安心しました。ジャックの船団を一撃で吹っ飛ばすほどですよ。政府の軍艦何隻来ても大丈夫だろうな…。

 ちょっとこのタイミングでお出しされた話の盛り上がりに興奮しつつ、また次回!ここで休載は生殺しだぜ、先生!

第1038話「キッド&ローVSビッグ・マム」 命がけの足止め - ワンピース航海記録