ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第967話「ロジャーの冒険」 全てを知ったロジャー達の反応

 967話の感想です。

 今回はカラー表紙で麦わらの一味と嵐のワンショットです。めちゃイケの時も思ったけど尾田先生は絶妙にその人の特徴を自分の絵に落とし込むよなぁ。

第966話「ロジャーと白ひげ」 最高峰の海賊勝負 - ワンピース航海記録

 

 ロジャーと白ひげの戦いは海賊ながらもその最高峰の戦いと言えるものでした。ようやく落ち着いて打ち解けた彼らですが、おでんが古代文字を読めるということでロジャーが彼を白ひげから1年間借りることに成功。

 新たな仲間と共に冒険しながらポーネグリフを探していきます。そして空島へ着いたロジャーはおでんに自身の決意をポーネグリフに掘ってもらい…

ポーネグリフを求めて

 冒頭ではロジャーがおでん達からポーネグリフがワノ国やゾウにあることを聞かされます。しかも赤い色ということなのでロードポーネグリフであること決定です。ビッグマムから奪った写しにもう一つの心当たりもあるため念願の最後の島への航路が見えてきました。

 一行はウォーターセブンにいる旧知の仲トムを尋ねたのを皮切りに航海を続けます。海賊の歌として有名なビンクスの酒と共に続ける航海は白ひげのところにいた時と同様に驚くような冒険の連続です。

 そんな中、ロジャー海賊団は魚人島に到着。こちらも顔なじみであるネプチューンと顔合わせしますが、あまり歓迎ムードとは違いました。なんでもネプチューンの話では「魚人島の門が何者かに壊される」という予言のため警戒していたようです。すぐに海王類にやられることが判明しますが。

 

「かい王るいがあばれるのはにんぎょひめが生まれるのを待っているからよ」

 新たな予言をしたのは若かりし頃のシャーリーです。可愛いなおい!こんな可愛い子ですが先代国王の死期や若き頃のオトヒメの政治デモまで的中させています。こうなれば最近王になったネプチューンの結婚&出産も間近と思われます。こういう未来ならわかっても嬉しいんだけどなー。

 一行はポーネグリフの元へ向かいます。おでんの見るところ、二つあるうちの片方はジョイボーイという人物の謝罪文だそうです。加えて空島のポーネグリフから読み解いたポセイドンのありかについても尋ねますが、ネプチューンはこれに海王類と話せる力の人魚姫の話をします。ということで戻ってシャーリーに人魚姫が生まれる年月も聞きました。その時は10年後とのことですが、ネプチューンは自分の娘が奪われる可能性も少し考えますがロジャー達が欲しいのはその力に兵器と名付けた者たちの宝。その力には興味はありません。まあロジャーではないけど妙な奴に狙われることにはなるんですよね…。

冒険は完遂させる

 魚人島を出航してなんやかんやと冒険し、ついに懐かしきワノ国近海へ。ここでトキが倒れてしまいます。クロッカスの見立てによれば元より彼女の目的地だったワノ国に着いたことでの緊張感と長旅の疲労が一気に出たことが原因だそうです。ここで降ろすのが大事で、彼女のことを知らない錦えもん達のことを考えてイヌアラシとネコマムシも船を降りることを決めます。

 もちろん愛する妻を想えばおでんも降りようとしますが、なんとトキがそれを拒否。彼女からすれば同じくらい大切に思っている男が最初の船を降りてまでも付いていく覚悟を決めた大冒険。ここでそれを止めさせるような真似はできないのでしょう。

 到着するなり錦えもん達はワノ国の現状を報告しようとしますが…

「おれは!!———もうしばらく出かけるぞ!!!」

 おでん、きっぱりと言い切ってそのまま出航します。ワノ国が昔とは違う様子なのは彼もすぐに気づきましたが、ここで戻ればもう航海はできない予感がしていました。それに愛する嫁に発破かけられてそれを無下にするような男でもないですしね。

 なおこのあとろくでなしと言われます。ろくでなしでもなきゃ海賊やってられないっての(笑)

 

 お次はビブルカードを頼りにゾウに到着。当時の公爵であるひつギスカンにイヌアラシとネコマムシから預かった手紙を渡すと快く協力してくれます。なおここでロジャーとおでんはどうも妙な感覚がぬぐえない様子で誰かに見られているような気分だそうです。

 そしてついに発見した最後のロードポーネグリフ!ついにここでいくつかのリオ・ポーネグリフと4つのロードポーネグリフが揃いました。ようやく最後の場所への航路が判明したと言っていいでしょう。

最後の航海

 早々に出航を決めるロジャー海賊団。ロジャーもかなり限界が来ているようなので四の五の言っている暇はありません。しかしここでバギーが高熱でダウン!看病をシャンクスが引き受けて、ロジャー達は目的地へと向かいます。

 その後、ロジャーは前人未到の世界一周を達成。この話は世界に広まり、世間では「海賊王」と呼ばれました。

 …おでんの日誌には「あの日」のことが記されました。そこにあったのは世界の全て―――空白の100年にDの一族、巨大兵器やワノ国の昔と多くのことを彼らは知ったのです。実際あった莫大な財宝を目の前にしたロジャーは…

『笑ってた』

 大口を開け涙が出るほどロジャーと仲間たちは笑顔だったのです。800年誰も行きつけなかったこの島に残された宝…その笑いある島にロジャーが付けた名前とは。

「“ラフテル(Laugh Tale)”と」

 最後の場所が名付けられたところで今回は終わりです。

そこで見たものとは…

 年明け一発目から物語の核心が描かれた今回の話。

 おでんの日誌によってロジャーとの航海が描かれましたね。これまでルフィ達も通ってきた冒険の舞台をかの海賊王の一行も通っていたことは感慨深いものでした。物語に出てきたものもありましたね。雷の降る島とか。

 加えて懐かしのキャラも登場。トムさんたちは特に懐かしいです。こういうのを見ると、空島でガン・フォールとかも出してほしかったです。というかフランキーって幼少時におでんやロジャーに会っていたんですね。小さい頃だしその後の人生の悲惨さを考えれば覚えているか怪しいけど。

 

 そしてたどり着いたロジャー達の反応とラフテルの由来も判明します。映画でラフテルの綴りが判明してから由来はけっこう予想されていたものでしたね。しかしだからこそワンピースの正体が気になるというものです。大きな笑いが出るほどの宝とはいったい何のか、ここがまさに物語の核心というかすべての始まりなので気になるばかりです。マジで笑うほど下らないものだったりして。

 地味に気になるのは宝を見たときのロジャーの発言にジョイボーイの名前があること。元より重要人物だとは思われていましたが、あのポーネグリフについての中心人物だったのね。たぶんDの一族に関係するんだろうけど。

 割と考察している人の意見で見るのは宇宙関連ですね。天竜人とか宇宙から来たというものは多い印象です。これけっこう納得しますよね。天竜人の服とかまんま宇宙服感ありますし、エネルの扉絵で宇宙にいろいろあったのは示唆されていますし。ただこれはひとつなぎの大秘宝に関係しない気がしますね。あれはあくまで世界政府に滅ぼされた側の方が関係しているはずですから、政府側の天竜人は違うでしょう。

 そういえばシャンクスとバギーが最後の航海に行けなかったことが明かされましたね。うーん、こればかりはしょうがないとしか言いようがありません。ところでシャンクスの方がちょっと目が笑っていないのが気になります。彼はいろいろ予想できる立場のせいかどんなのにも含みのある表情に見えてきます。まあ、シャンクスとバギーだと後者の方が感情表現が露骨だしな。

 

 加えて、おでんのワノ国一時帰国の描写もありました。あれ見る限りすでに工場とか建てられているみたいだし、もうおでんの知るワノ国ではないのでしょう。おでんもろくでなしと罵られますが、どうせ後にカイドウと戦うことを考えればロジャーについていき世界の全てを明かした方が功績でしょうな。結果論でしかありませんが。

 この後にワノ国に戻っておでんはオロチとカイドウにしてやられるのですが、ちょっと疑問なのは白ひげは全く手を貸さなかったんですかね。ロジャーの方は前にその協力を断った描写があるのでわかるのですが。この後にロジャーはもう一度白ひげとは会うはずですからその時におでんから話を聞くことはできたはず。仲間のために海軍と全面戦争するような男なのですから、今さらカイドウ相手にしり込みするとは思えません。いやおでんが断ったとなればわかるのですが、だとしたらイゾウは何をやっていたんだという話にもなりますし。もしかしておでん、その前にワノ国に戻ったのか?

 

 今回は気になる描写が多いですが、やはり一番目を引いたのはページいっぱいのロジャーの笑顔でしょう。物語のタイトルにもなっている宝を見た時の反応という重要性でありながら、その屈託のない笑顔の気持ちの良さが頭にこびりつきます。海賊としての笑顔を見たという感じでしたね。ワンピースの正体も気になりますが、それを見た時のルフィたちの反応ひいては我々読者も口を開けて笑えるようなものを期待したいところです。

 しかし新年一発目にこんな重要な話をぶっこんでくるとは…。尾田先生のあと5年で終える発言がちょっと信憑性が出て来たくらいだぞ!

 クライマックスに近づいていることを実感しつつ、また次回!

第968話「おでんの帰還」 - ワンピース航海記録