ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第75話「海図と魚人」 海中戦敵なしの種族

 75話の感想です。

 表紙連載は「おおキャプテン我が船長よ!!」です。ついにバギーの冒険も今回でラスト。この頃は表紙連載が本編に絡んでくるとは思わなんだ。

第74話「仕事(ビジネス)」 ナミの一刺しが襲う - ワンピース航海記録

 

 前回アーロン達に捕まってしまったウソップに対して勝負を仕掛けてきたのはなんとナミ。ウソップの手の内をよく知っているナミは彼を突き刺してそのまま海へと落とします。一方、ついにルフィ達も島へ到着し・・・

ジョニーは見た

 冒頭いきなりルフィ達が乗る船がポーンっと吹っ飛ぶ形に。モームが一心不乱に泳いで岸に追突したせいです。この時のモームは何をそんなに急いでいたのか。

 吹っ飛んだ船はそのまま林にツッコんでしまいます。スピードは止まらず木をなぎ倒しながら進んでいきます。なんとか林を抜けますが、その目前にはゾロがアーロンパークに向かって走っていく途中で・・・

 

 不意打ち気味にゾロに激突してようやくストップしました。ゾロとしては怒り心頭ですが、まったく気にしていないルフィの反応がシュールです。

 ウソップとナミの行方をルフィは問いますが、ウソップの身を案じてゾロはすぐにアーロンパークへ向かおうとします。しかしここで一人の男による待ったがかかります。それはウソップとナミの一部始終を見ていたジョニー。彼は涙ながらに自分の見た事実を訴えました。

「・・・ウソップの兄貴はもう殺されました!!!・・・!!!ナミの姉貴に!!!」

海軍VSアーロン一味

 一方、ココヤシ村の人たちは海岸の大きな音を聞いてその原因を探しに行きました。そこには先ほどモームが激突した後が大きな穴となっていました。

 すると海に海軍の船を発見。なんとそれはゴサの生き残りの村民が政府に連絡を取ってやってきた迎えの船だったのです。

 そんな迎えの船に乗る海兵たちですが、アーロンパークがどっしりと構えているのを見て煮え切らない様子です。大海賊時代とはいえこのように海賊にデカい顔をされては海軍の沽券にかかわりますし、何よりも市民の安全が確保できません。任務こそゴサの皆を保護することですが、目の前に海賊がいるにもかかわらず何もしない海軍ではありません。

「見過ごすことを我々の正義が許すのか!!!」

「許しません!!!!」

 この意気込みは勝ったな。風呂入って来る。

 

 一方、アーロン達も例の海軍船を発見。見ない海軍ということで200万ベリーで交渉を持ちかけようとします。しかしここで砲弾が上空からアーロン目がけて落ちてきます。当たれば大けがどころではないでしょうが、アーロンはこれを自慢の歯とあごで噛み砕きます。

「交渉は?」「ナシだ」

 砲弾の残骸を吐き捨てながら、交戦の意志を見せるアーロン。一味の戦闘員もやる気満々ですが、ここで彼らをたしなめるのは幹部のチュウ(キスの魚人)。彼にハチ、そしてクロオビ(エイの魚人)のアーロン一味幹部3人で事を終わらせるつもりなようです。

海を知る魚人の強さ

 海軍の船では砲弾が着弾した様子がないことに疑問を感じ、再び大砲で撃ちだそうとします。するといきなり海中から飛び出してきたチュウが“水鉄砲”という口から水を撃ちだす技で攻撃!水ですがその威力は銃弾に匹敵するでしょう。

 海兵たちは武器を取りますが、そこでリーダーであるプリンプリン准将がストップをかけました。多少は名の通った精鋭部隊であるらしい彼らは抵抗しなければ事を穏便に済ませたいような雰囲気もあります。

 が!そんなプリンプリン准将が全部言い切る前にチュウは再び水鉄砲!怒った海兵たちは彼を討ち取ろうとしますが、急に船体が揺れ出します。なんと海中でクロオビが船の舵を強引に破壊したのです。こうなるともはや船の進路操作は不可能です。

 さらに追撃とばかりにクロオビは拳で船底に穴を開け、ハチは魚人の腕力で岩礁を移動。強い潮の流れにぶつけることで、人為的に巨大な大渦を作り出すという荒業で海軍船を瞬く間に沈めてしまいました。

 あっという間に沈められた船ですが、それにすらもノジコたちは諦めムードです。

 

 なんでも彼らはナミの書いた海図によって、ここら一帯の海域の情報については頭に入っているためこんな芸当もできるだとか。海の情報さえあれば海中を自在に動ける魚人はかなりのアドバンテージになりますね。

 

 一方でルフィはジョニーの胸ぐらをつかんで大激怒!仲間であるナミがウソップを殺すわけないと主張します。ジョニーも涙ながらに訴えるなかで彼らに声をかける女性が。

「誰が仲間だって?ルフィ」

 やっぱり海だと強い!

 魚人の海中戦の実力が描かれた今回の話。

 見事というべきかものすごく鮮やかに船一隻を落としました。これは魚人だからこそできる芸当ですわ。彼らはナミの海図あるからこその出来ではあるのですが、魚人にとって彼女の海図による情報は我々以上に大きなものなのでしょう。後の魚人島での回想でアーロン達が大暴れできたのは、この海中戦において無類の強さを誇っていたからこそ。新世界でも海賊として海戦で実力を発揮できていましたものね。

 またここまでスムーズに進行できたのは、アーロン一味の幹部クラスでもあるからでしょうね。今回でハチ以外の二人の名前が明かされました。チュウもクロオビも前からよく映っており、他の魚人とは違う印象を見せていました。私は当時、クロオビが副船長とかだと思っていましたね。

 そういえばチュウの声優は小野坂さんでしたね。この人はシャムとかもやっていましたが、スパンダムですっかり定着している気がします。個人的にこの人と大塚芳忠さん、立木文彦さんが後発のキャラの方が有名になった印象です。

 

 そして彼らの犠牲になったのは第77支部の海軍の皆さん。リーダーであるプリンプリンは支部ながらも准将の肩書きを持ちます。東西南北の海所属の支部では本部よりも階級が3つくらい下がるらしいのですが、それでも彼は本部の少佐相当で決して弱くはないはずです。ですが、活躍はなくあっさりと敗北。たぶん本人が集団戦の頭脳とかで輝くタイプだったのでしょう。そう思っておこう。

 ただこれまで登場してきた海軍上司のなかでは、かなりまともで正義感のある人物だったと言えるでしょう。権力振りかざすモーガンに、恥かいた程度でキレるフルボディ、海賊と癒着するネズミ・・・っていうかここまでの海軍に碌な奴がいなさすぎるわ!

 

 ちなみに今回でルフィ達がゾロと合流しました。同時にウソップとナミの前回の一件も知ることになりましたが、これについては次回に回した方が良いでしょう。

 そろそろナミの過去編を書けそうなことを楽しみにしながらまた次回!

第76話「ねる」 とりあえず合流 - ワンピース航海記録