62話の感想です。
表紙連載は、「島の先住民クマテ族」です。ここからバギー一味でなく、リッチー一味冒険記になっています。たしかに今の船長、リッチーだけどさ(笑)
クリーク海賊団の主力と勝負するルフィとサンジ。すでにパールからの攻撃でボロボロのサンジは、ギン相手に食い下がろうとしますが、鬼神の異名を持つギンの実力に圧倒されます。
いよいよ止めを刺されそうになるも、なんとギンの方から攻撃を止めて・・・
ギンの要求
前回、サンジの優しさを知るギンは、止めを刺せないと言いましたが、この発言に苛立ちを隠せないのは、彼の船長クリーク。
クリークからすれば、ギンを戦闘総隊長に任命したのは、実力だけでなくクリーク海賊団の本義でもある勝利の為のダマし討ちを遂行できる卑劣さも買っていたようです。卑劣様かな?(←違う)
ギンもクリークの考えは充分に理解していますが、それでもサンジだけはどうしても手にかけられない模様。
「・・・あわよくば!!この船を・・・見逃すわけにはいかねェだろうか・・・!!」
ここでボロ泣きのギンから、まさかの要求!もちろんこの発言にクリークはブチ切れ、海にいる戦闘員も不平不満を口にします。
クリーク海賊団ではない
いよいよシャレにならないレベルで怒るクリークは、遂に肩当てを外し、その砲口をバラティエの方に!もちろん発射する弾は、猛毒ガス弾のMH5。
ここまで来て、まだクリークを説得しようとするギンですが・・・
「ガスマスクを捨てろ てめェはもう俺の一味じゃねェよ」
恐ろしいほどの凄みで、ギンにマスクを捨てるように指示。
ここで驚いたのは、海にいるクリーク海賊団の船員たち。長い間、ギンがどれだけ尽くしてきたかを知っているからこその反応です。ミホークにやられボロボロの際にフルボディの軍艦の囮を引き受けたのもギンであり、その忠義には目を見張るものがあります。にもかかわらず、その指示を出したことには、驚きを隠せません。
ルフィがガス弾を撃たせまいと接近しますが、唯一渡れる足場であったマストもクリークに折られ、なかなか接近できません。
そんな状況でもルフィはギンにあいつの言うことなど聞く必要は無いと言いますが・・・
「貴様!!首領・クリークを愚弄するな!!!」
なんと見捨てられても、ギンはクリークを庇います。彼としてはクリークの信用を裏切ったのは自分なので、見捨てられたのは当然と考えています。
そして「報い」として、持っているガスマスクを海に投げ捨てると・・・
苦しみの毒ガス弾
「猛毒ガス弾!!!『M・H・5』!!!」
ギンがマスクを捨てた直後、遂に必殺の猛毒ガス弾を発射!
クリーク海賊団はガスマスクを、コックたちは海に潜り、ゼフ達は店の裏へ行って難を逃れようとします。
ここでルフィは、素早くガスマスクを二つ奪い、動けないサンジとギンにパス!しかし再び海を見ると、全員潜ってしまい、ガスマスクが無い状態で追い詰められます!しかし着弾直前に近くにガスマスクが転がっており・・・?
周囲に毒ガスがばらまかれ約5分。ガスが徐々に薄れ、視界が晴れてきた頃、衝撃の姿が!
「ギン・・・!!!手をどけろ・・・!!!」
なんとギンがマスクを押し付けるようにサンジの顔に当てており、自分はもろに毒ガスを喰らっていました!
ルフィが拾ったのは、直前にギンが渡してくれていたものでした。
毒ガスを吸ったギンは吐血と表現するのも生ぬるいレベルで、口から血を吐き出します。
そんなギンの姿を笑うのはクリーク。バカは死なないとわからないと、微塵も心配はありません。
「クリ――――――――ク!!!!」
ブチ切れたルフィが吠え、今回はここで締め!
クリークとギンの別れ目
ついに発射された「M・H・5」。その凶悪性は、クリーク最大の技といっても過言ではありません。(実際、ゲームでも必殺技の場合が多い)
しかし私が一番目を引いたのは、毒ガスを吸った後のギンの表情。クリークが笑っていたことにショックを受けたのか、ボロボロと涙が流れる様子は見ていて、心が痛みました。ちょっとあのコマ、迫真すぎます。
ここら辺の関係性は、ドフラミンゴとベラミーを思い出します。まあ目にかけてもらっていた分、ギンの方がマシ・・・いやそっちの方が悲しみは強いか?
全編通して、クリークの非情さやギンの忠誠心が描かれていました。しかしクリーク海賊団の語りのおかげで、クリークとギンの信頼関係の強さがわかりやすかったですね。それゆえにクリークの行動の残忍性も光っていました。
そして、ついに怒り心頭のルフィ。クリーク相手に、その実力をいよいよ発揮します!
ついでに今回でようやく7巻も終了!先延ばしにしていたら、あっという間に時間が過ぎていったな・・・。今後は過去話も、もう少し取り上げられるようにしていきたいと思います。
ということで、いよいよ次回から8巻スタート。どんなふうに書こうか考えつつ、また次回!