864話の感想です。
今週から短期集中表紙連載第二十三弾となる「押し掛け麦わら大船団物語」となります。最初は『海を美しくゆく「美しき海賊団」』です。メインは麦わら大船団なので他のメンバーにも期待できそうです。
背表紙はチョッパーの登場。
ルフィとジンベエに対して怒りに震えるビッグ・マム。
すると結婚式のゲストたちが、カルメルの写真を割った人物たちに気づき始めます。ルフィの変装を解くブルック。マムはブルックが生きていることに驚きながらも、写真を割られたことやウエディングケーキのことで混乱します。一方プリンはサンジに銃を乱射していて・・・。
ストーリー
なかなか乱戦となってきた結婚式。話自体はそこまで進んでいませんが、見せ場が多い話でした。前回のラストでカルメルの写真が割られ、マムが混乱するかと思われましたが、それは来週にお預けですかね。
見どころはジャッジの反応とビッグ・マム海賊団の手数の多さ。ジャッジはここにきて人間味が出てきた気がします。だからこそ息子たちの反応が不気味ですが。そして戦闘では改めてマムの子どもたちの優秀な部分が表れていました。
登場キャラ
・ルフィ
ベッジに見せかけで取り押さえられた程度で今回そんなに出番はありませんでした。でもヴィンスモーク家がピンチになったとき、すぐに反応してたのはしっかりしてると思いましたね。
・サンジ
プリンが乱射する銃弾を全て避けながら、彼女の本心を問います。この時のセリフは本当に短いのに充分怯むのは、核心をついたからでしょうか。
その後は3男ダイフクと一騎打ち。足で攻撃を防ぎますが、強力な一撃で吹っ飛ばされます。サンジも強いが、これではなかなかヴィンスモーク家を助け出せません。うーん、もどかしい!
・ナミ&チョッパー&キャロット
今回ほとんど出番ないです。耳栓に反応したくらい。
・ブルック
前回のラストでルフィのお面(?)を被って、カルメルの写真を割った張本人。お面をやぶり顔を出すと気持ち悪がられ、マムには驚かれと様々な反応をされてました。その後は乱戦の中で首を切られますが、割れた写真をもう一度マムに見せることを提案します。この提案がカタクリがビビるほどの内容なので、ルフィ側にプラスに働きそうです。
先週も言いましたが、本当に彼の働きぶりは大したものですよ。これは人気投票も期待できるな!
・ペドロ
4男のオーブンと戦います。敵の能力で劣勢気味ですね。結構好きなキャラなので、どこかでもうちょっと活躍の場面が欲しいところですが・・・。
・ジンベエ
今回はルフィの援護として、数多くの敵と戦う描写がありました。相手が複数とは言え、元七武海の彼ですら防戦になるのは、やはり敵の質がいいのでしょう。
・ベッジ
ルフィを捕らえる芝居をしますが、最終的にはカタクリの命令を無視し、謀反を決定的なものとします。その際のセリフはなかなかカッコよく、彼が踏んできた場数の違いを思わせてくれます。ただこいつの経歴がな・・・。
ところで今回まで見て思ったのは、彼はルフィとかいなかったら作戦をどのように進めようと思っていたんでしょうかね?作戦を立てたのは彼ですが、どうもルフィ達の方が頑張っている気がして・・・。
・シーザー&ブリュレ
もう何度同じこと書いているんだと思われても書きます。苦労してるな、こいつら・・・。
・ビッグ・マム
精神的にフラフラな状態です。ウエディングケーキが台無しになったのを皮切りに、ジンベエの謀反、そしてカルメルの写真が割られると、怒りのメーターが振り切れてまともに考えられる状況でなく混乱状態です。
カタクリが見た未来だとさらにとんでもないことになるようですが・・・。しかもまだ玉手箱の件もあるしな。四皇でも散々なマムの苦労は続きそうですね。
・プリン
涙を流しながら、サンジに向かって銃を放ちます。セリフとその涙からやけくそな状態にしか見えません。さらにサンジに言われた言葉から怯みます。その後はダイフクに突き飛ばされますが、これはサンジとの絡みが予想できそう・・・。
・ペロスペロー
ヴィンスモーク家を飴で固めて動けなくしてます。マムが混乱している状況な今、実質司令官的な立ち位置だと思われます。三将星にこそ入ってないが優秀ですよね、この人。
ヴィンスモーク家を捕らえた際には、ジャッジに哲学的なことを言ったりもします。ここにきて長男の恐ろしさを垣間見た気がしますね。
・カタクリ
未来を視て青ざめたのか、ベッジに余計なヒントを出す状態になってしまいました。三将星の一角である彼が青ざめるレベルなんで、凄いことになりそうです。未来見えるって苦労多そうですよね・・・。
ところで今回はベッジにヒントを出すような形になりましたが、マムが発作を起こしても対処される確率が一番高い人物でもあるんですよね。そう考えるとこいつは本当に何とかしなければ。
・ダイフク
シャーロット家3男の豆大臣である男です。ホヤホヤの実のランプ人間で、体をこすりベルトから魔人を出しサンジを吹っ飛ばしました。ペロスペロー、カタクリに続く3男であるためかその実力はなかなかのもので、魔人も武装色の覇気をまとっていたように見えます。
それにしても今まで出てきた能力の中でもダントツに謎な能力でした。ホヤホヤの実というのにも疑問を感じましたが、ホヤってランプの灯を囲む筒みたいなやつのことなんですね。最初はなんで食べるホヤ?と思いました。
・オーブン
シャーロット家4男のこんがり大臣です。ネツネツの実の高熱人間で、体中が高熱になるようです。攻撃を防いだペドロの剣も一瞬で手で持てないくらいに熱くなります。昔アニメで出たドン・アッチーノはアツアツの実の能力者でしたが、それとはどう違うのか・・・?
正直、彼もダイフクもちょっと出るだけで終わると思っていたので、今回の戦闘と能力を見せてくれたのは個人的に嬉しいです。こうなると長女のコンポートも気になります。
・ジャッジ
ペロスペローの飴に捕らえられ、銃を向けられています。そしてビッグ・マムに騙されたことを知り、涙をボロボロと流します。
今まで尊大な態度であった男が涙と鼻水で顔をくしゃくしゃにしているのは、ちょっと衝撃的でした。サンジへの仕打ちは許せませんが、彼も血の通った人間なのだと実感させられましたね。
今回「ジェルマ帝国の復活と北の海への復讐に人生をかけていた」と話してました。現在は「ジェルマ王国」なので、全盛期のジェルマは帝国を名乗っていたのでしょうか。彼がジェルマにかける熱意は大きなものであることがわかるのと同時に、彼がどのような人生を歩んできたのかが気になりますね。そこら辺の過去話をやってくれないだろうか・・・。
・イチジ&ニジ&ヨンジ
こちらも飴に捕まりますが、その反応はジャッジとは驚くほど違ったものでした。これから殺されるかもしれないというのに全く臆することなく、諦めや受け入れたというより無関心のようなものです。
ジャッジが涙を流すような人間らしさを見せたためか、この様子は一種の恐ろしさを感じさせます。
それにしてもこのままでは戦闘関係で何もいいところなしで終わりそうです。サンジをボコったときの様子を考えると武器やレイドスーツがなくてもある程度は戦えるものだと思っていたんですがね。
設定が結構凝っているキャラなので、まさかこのまま終わりってことは無いと思いたいです。
・レイジュ
ジャッジとイチジたちの反応を見て、心の中で一瞥してます。彼女の場合は死を受けているような状況でしたが、弟たちの無頓着な様子には「人間とは思えない」と考えるほど。前回マムが魂への言葉を行う際、モルガンズが「人間なら誰しも持っている生への執着」と言ってました。それすらも持たないイチジ達を人間と思えないのはある意味当然とも言えるかもしれません。
しかしレイジュは平和のことも考えられる性格ですよね。今更ながらあの環境でどうやってその考えを持てるように育ったのか。やはり母の影響でしょうか。
・ゲストたち
ヴィンスモーク家が殺されそうになるのを面白い見世物のように見てました。ジャッジが涙を流す様子にも笑ったりと、畜生ぶりが見えます。
こいつらが悪の世界でどれほど名が売れているか知りませんが、ジャッジ達と同じ立場にあったらそれどころじゃないくせにと思います。ひどい目にあってくれないかな・・・。
個人的名シーン&名セリフ
・サンジ「自分の事もか?プリンちゃん」
サンジが銃弾を避けたときにプリンに言ったセリフです。サンジがプリンの本心にどこまで気づいているのかはわかりませんが、彼の場合女性に対してかなり真剣に向き合っているところがあるので、何かあったと察しているのだと思います。
今更だけど2年後になってから、女性関係で活躍する場面増えてきたな。
・ジャッジ「悪の世界にも仁義はある筈!!!」
マムの子ども達に捕まった際のジャッジのセリフです。海賊ですら仁義を通すところがあるこの漫画だと妙に納得してしまいました。それと同時にジャッジの望みがどれ程大きなものかも知ることができた気がします。
サンジファンからすれば彼は許せない男でもありますが、過去話次第ではまだ理解できる存在になるかもしれません。
・ペロスペロー「だが君はこれから食う牛の声に耳を傾けるかね?くくく」
ジャッジへ行ったペロスペローの言葉です。
こちらもなかなか的を射たセリフだと思いました。ビッグ・マム海賊団という組織が、ジェルマを捕らえ倒し、その力をいただくというのは、人間が生物を食らうのに似たところがあります。
しかしそう考えるとビッグ・マム海賊団からすれば、ジェルマはそのレベルなのか・・・。
・ベッジ「未来を変える権利は皆平等にあるんだよ!!!」
最後にベッジがカタクリに放ったセリフです。まるで主役が言うようなカッコいいセリフです。
茶目っ気があり、愛妻家であり、頭も回ると考えるとすごくカッコいいキャラでもあるのですが、いかんせん今まで登場してきたキャラの中でもトップクラスでやってきたことが黒い男なので、私はこのセリフもちょっとギャグにも聞こえてしまいました。
どうも経歴が残虐すぎて好きになりきれないんだよな・・・。