1067話の感想です。
表紙連載は「どちら様でしたっけ!?ジャッジVSシーザー!!」です。正直、この2人のバトルはちょっと見てみたい!
第1066話「オハラの意志」 過去を無きものにしない! - ワンピース航海記録
シャカから聞かされたのはオハラの過去。クローバー博士たちが存在を確信し、ある巨人の協力もあってベガパンク自身がその研究を引き継いでいることをロビンに伝えます。一方、ルフィ達はベガパンク本人に出会い…。
脳みそを貯蔵
冒頭、ボニーはさっそく喧嘩腰。疑問なのは以前は遥かに大きかったベガパンクの頭がかなり縮んでいたことです。
これについて、ものすごく軽いノリで切ったことを明かすベガパンク。なんでも彼は”ノミノミの実”の脳みそ人間であり、あらゆる知識を記憶できるのです。ただしそれに伴って頭も肥大化するため、かつての彼は巨人族にも達しそうな大きさだったとか。
そして今もなお大きくなり続ける脳みそはどこにあるのか。島の最上にある研究層、そこに「PUNKRECORDS(パンクレコーズ)」の文字が記されています。その卵の裏側に彼の脳みそが格納されており、離れていても頭部のリンゴ型アンテナの念波で繋がっているようです。
さらに話は彼の分身である猫たちに転換。それぞれ彼に必要な要素のエキスパートであり、6人合わせて彼1人分の人格なのだとか。しかし身体は6つあるため、働きは6人分。毎日1回、パンクレコーズで体験と知識を共有しているようです。性格や価値観、行うことも違うため、とても貴重なものです。
いまいちピンとこない一行に、図書館を例に挙げて説明。パンクレコーズはいわば巨大な図書館、誰もがこれに自在にアクセスできるようになれば世界中が彼に劣らない知識を持つことになり、その人たちが共有できればさらに広げていくことも可能なのです。
もちろん人によって思想などの違いがあるため、ジンベエはその危険性を指摘しますが、それを気にしては前には進めません。
彼の発明、過去の発明
「そういうとこだろ?ベガパンク お前は科学への探求のために犠牲をいとわないっ!!だから父を心ない戦闘兵器に変えたんだ!!!」
しかしこの発言に怒りを感じたのはボニー。先ほど手に入れたビームサーベルを手にしてベガパンクに刃を向けます。
ベガパンクはもちろんビビってスイッチを切るように促します。それはこの武器が失敗作であるがゆえ。なんとこのビーム、異常なほど虫を引きつける要素があるため、気づけば驚くほどの虫がボニーに迫ってきました。いきなりのことでボニーは驚いて失神します。ルフィは混じっていたオオクワガタを捕まえてホクホクですが(笑)
さて落ち着いたところで、今度はベガパンクから質問。なんでもルフィ達が最近までワノ国にいたことを気にしたようです。というのも、政府の報告でカイドウ以外の龍が出たことを知っていた彼は、そこについて聞きたかったようです。カイドウの血統因子から金と時間をかけて研究した例の能力、彼としては失敗作でした。ルフィからすれば炎は吹くわ、空は飛ぶわ、力は強いわで成功作の太鼓判を押しますが…
「色は?」
「ピンク」
「見ろォ!!大失敗じゃあ~~~~!!!」
完璧主義だったか、ベガパンクさん…。
さて今度は彼が出てきた錆びれたロボット。ベガパンクでも動かせないそれは、200年前にマリージョアを襲ったものだというのです。さらに作られたのは900年前。
かつてこのロボットは目的不明でマリージョアを襲いましたが、エネルギーが不足して機能停止。あらゆる事情が不明であったロボットを政府は廃棄することを命じましたが、当時の学者たちが未知のテクノロジーへの好奇心もあり、こっそりと保管していました。それを受け継いでいき、今もひっそりと政府の知らずにエッグヘッドに置かれているようです。
さてこの様子を映像で見ていたのは、シャカと他の一味。200年前と言えば、魚人差別関連で動きがあった年ですが、その際に例のロボットはレッドラインを登ってきたのではないかと思われます。実際リリスが乗っていたベガフォース1もこれを基にしていますが、どうも本物を動かすには強い動力が必要なようで…。
再び場面はルフィ達へ。ベガパンクはボニーへの罪悪感を抱きつつ、さらに彼女に渡すものがあるのだとか。加えてルフィに向き直り、彼が願ったことは…
「私をこの「エッグヘッド」から連れ出してくれんか」
突き進むのは…
一方その頃、ついにエッグヘッド付近まで来たCP0。すでにボニーの目撃情報もあり、彼女の存在にも気づいています。
ピタゴラスがルッチも乗っていることを合わせて報告します。リリス的には麦わらの一味など突き出せばいいとあっけらかんと言いますが、ルッチの件では因縁深い彼らからすればたまったものじゃありません。それについてシャカの反応は…
「船にはこう伝えろ…「セラフィムを置いて帰れ」と 迎撃準備!!「世界政府」の入港を拒否する!!」
そしてカマバッカ王国ではリンドバーグによって修理を受けていたくまが突如走り出します。すでに自我はないはずの彼はまるで何かに突き動かされるかのように必死に動きますが…
「どうしたくま!!!どこへ行く!!?」
「ここにいなよ!!!これからだっチャブル!!ヴァターシ達!!!「革命軍」の戦いはァ!!!」
好きだぜ、ベガパンク
徐々に布石が撒かれていた今回の話。まずは今回のタイトルにもなっているパンクレコーズから。
まあ、予想はしていましたけど頭はやっぱり切断して保管したんですね。しかし能力者でまさか今もなお成長し続けているのには驚きました。ただこの能力ってベガパンクのようなタイプの人間でないと活用できないでしょうね。仮に私が持ってもデカくなるだけの頭のデメリットで押しつぶされそう…。もっとも彼の話していた図書館のようになるのであれば、また別でしょうが。天才は教えるのも分かりやすいのね。
どうでもいいですけど、能力が「のみ」を3回繰り返すのはどうも言いづらいですね。1番言いづらいのは「クククク」でしょうが。
にしても、ベガパンクはなかなか面白いおじいちゃんでしたね。この様子だと錦えもんみたいに一時同行のメンバーになりそうです。倫理観はそれなりだけど、ところどころ方向性がおかしい印象です。悪魔の実の件はルフィ同様に突っ込みを入れたくなりました。もっともカイドウの能力は青龍なので色は気になるでしょうし、ゾオン系でもよかったのが他の能力で同じとは限らないですしね…。
一方で設定的に気になるのは、やはり例のロボット。出現したのは200年前というのがミソですね。誰が何の目的で起動したのか、それとも勝手に動いたのかこの辺りも気になるところです。200年前と言えば、リュウグウ王国が政府の加盟国となった時代ですね。もしかして読者が知らない魚人差別の件があるのでしょうか。それこそこのロボットの件で、冤罪かけられたとか…。
さてそんな中、いよいよ迫ってきた世界政府。さすがに今のルッチがルフィに敵うとは思えませんが、元より鍛錬を積んで鍛え上げているのは想像に難くありません。ただベガパンク側はやる気満々だし、おそらくやろうと思えばセラフィムのコントロール権だってあるだろうし、そもそもルッチ側はルフィ達がいること知らないし…いやどうするのよ。
そしてラストはくまが急に動き出す始末。ベガパンクやボニー関連だとは思われますが、すでに意識はないはず。それでも彼を動かすのは心や愛情なのか、それとも話に挙がっていた特別な種族関連か…。最後に革命軍初代メンバーで締めているコマ割りがいいですね。
個人的に今回の一押しはルフィの反応。土下座の促しや、ベガパンクのバカなのか発言とか辛辣かつキレキレです。ベガパンクも良いリアクションするから、尚のこと面白いんですよね。シリアスはシャカさんに任せて、このまま面白いおじいちゃんでいて欲しい…。
分身含めてベガパンクのキャラに愛着が湧きつつ、また次回!来週は休載ですね。