860話の感想です。
扉絵リクエストは「雨の日に震えている仔犬に傘をさしてあげるクロコダイル」。本編ではおそらく見れないであろう優しいクロコダイルです。背表紙はサンジを一喝するルフィ。
冒頭ペコムズを岩に縛り付けるタイヨウの海賊団。「去る者は殺す」ビッグ・マムにばれないように彼らはホールケーキアイランドを去ろうとします。アラディンはジンベエと話したことを回想し、彼の身を案じます。一方ホールケーキ城ではヴィンスモーク家やゲストたちが、結婚式場へ向かいます。そんな中ベッジの方で何やらトラブルが・・・?
ストーリー
いよいよ結婚式が始まる直前まできました。ルフィ達は登場しませんが、代わりに多くの新キャラが結婚式に来ましたね。ヤバそうな奴からよくわからない奴まで多種多様です。
アラディンの回想で語られるジンベエの想いや結婚式のゲストと見どころは多いです。そして遂に最後の将星「カタクリ」が登場しました。読み続けてきた人としては今回一番の見どころだったのではないでしょうか。言っただろ?プリンじゃないって(ドヤァ)
登場キャラ
・ジンベエ
回想で登場します。アラディンとの会話でルフィ達を助けるために命を懸ける覚悟であることがわかります。仁義を通す彼が命を懸ける相手は、ルフィ以外に「白ひげ」がいましたね。彼にとってはルフィも充分匹敵するほどの惚れる魅力があるということでしょう。
加えて自分の兄貴分であるフィッシャー・タイガーが愛した魚人島のことも心配していました。彼にとってやりたいことでもありますが、いっぱいいっぱいな気がします。そして以前彼がマムに「仁義を通す」ということでやらされそうになったルーレットについても詳細がわかります。「出た数=仲間の犠牲の数」というものでした。
いくら仁義を重んじるジンベエでも断ることは納得です。しかしペドロの時の会話だとてっきり寿命を奪うものだと思ってました。もしかして相手によって変えるのかな?
・アラディン&タイヨウの海賊団
アラディンを筆頭に皆でホールケーキアイランドを出航しようとします。ジンベエ一人では受けきれない制裁であったため結婚式の隙を狙って逃げる命令を受けていたようです。とは言え彼らもジンベエのために頑張る意気です。タイヨウの海賊団からの付き合いであるアラディンは、ジンベエの気持ちを汲んで皆を連れ魚人島へ向かうようですね。彼らもいい仲間です。
あとアラディンが回想している様子をプラリネが横でうっとりしながら見てました。もうベタ惚れです。彼女と言いシフォンと言い、政略結婚とは言え相性がいいですよね。羨ましい・・・。
・ペコムズ
タイヨウの海賊団に岩に縛り付けられます。マム側で暗殺計画を知る人物なのでそう簡単に自由の身にするわけにもいきません。もうちょっとやり方があった気はしますが・・・。
・ヴィンスモーク家
サンジを除いた全員で会場となる屋上に向かいます。レイジュ除いて彼らが何を考えているのかいまいち掴めませんが・・・。
レイジュはサンジが逃げていないことに疑問を持ってましたね。とりあえずこの人だけでも助かってほしいところですが・・・。そして関係ないが、彼女の全身スーツ姿も見たい!
・結婚式のゲストたち
今回の結婚式に招かれたゲストたちです。メンバーは以下の通り。
・歓楽街の女王 ステューシー
・大手葬儀屋 ドラック・ピエクロ
・世界経済新聞社社長“ビッグニュース” モルガンズ
・倉庫業老舗“隠匿師” ギバーソン
・海運王“深層海流” ウミット
ジンベエ曰く「闇の世界の帝王達」と言ったところでしょうか。全員が初登場ですが、異名や肩書きが物騒な人物がいますね。ペロスペローやスムージーを知っている様子から、ビッグ・マム海賊団とは顔なじみなようですね。ちなみに彼らは最後のゲストなので他にもいると思います。
個人的に気になったのは、世界経済新聞社社長“ビッグニュース” モルガンズです。見た目が鳥でしたが、ミンク族なのでしょうか?立場的に世界政府や海軍とも接する機会がある人物だと思いますが、マムとも繋がりがあるのですね。どっちとも大きなパイプがあるからこそ闇の世界でも名が知られているのでしょう。
・ペロスペロー
結婚式のゲストたちを出迎え、自身が作り上げたキャンディーエスカレーターで彼らを送ります。彼の戦闘力は未だに不明ですが、一瞬で巨大な動く飴細工を作り出すというような力の片鱗を見せつけてくれます。能力こそ戦闘向きではないですが、かなり使いこなしている印象を受けますね。
そして子供たちにキャンディーを与えるという面倒見の良い一面もありました。伊達に長い間長男やっていませんね。
・カタクリ
遂に登場したスイート三将星最後の一人です。シャーロット家の次男で、懸賞金は10億5700万ベリーという現時点では作中最高額です。見た目は黒髪で短髪の渋い兄貴といった感じでしょうか。たくさんのドクロの装飾がある服を着ており、体格から某世紀末にも出てきそうな風貌です。
マムに復讐しに来たジグラをジェリービーンズを投げて仕留めるというトンでも技を披露します。それだけでも凄いですが、それ以上に驚くべきなのは彼の覇気。見聞色の覇気を鍛えすぎて、少し先の未来が見えるようになったようで、行動や発言も見極めます。悪魔の実の能力者かどうかはわかりませんが、覇気だけで充分すぎるほどの実力でしょう。おそらく彼も次男という立場からペロスペローと共に長い間ビッグ・マム海賊団を支えてきたのでしょうね。
ところで見聞色の覇気といえば、麦わらの一味の中ではサンジがこれを得意としていますね。これはサンジとカタクリの対決が来るか・・・?
・ベッジ
警備をやっています。今回カタクリについて解説役という立場ですが、これだけで充分凄さがわかります。流石に彼も暗殺を計画する以上、未来が見えるカタクリの対策を考えているとは思いますが、果たして・・・?
・ジグラ
ゲストの一人で、臓器販売業者。母親の葬式で前回の茶会に欠席したため、入院中の父親の首が届けられ、そのことについてマムに復讐しようとします。しかしベッジに怒りの言葉を言う前に、カタクリによってジェリービーンズで打ち抜かれます。
闇の世界の帝王という立場ですが、彼も人の子。両親の死には代えられないものがあったのでしょう。しかし相手が悪すぎた・・・。
・スムージー
久しぶりに登場し、ゲストたちにドリンクを振る舞ってました。そのドリンクの材料も、変なキリン、人殺しの美女、火山の溶岩とかなりむちゃくちゃでしたが、味は良いようですね。「あらゆるものから水分を絞り出す能力」ということでいいのでしょうか?字だけ読むとかなり微妙な能力ですが、身内にキャンディーやビスケット出す能力もいるくらいだし・・・。
・ビッグ・マム
最後だけ登場します。彼女のセリフがあまりにも含みを持たせた意味で・・・。
個人的名セリフ&名シーン
・ジンベエ「すまん・・・!!!」
アラディン「やめろ!!何十年のつきあいだ!」
回想でのジンベエとアラディンのやりとりです。タイヨウの海賊団の頃からの長い付き合いである二人の絆がわかるいいシーンです。これにはあの世でフィッシャー・タイガーも笑っているはず。
・カタクリ「そうなる前におれがジェリービーンズを投げた事は間違いか?」
カタクリがジェリービーンズを投げ、ジグラを倒した際のセリフです。こいつの実力を見たとき、読んでいながら衝撃を受けましたね。ベッジは最も厄介と評してましたが、正直その言い方をはるかに超える程やばい相手だと思います。本当に何とかできるのかよ・・・。