ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第948話「“河童の河松”登場」河童可愛いー!

 948話の感想です。

 今回からは表紙連載第二十四弾開始です。「脱出成功」という名でベッジたちがマムのタルト船に乗っています。これはファイアタンク海賊団のその後を描くのかな?

第947話「クイーンの賭け」 全力の一撃の結果… - ワンピース航海記録

 

 前回、マムが大暴れしていましたがクイーンの作戦によって少なくとも一時の無力化に成功します。彼女を連れて鬼ヶ島へ向かうクイーンですが、おかげで兎丼の守りは手薄に。まずはそこをいただこうと自由になったルフィが動きます。

折れた心と伝染する病

 冒頭、ルフィは覇気を流すようにイメージして向かってくる敵を攻撃します。来る敵来る敵を打ち負かしますが、なかなか思った通りの覇気を扱えません。しかし幸か不幸かここは敵の拠点の一つ。実践練習するにあたって相手は十分にいます。

 ルフィの攻勢を見て囚人が変な気を起こさないか不安になる百獣海賊団ですが、ババヌキは放っておくことを推奨。そして彼が「仲間のルフィ太郎」が暴れていることを囚人に呼びかけるように言うと、なんとそれに応じるように囚人たちがルフィを取り押さえようとしてきたではありませんか。

 彼らはルフィのやったことに胸のすく想いこそあったものの、ここから逃げたところでワノ国にいる限りオロチとカイドウからは逃れられません。それどころか先ほどの康イエの処刑を見て、20年前に完膚なきまでにカイドウとオロチに叩きのめされたことの恐ろしさが再びよみがえるもの。まさに恐怖と絶望を植え付けられている状態なのです。

 結局のところ、ルフィたちと違ってここにとどまることしかできない彼らとしてはよそ者の勝手に巻き込まれたくはないのです。

 

 さらに別の方でもちょっとした騒ぎが。囚人のひとりがダイフゴーに銃弾を撃ち込まれたのです。しかもその苦しみは尋常でなく高熱に加え妙な痣ができ始めます。

 なんでもダイフゴーが撃ち込んだ弾は「疫災弾(エキサイトダン)」というもので当たるだけで感染する疫病を起こすものでした。武器づくりや病原体の作成までモノづくりが得意なクイーンによって作成されたものなのです。なるほど、彼の疫災の異名はこれからか。

 見せしめがてらにこれを撃ったダイフゴーの次の狙いはルフィ。もちろん銃弾程度はよけられるルフィですが、前述したようにこれは触れれば感染する弾丸。つまりルフィを抑えている囚人のひとりにでも当たれば、それだけでアウトなのです。

河童の川泳ぎ剣術

 ピンチと混乱の最中、つぶれた開かずの檻の中から高笑いが。カッパッパと特徴的な笑い声をあげるのは全滅したはずの赤鞘九人男だとババヌキは答えます。処刑として今まで毒魚を与えていましたがなかなか死なず、今ならば事故死として片付けようと部下を向かわせますが…

 首を取ろうとした雑兵共ののど元に鋭い魚の骨を撃ち込み抵抗しつつ、そこに雷ぞうが登場!彼の檻に錠のカギと刀を投げ込みます。

「おぬしら…相撲は好きか?」

 錠を外して愛刀に心を躍らせつつ、河松は百獣海賊団に問いかけます。

 

 そしてその瞬間、突風にでも吹き飛ばされたように河松を始末しに行った奴らがやられていきます。いかなる激流をも進む河童の泳ぎのごときその刀捌きこそ河松の剣術「河童流」!空を怒涛の勢いで移動しながら敵を斬っていく“滅南無川”という技を披露します。

「河童の川松!!!只今参戦!!!」

 技と同時に現れたのは、ギラリとした目をしながらもおちょぼ口とむっくりとした体格が可愛さを見せる河童の姿。彼こそが赤鞘九人男が一人横綱河松」です!横綱が苗字なの?

蘇るワノ国の希望

 さらにお菊とチョッパーもここで合流。とりあえず13年分の吐き気を出してすっきりしていると、百獣海賊団は疫災弾を装填しつつ真打も集まってきての戦闘態勢をとっていました。

 とはいえ、戦う準備をしているのはこちらも同様。ヒョウ五郎が刀を引っさげて現れるとほっかむりを外して、正体を明かすように指示します。再び皆が戦えるように、そのための希望がここにあることを示すために!

 

 雷ぞうは頭巾を外し、お菊はさらに鬼の面をつけます。

「まずは信頼を得なければ」

「確かに我らはただの亡霊でしかない!!!」

 ワノ国一の美青年剣士“残雪の菊の丞”の異名を持つお菊、侍兼最強の力士であった河松、福ロクジュと並ぶ忍者“霧の雷ぞう”、伝説の侠客であった花のヒョウ五郎とワノ国の伝説たちと肩を並べるルフィ(+チョッパー)と強力なメンバーがそろい踏みます。

 オロチの言葉通りになる中、カイドウに報告しようとするババヌキですが…

「いえ…見たからにはその口閉ざしてもらいます」

 夜叉のごとき恐ろしい面とそれに違わないお菊のセリフで今回は締め!

河童河松その愛らしさ

 ついに登場した河松メインの話。

 その姿は目こそギラリとしていますが、おちょぼ口に赤い丸ほっぺが特徴の可愛い見た目でした。体格も重量強化のチョッパーと同じくらいなので相当でかいのですが、ぽってりとした体に笠とぼさぼさした長髪も合わさって丸みのあるデザインとなっています。正直、もっとストレートな妖怪的姿だと思っていたからこの可愛らしさには面食らいました。

 それでも実力は衰えておらず、怒涛のパワーと流れるような剣術を披露します。13年もろくに動けていないはずなのに筋肉が衰えていない様子からもただの人間とは一線を画すと思われます。能力者とかじゃなくて、本当に河童なのね。

 

 さらにお菊と雷ぞうも姿を見せて戦闘に参加。お菊は大方の読者の予想通りともいえるか、男でありワノ国でも随一の美青年剣士だったようです。心は乙女なようですが、サンジすら気づかなかったその女装スキルはすごいですわ。いや女装というか単純に心が女性だから、ニューカマー的な感じなのかな。あそこまで色物感はないけども。そして戦闘時には鬼の面も装着。あの恐ろしい面が彼のトレードマークなのか、それで気づく人が多かったようですね。

 雷ぞうの方は福ロクジュとライバルであったことが判明。この二人が忍者の中でもトップクラスだったのでしょうか。でも今対決したら、年齢差で雷ぞうに軍配に上がりそうだな。

 またヒョウ五郎も刀を持って出陣しました。体格がすっかりこじんまりしているので昔ほどの実力には期待できないでしょうが、それでもギフターズのひとりをダウンさせたような強力な覇気には注目です。今回は刀も持っているし、すごい剣術を見れるかもしれません。

 

 一方で、前半では囚人たちの苦しみに納得してしまう自分もいました。彼らとて20年前には戦いこそしても、その際に絶望するような実力に直面したでしょうし、たとえ今が苦しくても未来にすら希望を持ていない現状じゃ、いつでも逃げられるようなよそ者に勝手をされては困るでしょう。赤鞘九人男やヒョウ五郎ほど忠義や志が高いかもわかりませんし。20年もの歳月を過ごしたアシュラ童子と同じようなものを感じさせます。それでもルフィたちの並びが彼らに再び立ち上がらせる勇気を取り戻すきっかけになることを願うばかりです。

 この状況に合わせて、クイーンの厄災の異名の由来と思える疫病を発生させる弾丸が披露。クイーンは武器どころか病原体まで作り出すという末恐ろしいモノづくりが得意だったようですね。ブラキオサウルスも強力なのでしょうが、政府はその武器制作なども危惧したのでしょう。シーザーとは違って科学者ではなく、あくまで武器づくりなどがメインということでしょうか。まあ科学者的でも百獣海賊団だからヤバいもの作りそうだけどさ。

 

 それと今回は微妙にチョッパーも気になりました。ラストのワノ国の伝説と並ぶルフィと違って言及されない不憫さはいまだに活躍も何もないからしょうがないのですが、お菊の乙女発言のコマで重量強化の見た目にもかかわらず顔がいつものタヌキのような見た目になっていました。あのスルーはギャグ描写なのですが、一緒にやることで妙に不憫に思ってしまったわ。でもSMILEの件とかで活躍してくれることを待っているぞ!

 ところで今週のジャンプっていつ発売されたのでしょうか?昨日、コンビニ行っていたらすでに置いてあったので土曜発売だったのかな?でも3連休とかじゃないし、合併とかの関係?それともたまにある1日早く発売するコンビニだったのでしょうか?

 なんかワンピース以外の件で考え込んでしまいつつ、また次回!次の号は休載ですよ。

第949話「ミイラ」 折れない心が人を立ち上がらせる - ワンピース航海記録