ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第1045話「NEXT LEVEL」 新たなギアの戦い方

 第1045話の感想です。

 今回は巻頭カラー。ポスターのように長い一枚絵ですね。これでトラックと言うのは…キッチンカー的なものでも作るのでしょうか?個人的には今週のジャンプの表紙を飾るルフィがツボでした。明らかに色の塗りがいつもと違って不思議なワクワク感に包まれました。

第1044話「解放の戦士」 笑えや笑え - ワンピース航海記録

 日和がオロチとの決別を果たす一方で、カイドウは城内で大暴れ。それを止めたのは、復活を果たしたルフィ。巨大な腕で掴むわ、ゴムの力で防ぐわ、その戦いはいつも以上に遥かに奇天烈。覚醒ともうひとつの力、ヒトヒトの実のニカを発動させたギア5、その力はいかほどか…!

奇天烈な戦い方

 床をゴムのように変化させてトランポリンのように跳ねるルフィを見て、ゴムゴムの実の覚醒に至ったと察するカイドウ。しかし腑に落ちないのは、その見た目。明らかに変化したその姿はまるでゾオン系のようだったからです。たしかにこれまでの覇気と併用した見た目の変化とは違うものな…。

 ここで大あごを開けてルフィに噛みつくカイドウですが、彼はそれを両腕で防ぎます。ならばとばかりに飲み込みますが…

 一寸法師のごとく、このまま腹の中で大暴れ!さらには“ゴムゴムの風船”で一気に膨らみ、気球のようにカイドウごと浮かんでいきます。腹の中にこんな大きなものが入っているのだから、カイドウとしてはたまったものじゃありません。しかもなぜかゴムのように膨らむじゃありませんか。これには見ていたモモの助とヤマトのコンビもびっくりです。

 加えて光を見つけたルフィはそこから両腕を出します。なんとそこはカイドウの眼玉!なぜかそこから腕を出せたルフィは、カイドウの鼻を掴んでそのまま“ゴムゴムの脱出ロケット”で出てきました。

 ここで空気が抜けていき、その勢いで上空の雷雲に突っ込んでいきます。雷雲だけなら以前も経験していますが、ここで戻ってきた彼の姿はカイドウにも劣らない巨体!“ゴムゴムの巨人(ギガント)”という文字通りの体格です。カイドウが彼を噛みますが、それに対してルフィが頭と尾を掴むと“ゴムゴムの縄跳び”で落下していきました。こんなの絶対に吐くわ!

 だが最強生物はこのままやられません。至近距離の“熱息”で鬼ヶ島場外へと吹き飛ばします。全身黒焦げになって落ちていくかと思われましたが、足をギャグ走りのようにグルグルと回転させると空中を駆けて戻ってきました。

 反撃を試みるルフィに対して、カイドウは“降三世引奈落”で叩きつけます。あまりの痛みにライブフロアの天井からどでかい顔が登場!目が飛び出すビックリ顔の登場に、見ていた仲間達も目が飛び出すほどの衝撃です!

「まるで絵物語…!!」

負けられない戦い

 戻ってきたルフィにカイドウは笑います。これまでの戦い、まさに摩訶不思議ではありましたが、ルフィの消耗もすさまじいのは目に見えていました。ルフィはまだまだやれるというような雰囲気でしたが、彼の白色の身体は徐々に戻っていき、顔は弛んでいきもはや老人のように力が抜けていきました。カイドウも思わずツッコミよ!

 とはいえ、カイドウも相当疲弊しており片膝をつくほどです。それでもまだ余力があるカイドウは、ルフィ達のこれまでの健闘を称えますが、彼が欲しいのは勝利のみ。

 ここで終わるわけにはいかないのです。多くの友達のため、犠牲になった者のため、彼は再びギアを上げていきます。カイドウは忠告をしますが…。

「だからおれがそんなもんにビビってると思うのか!?上がれ心臓の音…!!」

 ここで再びギア5を発動!後頭部にカイドウの金棒の一撃を受けますが、ふざけた顔変化で痛いで済ませます。そのままカイドウは金棒でルフィを潰しますが、ゴム化した床の反動と併せて潰れた姿でこれを離脱。体型を戻すと腕を伸ばし、ヘリコプターのように迫っていきます。

 姿を変えるだけでなく、覇気も他に影響を与える力も自由自在、その自由気ままな戦闘に疑問を抱くカイドウの顔面にルフィの拳が深々と突き刺さりました。

「楽しいなァ!!!カイドウ!!!」

また評価が分かれそうな…

 ギア5による戦闘が印象的であった今回の話。

 前回の感想でカートゥーン的な能力ではないかと予想しましたが、今回はそれを全面的に出していましたね。他のものにも影響を与えるパラミシア系の覚醒を、生物まで対象に影響を与えている印象でした。しかしカイドウの腹の膨らみはゴムとしても、目玉から両腕を出すのはさすがに意味不明すぎる…!

 そして前回も思いましたが、これはまた賛否両論になりなそうな内容でしたね。個人的には前回よりも少々否定的な感情がありますね。秀逸なデザインはあの笑いながらの戦闘自体は嫌いじゃないんですよ。空中ダッシュもおふざけだけど好きな部類です。

 では、今回は何が不満だったかと言うと、ギャグ色の強さでしたね。金棒を受けた辺りの顔変化はやりすぎに感じました。加えて技がやはりおふざけに特化しているため、かっこよさが欲しくなります。ラストのようなルフィの攻撃は個人的に良いなと思ったので、このギア5でもカッコいい決め技を見れば、この不満は一気に解消されると思いました。うーん、しかしこのスタイル自体がギャグ系なところあるしな…。

 それでもルフィがモモの助、お玉、錦えもん、ペドロにまで言及してくれたのは嬉しくなりましたね。覚醒したことでニカの意識も出ているのかと思いましたが、この様子だとやはり根っこの部分はルフィですね。

 これほど摩訶不思議、奇想天外な戦法にもかかわらず、尚も引き下がらないカイドウが本当に化け物すぎます。タイマンなら最強と評価を受ける彼の実力は、文字通りの最強生物と言っていいでしょう。カイドウが今回受けた技を全部ピックアップすれば、彼のありえないタフさが明白になりますね。

 単行本収録話を考えれば、おそらく次回が103巻のラストになると思われるので、尚のこと次回が気になる展開となりました。

 単行本と言えば、今日は102巻の発売日でしたね。あとで記事は上げるつもりなので、良ければ併せて読んでいただければと思います。

 いよいよ終わりが見えてきたこの戦い、どのように締めるのかに期待しながら、また次回!

第1046話「雷ぞう」 忍者に感心 - ワンピース航海記録