ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第966話「ロジャーと白ひげ」 最高峰の海賊勝負

 966話の感想です。

 表紙連載は「ベッジの妻シフォン、美容室にて海軍に捕まる!!」です。ローラに会う前に整えておきたかったのでしょうか。近くで倒れているのは護衛の船員でしょうから間違いなくシフォン…だよね?

第965話「黒炭家の陰謀」新しいBBAインパクト - ワンピース航海記録

 

 おでん不在の頃、ワノ国ではオロチがマネマネの能力者である謎のばあさんと結託し仮とはいえ将軍の地位にまで上り詰めます。一方で航海中のおでんはトキとの間に子供を儲けたり、隊長になったりと冒険以外で大忙し。そんな中、彼らが踏み込んだ島にはロジャー海賊団はすでにいて…

50億の勝負

 接触からいきなり仕掛けるのは現2番隊隊長であるおでん。宝を奪おうと仲間の制止を振り切ってお得意の二刀流でロジャー海賊団をなぎ倒します。しかしこの“銃・擬鬼(がんもどき)”という技、刀をどんな持ち方しているのよ。

 おでんの強さに警戒を強めるのはレイリーとスコッパー・ギャバン。お互いロジャー海賊団の主力ですが、彼らの間を抜けておでんに仕掛けたのはロジャー本人。二人にケガさせたくないという建前で本人は噂の侍とぶつかり合いたいようです。

 ということでいざ勝負!ロジャーを獣と称するおでんに対して、ロジャーの一手はサーベルによる下からの大振り。しかし覇気をまとわせたその一撃はその勢いだけでおでんを吹っ飛ばしました!その技の名を“神避(かむさり)”!のちの海賊王の実力は伊達じゃありません。

 すぐに復帰するおでんは今の攻撃に納得できないと思いつつ、再びロジャーに挑もうとします。しかしここでロジャーの前に立ちはだかったのは船長白ひげ。お互い得物に覇気を込めると強烈な一撃をぶつけます。その衝撃は武器がぶつかっていないのにとてつもなく辺り一帯を吹き飛ばしかけました。これが50億の戦いか!

「元気そうだなロジャー!!」

「何年振りだろうな!!ニューゲート!!」

「身ぐるみ置いてけ!!」

 すげぇあの病人とジジイ…化け物クラスの一撃をかましながら普通に海賊しようとしやがる…!

冒険心は止められない!

 そして船長が戦っているのに何もしない船員ではありません。両海賊団とも全力でぶつかり合いその勝負期間は文字通りの三日三晩!島が破壊尽くされかねません。

 なお夜が明けた四日後、すっかり打ち解けて互いに宝を見せて交換会を始めます。レイリーはプレゼント交換と言ってますが、まあ貿易の一種と考えれば。

 そんな中、新入りのティーチはシャンクスとバギーが気になる様子。マルコは彼らは昔からの船員で態度は一人前などと評価しました。またシャンクスとバギーもティーチを気にします。バギーが聞いたところによると彼は生まれてこの方眠ったことがなく、夜もずっと起きていたということなのです。人の倍生きているというのはそういうことか。

 

 さてこのどんちゃん騒ぎの一方で、ロジャーと白ひげ、さらにおでんは酒を飲みながらの言葉を交わしていました。ロジャーは白ひげたちにポーネグリフの写しを見せており、なんとおでんがその文字を読めるというのです。ちなみにこの文字、光月家に伝わる一子相伝の暗号だとか。

 なんでもロジャーは13年前にログポースに記された最後の島である“水先星島(ロードスターとう)”にたどり着くも、そこが最後の島でないことがわかり調べた結果赤いポーネグリフーーーロードポーネグリフを解読することが最後の島への地図だということが分かったのです。

 海賊として莫大な財宝は欲しいし、政府が禁止していることならば尚更本物の匂いがするというもの。そこにたどり着けばロジャーはまさに海賊の中でもナンバー1と言えるでしょう。

「そうさそしたらおれはよ…!!」

 

「「は??」」

 さてロジャーが何か言ったようで、白ひげとおでんはそれについて疑問符をつける始末。この場面は…ルフィがエースとサボに宣言した謎の間があるな。これを笑う白ひげにおでんは衝撃のあまり開いた口が閉じない状態です。本当に何言ったのよロジャー。

 するとロジャーはいきなり白ひげに頭を下げてお願いをします。それはこの文字を正確に読めるおでんを1年貸してほしいというもの。彼がいれば最後の島への道も探せるのです。おでんは驚くし、ロジャーの仲間からも敵相手に頭を下げるというのは威厳が失われるというもの。しかし一番怒ったのは白ひげです。彼にとって何よりも大事な宝である家族を貸すなんていうのは言語道断。その怒りは地震になり周囲の海を荒れさせます。

 しかしおでんの血は騒いでいました。冒険が大好きな彼としてはこの出会いはもはや運命と言っても過言ではありません。気がつけば彼は白ひげにロジャーと行くことを頼んでいたのです。

「行ってみたい 行かせてくれねェか!!!」「イヤそう!!!」

 まさかおでんが例の顔を向けられる日が来るとは(笑)

おでんの新たな海賊人生

 結局、おでんとその家族はロジャーと共に行くことになります。なおイゾウとイヌアラシとネコマムシは残ることにしました。彼としては白ひげ海賊団にすでに愛着を持っているので主君の帰りをここで待つと決めたのです。おでんはこれにあっさり納得。自由が大好きな彼としては彼らも自由に生きていることが嬉しいのでしょう。

 一方で白ひげは怒り心頭で見送りにもいきません。船員たちはロジャー海賊団がお礼にくれた宝と食料に喜びますが…

「食料は突き返さねェか!!アホンダラ!!!おでんの一家を空腹にさせたら許さねェぞ!!」

 意外と…親父も甘いようで(涙)

 そしてついにおでんの新たな海賊人生がスタート!この新たな出会いに心を躍らせます。あっついでに密航者としてイヌとネコもあっちに行きました。またイゾウさんだけ困る位置に立たされる…。

 

 最初こそロジャー海賊団には受け入れられなかったおでんですが、その実力と人柄であっという間に打ち解けます。もはや寿命が短いロジャーですが、それでも彼の海賊団で過ごす毎日はおでんにとって最高の物でした。

 そんなある日、たどり着いた場所は空島!ルフィ達同様に突き上げる海流でたどり着きます。そして見つけたのは黄金の大鐘楼!ロジャーは万物の声を聞く力でこの石の見つけやすさを実感します。そこでおでんの手でこの石に文字を掘ってもらうことにしました。

「我ここに至りこの文を最果てへと導く」

 空島の衝撃の文章で今回は締め!

見たいものを見せてくれる!

 年内ラストでこれでもかというほど情報とカッコよさを見せつけた今回の話。

 前半は白ひげ海賊団とロジャー海賊団のぶつかり合いです。とはいっても実際はロジャー、おでん、白ひげだけでしたが。おでんの実力はさることながら、初めてロジャーの戦闘が描写されました。その実力はあのおでんをあっさりと打ち倒すもの。武器は海賊らしいサーベルとシンプルなのですが、強力な武装色の覇気によってその力は圧倒的なものとなっています。おそらく覇王色も使っているな、これ。

 そんな戦闘狂と全く互角の実力を見せつけるのは白ひげ。彼も同様に強烈な覇気をまとわせてロジャーの攻撃を真っ向から受け止めました。この描写を見るとカイドウとビッグマムのぶつかり合いよりも凄く見えましたね。

 見たところ二人とも覇気で武器を黒刀化させていますしやはり刀剣類は持ち主の覇気も重要ということですね。それを差し引いても二人のぶつかり合いが想像を絶するレベルなのですが。

 海賊団同士の戦いはほとんど描写がなかったものの、レイリーとギャバンの掛け合いは印象的でしたね。あの感じだとやっぱりギャバンはロジャー海賊団の主力なんですね。

 

 またお宝交換会では黒ひげの秘密も判明。なんと彼は生まれて一度も眠ったことがないというのです。なるほど、エースの言っていた人の倍は生きているってこういう意味だったのね。実際は眠る時間は起きている時間よりも短いのですが。

 この性質って悪魔の実の能力なのかそれとも本人の特性によるものなのかが気になりますね。能力に特別な付加があるのはホビホビの実があるし、性質だとマムの話していたまだいない種族とかが関係していそうです。

 というか、眠れないのってリアルに考えるときついな。人の欲のひとつが意味をなしていないって、想像するだけでも恐ろしいものです。生まれてこの方だから本人にとってはその気持ちよさを知らないかもしれませんが、SBSとかで描かれていたティーチの幼少期の涙とか見るとね…。

 

 またロジャーとおでんのなれそめについても描かれました。てっきりロジャーがおでんに惚れこんでスカウトしたのだと思いましたが、きっかけは古代文字関連でしたね。後の仲の良さを考えれば大好きだったのには変わりませんが。あっさりな感じもしましたが、これまでのおでんを見ていると割と納得できるような描写にも感じました。あいつもなんだかんだで冒険が大好きなんだよな。

 加えてロジャーが白ひげとおでんに宣言した世界一の海賊になってからの夢は気になります。まんまルフィがエースとサボに宣言していたことと同じなんですよね。私は前からフィは最後ロジャーと同じように死ぬのを考えているのですが割と今回で間違っていないかもしれないような気もしました。ただ何のために死ぬのかと言われたら…うーん。敢えて挙げるとしたら、世界中の人間に冒険したくなるような夢を与えるとかでしょうか。それこそ白ひげが言うようなガキじゃあるめえしというような内容です。

 

 ラストは空島へ到着。この時にガン・フォールとかとも知り合いになったのでしょう。さらにロビンが読み解いたあの文字はおでんが掘ったものだったんですね。ロジャーは読めるというよりは見つけるのに徹していただけでしたか。それでも彼は底知れないのですが。あの懐かしい光景とその文字の始まりには正直、身震いする気持ちでしたよ。

 

 今回はとにかく情報が多かったのですが描写もとにかく面白いです。仲間との和気あいあいとした描写にロジャーと白ひげの規格外の対決、白ひげのイヤそう顔やネコとイヌを地味にブロックしているビスタも面白かったです。

 というか、白ひげがとにかくいいキャラしています。あのコミカルな顔に加えておでんの件で怒りながらも大切にしているとわかる食料の発言…こんなに人間臭いのにロジャーと互角なほどの実力まであるのです。誰だよ、白ひげを敗北者なんて言ってバカにしたやつはよ!

 あの実力に拮抗していたと思われるガープやセンゴクも凄いし、やり合っていたマムやシキも化け物だし…なんなの伝説の時代は怪物しかいないの!?

 

 ところで尾田先生がジャンプフェスタでサボ、ビビ、ハンコックに言及していましたね。おいおい、これ以上読者を楽しみに待たせるとかあの人本気かよ!(歓喜の表情)

 年内最後にふさわしい出し惜しみなしの神回を堪能しつつまた次回!年内であと1,2回は更新しますよ。

第967話「ロジャーの冒険」 全てを知ったロジャー達の反応 - ワンピース航海記録