938話の感想です。
扉絵リクエストは「クロコダイルの砂で砂浴びをする小鳥たち」です。最近、本編のキャラとかけ離れたリクエスト絵が多い気がします。クロコダイルやエネルがこの類をするのは・・・嫌いじゃないわ！
第937話「おいはぎ橋の牛鬼丸」 無粋すぎませんかい？ - ワンピース航海記録
牛鬼丸と戦うゾロのもとに現れたのはおトコを抱えた女性。彼女はオロチに使える下手人の鎌ぞうに追われてました。牛鬼丸の不意打ちされるなどでなかなか手を焼くゾロですが、一瞬の隙をつき見事に煉獄鬼斬りを決めます。勝負の行方は・・・
反逆の意志、ばれる
見事、煉獄鬼斬りの一撃で鎌ぞうを倒したゾロ。笑いを浮かべたまま倒れる鎌ぞうが不気味ですよ。しかしゾロも無傷とはいかず鎌ぞうから喰らった一撃のせいで左肩から血がどくどく出ます。この後に牛鬼丸との決闘が控えているため、このダメージはそうとう痛手に思えますが、なんと牛鬼丸はニヤリと笑みを浮かべるだけでそのまま去っていきました。ゾロの方も空腹と傷でダウン。気絶してしまいます。勝負時間短くてもこの苦戦はTボーン大佐との激闘を思い出しますな。
一方、九里では錦えもんたちが大慌てしています。内容はもちろん反乱を知らせる紙や逆さ三日月の印のことです。暗号化したにもなぜかこの二つが結びつけられたこの状況。錦えもんやイヌアラシは心配な様子です。
もちろんその心配は的中！花の都ではオロチやカイドウの部下が片っ端から印のあるものを捕らえていっています。その中にはドレーク＆ホーキンスの真打ちコンビもいますね。もはや湯屋に回っている暇もないほどの忙しさみたいです。
花の都が混乱する中、遊郭でその騒がしい様子を見るのは居眠り狂四郎。そんな彼に小紫の通夜が取り止められたことが報告されます。それでも次の日に行われるため混乱はまぬがれないと思われます。
小紫の人気は絶大なもの、狂四郎へ恨みを持つ者がいてもおかしくありません。部下に気をつけて欲しいと言われるも、結果的に被害を一番受けたのは自分だと笑いながら答えます。
「オロチ様はイラ立っておられる 全ての原因はコレだろう」
そう言う彼の手には例の反逆を示す紙が。やはりこの男が感づいたのでしょうか？
待っていたんだよ！
場面は変わって、えびす町では字のフォントから死にそうな様子の吹き出しが。声の主はサンジでしたがその顔はコブだらけでもはや眉毛と顔を隠す髪の毛だけで判断するしかないほど顔の形が変化していました。ナミの反応を見る限り、これはのぞきの件でボコられましたねェ。ドラム王国の時のウソップみたい。
サンジがやっていたのはしのぶとローの口論の仲裁。しのぶは印の件をベポたちが話したと思っているようですが、ローは仲間がそんなことをするはずないと反論します。潔白を証明するために単独で助けに向かおうと考えるローですが、しのぶはむしろ捕まったベポたちは口封じのために消すことまで提案します。忍者では常識とはいえ、これはいくらなんでも過激すぎる提案にも・・・と思った矢先、しのぶは大粒の涙をこぼし始めます。
「“20年”もこの時を待ってたんだ！！！失敗したらもう2度とチャンスはないのよ！！？」
そう、しのぶたちは20年も生きて耐え忍んできたんです。卑劣な手段と恐ろしい力でねじ伏せられたおでんが築き上げてきたワノ国を。ロー達にとってもカイドウを相手にする命がけの作戦ではあるのですが、彼女にとってはそれ以上の悲願の作戦と言えるでしょう。
ここでしのぶを収めたのはカン十郎。おでんの願いを達成するためには偶然とはいえ利害が一致したルフィやロー達と力を合わせるべきです。
そんなごたごたの最中にトの康が笑顔で現れました。どうやら表まで声が聞こえていたみたいです。
家に入ってきたトの康は遠慮がちでしのぶをちゃん付けでカン十郎をくん付けで呼びます。
「コレが今 都で話題で！！あっしゃあ興奮しちまったよ！！始まるのかい？“決戦”が・・・！！！」
その女性の正体は・・・
再び場面は雪の降り積もる鈴後へ。ゾロが刀！と叫びながら目を覚まします。けっきょく秋水を取り戻せていないものね。
目を覚ますとそこは建物の中。どうやら女性とおトコが運んでくれたようです。女性はお礼を言いながら微笑みます。うーん、美人ですわ。
ゾロは早々に牛鬼丸から秋水を取り返そうと動きますが、女性が傷ついた肩に抱き着かれたため思わずストップ。痛がりようから見ると傷はそこそこ深そうですね。
しかし盗ん・・・買ったガマの油を塗ったためすぐ治るんだとか。ウソップが売っていたものでしょうか？
ここで女性から牛鬼丸の素性について聞かされます。牛鬼丸は武器を持つ人間が橋を通ろうとすると現れるので、とりあえず後回しにしても逃げないとゾロは踏みました。これは本当に弁慶だね。
そしてゾロは女性が作ってくれた飯をかっ込みながら、彼女とおトコが鎌ぞうに狙われていた理由と素性を問います。
なんでも二人ともオロチを怒らせたため都には戻れないとか。おトコはともかく女性の方はいったい・・・？
さてそんな彼女ですが、ゾロに対してある秘密を打ち明けます。なんでも彼女は20年前に生き別れた兄を探しているようなのです。そんな兄の名前は・・・
「“光月モモの助”私は妹の・・・“日和”と申します」
予想通りと増える疑問
新年度で新生活が始まったであろう今日のワンピースは何とも煮え切らない感じでした。
女性の正体が日和というのは予想通りでしたが、彼女が小紫だとは少なくとも作中では示されていませんね。まあ特徴的なタレ目していますし同一人物でしょう。だいたい本編後のワノ国の現状図みたいなのに、鈴後のところでゾロやおトコに加えて小紫もいたので確定でしょうね。
正直ここらへんはいくらでも予想できますしカミングアウトも引っ張らずにあっさりしていたため驚くほど何も感じませんでした。そうなんだーくらいの感覚です。尾田先生も引っ張る内容ではなかったと思っているんでしょうけど、あっさりしすぎじゃありませんかねぇ？
むしろより謎になったのは居眠り狂四郎。日和が小紫だとしたら、斬った本人である狂四郎が逃がしたと考えるのが普通でしょう。今回の部下との対話も見方によっては粋な侠客が女を逃がすための一芝居を打った後のボヤキにも聞こえるでしょう。
しかしそれだとやはり違和感が残ります。今のところ狂四郎経由で例の反逆の紙と刺青がばれたと思えるのでそれをするような男が小紫を助けたと思うのは難しいでしょう。もちろん他のところから漏れた可能性もありこの流れがミスリードの可能性もありますが、それをしたところでどういう面白さが出てくるのかが個人的には謎です。
加えて、狂四郎の初登場時のことを考えるとやはり彼はオロチの政権にあぐらをかくようなタイプに見えるんですよ。
そしてメタ的に見るとせっかくのワノ国なのに強力な侍がオロチ側にいないのも問題だと思うんです。せっかく強そうなデザインですし、ルフィ達の方には強い侍として錦えもんやカン十郎、おそらく参加するであろうアシュラ童子もいますし。そもそも剣を使うならゾロやブルックがいるしね。
そうなると小紫を助けた人物が必要な気がしますが・・・医者だとローやチョッパーがいるけど場面的に無理があるしな。可能性があるとしたらベポとかでしょうか？彼らが捕まった理由も明言されていませんし。あとはいまだに不明な赤鞘九人男の誰かもありそうではないでしょうか？錦えもんたちと探してほしい人物を合わせても9人いませんし。
もちろん、疑問に思う存在は狂四郎だけではありません。まずは今回しのぶやカン十郎を知っている様子であったトの康。見た目こそボロボロで常に笑顔を絶やさないために軽薄さを感じさせる男ですが、あの様子はただものではありません。ちょこちょこフレームアウトしていますし、やっぱり彼が丑三つ小僧じゃないのでしょうか。
そして3話もかけていまいち正体が掴めない牛鬼丸も気になります。鎌ぞうや丑三つ小僧のように行動でなんとなく目的がある程度予想が建てられそうな人物と違ってこいつは本当にわかりません。もちろん武器のコレクターと考えればこの行動もありえそうですが、だとするとゾロが倒れた時に刀を奪っていかないのも腑に落ちません。だいたいあの連続の不意打ちにも何がしたいのかよくわかりませんでしたし。
彼はいったい何を目的に動いているのでしょうか？地味に気になるキャラに躍り出ましたね。
個人的にカミングアウトが予想通りかつ普通すぎてちょっと消化不良な感じがしましたね。他のキャラの謎が尚更なぶんに感じてしまいます。
それよりも今回はしのぶの胸の内を吐き出すような場面が印象に残りましたね。
第925話「ブランク」 四皇の幹部はヤバい - ワンピース航海記録
この話の時も思いましたが、やはり20年もの月日は長いもの。しのぶのようにこの悲願を求めた者もいれば、アシュラ童子のように諦めたような人物もいます。
未来から来たカン十郎の言い分はもっともなのですが、この20年を耐えたしのぶとかの方がその想いは苦しいものになっている気がしますね。
あと個人的に女性陣の表情が良かったです。しのぶの迫力ある表情はもちろん、サンジにツッコんでいる時ほんのり頬を染めているナミや日和のしっとりとした色気ある表情など気持ち悪い笑みを浮かべてしまいそうな気になるコマが多かったですね。
ところで今日は新たな元号「令和」が発表されるなど前回の更新から世間的に気になるニュースが多かった気がします。
ワンピースでも気になる情報があり、映画のゲスト声優やワンピースの前身とも言える作品「ROMANCE DAWN」のアニメ化などが発表されました。正直、後者は嬉しいんだけどネタ切れ感があってやってほしかったような別にいらなかったような・・・。
新生活でも多くのことを気にしつつまた次回！来週は休載ですよー。
