ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第935話「QUEEN」 Don't stop FUNK

 935話の感想です。

 扉絵リクエストは「葉巻の煙を見て火事だと思ったネズミの消防団がスモーカーに放水しているところ」です。ネズミの可愛さとスモーカーの強面さのギャップがいい感じです。最近の扉絵では一番好きかも。

第934話「花のヒョウ五郎」 任侠を思い出す男 - ワンピース航海記録

 前回、兎丼ではかつて名を馳せた伝説の侠客「花のヒョウ五郎」であったヒョウじいが看守相手に傷だらけながらも反抗します。それを見かねたルフィが看守相手に喧嘩を売るも、ちょうど兎丼に大看板のクイーンが到着して・・・

獄中は大騒ぎ

 兎丼の幹部塔では新たな騒ぎが。なんと海楼石の錠の鍵が盗まれたようです。副看守長のソリティア(猿のSMILE)が怒りながら報告を聴いていますが、どうやら顔のデカい男に盗まれたようです。しかし横にしか歩けないカニのSMILEを鍵番につけるってここの人事はどうなっているんだ。

 顔のデカい男というのはもちろん雷ぞうのこと。その体に見合わないスピードと身軽さでルフィの元へと急ぎます。

 

 しかしそのルフィの方では現在進行形で問題発生中!ルフィがヒョウじいを助けるために看守にの顔に飛び蹴りをかましました。倒れた男は副看守長のダイフゴー。サソリのSMILEである彼ですが、思いっきり大の字になって倒れました。

 マズいのはここでのルールで看守に手をあげた者は腕を切り落とすなどをすっ飛ばして、すぐにでも処刑対象となること。前回ドボンをキッドと二人がかりで倒した時と違い、皆が見ていたためごまかしようがありません。

 看守の一人の話では働ける程度の海楼石は間違いなく効いているとのこと。その報告にダイフゴーが苛立ちながら立つと、後ろから彼よりもはるかに巨大な人物が登場します。

 

 男の名はババヌキ。ソリティアやダイフゴーと同じ真打ちながらもその肩書きは看守長です。彼の話ではルフィの精神力が異常なんだとか。

「おれは今修行中なんだ!!コレが外れた時少しでも強くなってる様に・・・!!!」

 相対するババヌキ相手に言うルフィ。彼はこの状況を修行として、自身を追い込んでいるようです。

 それに怒ったババヌキは自身の胸部にあるゾウの顔からくしゃみを発射!ゾウのSMILEである彼ですが、このくしゃみの威力は砲弾並みかルフィにあたると爆発を起こしました。ラッスーみたい。

エキサイトエンターテイナー、クイーン

 さらに兎丼では別に騒がしい案件が。

 何か舞台裏のような場所でクイーンが小紫の写真を見ています。どうやらクイーンは彼女がお気に入りのようで帰りに遊郭に寄ることを決定。多くの部下の歓声に応えるように登場すると、ダンスを披露します。自身のデブ体型について歌い、「エキサイト」と「疫災」をかけたと思われる掛け声も披露。

「待たせたなゴミクズ共ォーーーーー!!!」

 初登場時と比べるとかなりファンキーな印象を見せるクイーン。しかしその懸賞金は13億2千万ベリーとかなりの高額です。

 

 ノリノリで椅子に座ったクイーンは、ババヌキに「最近困っているランキング」を聞き始めます。自分の口でドラムロールを奏でるなど楽しそうですが、その内容は・・・

3位「キッドが脱獄」

2位「海楼石の錠の鍵が盗まれる」

1位「麦わらのルフィが逃走中」

「え~~~!!?追えよアホンダラァ!!」

 全部の発表にコミカルに驚くクイーン。いいキャラしてますわ、彼。

 

 場所はうつって、えびす町。ロー、ウソップ、フランキーはトの康と空き家で話していました。隠れ家として貸してもらっているようですが、あいにくゾロとは入れ違いになったみたいです。ゾロは刀を盗まれたとのこと。お前、ドレスローザでも盗まれたじゃないか・・・。そしていつの間にかサンジの姿も見えません。・・・あっ!

湯屋の興奮、侠客の評判

 お次は花の都の「湯屋」での一幕。ナミ、ロビン、しのぶが風呂に使っています。読者も待ち望んだ入浴シーンですが、ナミとロビンの色気にテンションが上がりますねぇ!!

 それは作中の人物も同じこと。ここは入り込み湯なため、男女混浴となっており多くの男性がナミとロビンの体に釘着けです。なお間もなくしのぶに金玉を潰される模様。

 体を温めた三人は、三助(という名のタコ)に背中を流してもらいます。その道中では花のヒョウ五郎の評判が聞こえました。

 前回はそこまで掘り下げられませんでしたが、実はそうとうすごい人物。20年前のワノ国の裏の顔として存在し、花の都で裏社会を取り仕切っていました。各地方の親分にも顔が効き、民衆への優しいというしのぶ曰く「力と優しさを兼ね備えた本物の“侠客”」だったようです。あのおでんも彼を慕っていたとか。

 

 しかし噂ではオロチの配下になるのを拒み殺されたとされています。現お庭番衆のリーダー福ロクジュはヒョウ五郎と共に光月家を支えていましたが、彼はオロチの参加にくだったようです。ちなみにお庭番衆にいたしのぶはここで離反したため、お庭番に目をつけられているとか。

「ヒョウ五郎親分か・・・もはや伝説の人ね」

 いれば多くの侍を集められるであろう伝説の人物が生きているどころか、計画の主犯格の一人と共にいるとは3人は知らず・・・

 

 場面は再び兎丼へ。ついにルフィとヒョウ五郎が捕まっていました。クイーンもすっかり老いて栄養失調のヒョウ五郎のことは知っていたようで、笑い声を挙げます。ルフィだけでも助けてほしいと頼むヒョウ五郎を尻目にクイーンはなにかを思いついた様子。

 このマズい状況を雷ぞうは影から見ていましたが、さすがに無策で飛び出すわけにもいきません。どうしようかと困っていると、彼の背後の檻から静かに驚く声が聞こえます。その檻は例の毒魚を喰らい、骨を弾丸のように発射する人物がいる場所。何者かと雷ぞうが問うと・・・

「拙者だ雷ぞう “河松”だ モモの助様は・・・ご無事か・・・!?」

 かつての同志で、探してほしいと言われていた謎の人物がその中に!

面白きかな四皇幹部

 要所要所で大きく目を引く場面があった今回の話。それでも一番気になったのはクイーンの存在でしょう。

第925話「ブランク」 四皇の幹部はヤバい - ワンピース航海記録

 925話で1コマだけ登場していましたが、その時はキングと共にジャックの兄貴分として威圧感を感じる存在でした。しかし彼の実態はかなりコミカルな人物。小紫に熱を上げる面があり、自分の体には自信あり。部下との会話も遊び心満載で気軽に報告を聞きます。エンタメ性豊かという感じですね。尾田先生はエンターテインメントを提供するとして、あのロックバンド「Queen」を意識しているのだろうか?

 面白くて良いキャラしていると思いますが、ここからさらに魅力的になりそうです。仮にも大看板でキングと肩を並べる存在。彼のラストで言った「盛り上がるやつ」がなかなかえぐそうでよりキャラとしての魅力が上がりそうです。

 そして懸賞金は13億2千万でしたが、ビッグマム海賊団の最高幹部枠である将星と比べるとかなり高いですね。将星最高のカタクリすら超えてくるとは。しかしこれは実力だけでなく危険性が吟味されていそうです。あの暴君のようなジャックですら10億だったし、それ以上に強烈そう。それこそこれからの盛り上がるやつや小紫が死んだという報告の反応とか・・・。

 にしても、本当にいいなクイーン。現状、百獣海賊団では一番面白くて良いキャラしています。ファンキーなクイーンに、新入り苦労人のジャックときたら、キングはガチガチの堅物真面目キャラでしょうか。

 オロチもいいキャラしていたし、飛六胞も彼らに負けず劣らずないいキャラであってほしいです。

 

 また真打ちも新たに3人登場。言ってもダイフゴーは前回出たし、その時にババヌキと思われるゾウの顔があったのですが。

 3人ともデザインが絶妙でホールデムやスピードとかよりも好きなのですが、個人的に突っ込みたい点が一つはあったのがありました。まずソリティアは猿のSMILEとのことですがまさかの多椀。尻尾などもあるのですが、今までで一番デザイン的にSMILEの恩恵がピンときませんでした。いや好きなデザインだけど、これ言われなきゃ猿ってわかる自信がないんだよ。それでもホールデムやドボンと比べると実戦的に使えそうなデザインですが。

 そしてダイフゴーとババヌキの方はもちろんネーミング。まさかこのトランプゲームを名前にぶち込むとは思わなんだ。ブラックジャックとかポーカーとか他にも使えるであるカッコいい名前がいくらでもあるのに、なぜこれがチョイスされたんだと思います。もう七並べや神経衰弱がきても驚かないぞ!

 

 デザインといえば、今回は若い頃のヒョウ五郎もいましたね。立ち方を見る限り、モデルは不動明王でしょうか?これはバリバリの武闘派っぽいですね。しかし栄養失調と老いは悲しきかな、すっかりヒョロヒョロの小柄な老人となってしまいました。

 それでもしのぶの評価を聴く限り人格者であったようなので、これは彼を救出して侍を集めるフラグでしょう。ちょっとひねるとすれば計画が露見して全面勝負となった場合、民衆を鼓舞する役割を担うかもしれません。

 

 さらにラストには檻の中にいた謎の人物の正体も判明。赤鞘九人男の一人と思われるかつての同胞“河松”でした。しかし考えてみれば彼はアシュラ童子と同じく20年間オロチの統治するワノ国にいた男。いつから幽閉されているのかは不明ですが、その間に毒魚を食わされ続けたと考えると本来ならかなり弱っていてもおかしくはありません。ましてヒョウ五郎が昔と比べてすっかり弱くなったのを考えると、河松の異常性がうかがえます。こいつもしかしてただの人間ではないのかな?

 

 しかし皆さんのテンションが上がったのは、やはりナミとロビンの入浴シーンじゃないでしょうか。あれは私も北斗の拳のモブ並みにヒャッハーな気分になりましたね。個人的には背中を洗ってもらっているロビンが良かったです。しかも混浴とは・・・しのぶに潰されてもいいからあの見ていた男達に混ざりたいところです。

 真面目な話、江戸の頃には本当に入り込み湯ってあったそうなので細かいところのしっかりした落としどころは流石と思いますね。

 にしても、混浴ならサンジはステルスブラックになる必要が無いんじゃないですかね。いやおそらくナミ達とは入れ違いになりそう。

 

 ただナミ達の入浴シーンにテンション上がったのは間違いないのですが、クイーンが良いキャラしすぎていたので思った以上に注目しませんでしたね。

 というか、クイーンの今回を見る限り意外と百獣海賊団がまともに見えるような気がしてきました。ジャックのシープヘッドに対する処遇を考えると良いわけではないのですが、同じ四皇のビッグマム海賊団がなかなか強烈だったのとカイドウ自身の前評判が凄かったので、相対的にそう見れるようになってきたのかもしれません。

 まあ、それを言ったら白ひげ海賊団が海賊としては一番クリーンだったような気がするのですがね!死んでなお評価が上がるのは流石かな。

 百獣海賊団への注目度が一気に上がりつつ、また次回!

第936話「大相撲インフェルノ」 お色気技が蘇る! - ワンピース航海記録