ワンピース航海記録

こちらはワンピースを中心に物語の感想などを扱っているブログです。

第41話「“海へ”」 新たな仲間と伝説を作る船

 41話の感想です。

 冒頭村で食事を取るルフィ達。いよいよ出発しようとするところにカヤが来ます。なんと彼女から船を貰えることに。一方ウソップは自宅で海賊として出発する準備をします。いよいよ出発しますが・・・。ルフィ達はカヤからもらった船「ゴーイング・メリー号」の説明を受けているところ。そこにウソップが転がってきて・・・。

ストーリー

 シロップ村編ラストとなる話なだけあって、盛りだくさんな話です。メリー号の初登場、麦わらの一味に新しい仲間の加入、そしてウソップの過去と見どころ満載です。

 見どころが多いですが注目してほしいのは、メリー号の登場。ワンピースファンの方々ならこの船の今後の活躍や偉大さを感じると思います。読み返すからこその感慨深さです。

登場キャラ

・ルフィ

 全体通してマイペースでちょっとバカっぽい雰囲気があります。少し前まで真面目に戦闘していたからこそ、そのように感じるのかもしれませんが・・・。船の説明を聞こうとしているコマなんかは、表情と?マークだけで笑えてきます。

 しかしウソップを仲間に引き入れる場面では、やはり心を打たれます。淡々とマイペースな雰囲気なのですが、男らしく感じました。こういうところが人を惹きつける蹴れの魅力なのかもしれません。

 

・ゾロ

 ノリがルフィと似ていました。しかしバカっぽいというよりは脳筋みたいな印象でしたね。最初の魚の骨のくだりがそんなイメージだったからかな?

 ただ彼もルフィ同様、ウソップを仲間にする場面ではカッコいいです。彼もこの件を当たり前のように扱っていたのが、素晴らしいです。やはりルフィの相棒として、いいキャラしていると思います。

 

・ナミ

 ツッコミしたり、船の説明を聞いたりと結構仕事してます。最初にメリー号を見て、船の種類も一発で当てました。航海士だとやはりそのあたり詳しいのでしょうか?

 やっていることは多いのですが、いかんせん今回はあまり目立たない・・・。

 

・ウソップ

 前回海賊になる決心をして、荷物をまとめ家から出ます。この時点で既に危ない状態なのですが。彼の実力は先の戦闘で読者はわかっていますが、ここまで露骨だと不安だ・・・。

 そしてルフィ達と同じタイミングで船出しようとしたときに、彼らから仲間の誘いが。その様子を見る限り、とても嬉しそうでしたね。共に戦ったルフィ達のことを気に入っていたからでしょう。もしかしたら出向時に一人で海賊をしていくことに不安を感じていた部分もあったのかもしれません。

 そして彼の過去も明かされます。幼い頃母親を元気づけるためにウソをついていたようです。母親が辛そうなときに父親がいないともなると恨みを持つことにもなりそうですが、彼の場合はむしろ父親が海賊であることを誇りにしてました。これは母親の影響でしょう。そして誇りに思えるのは、母親からの愛情と父親の偉大さを子供なりに感じていたからだと思います。だからこそ彼は一人の男として、夢や野望を追いかける気力があるのです。

 

・ウソップの母親

 病により命を落とした、ウソップの母親です。本名は「バンキーナ」

 ウソップに大きな影響を与えた人物です。ヤソップとの結婚も全く後悔しておらず、息子であるウソップも父親同様に勇敢な人物になることを願っていました。セリフこそ少ないものの夫のヤソップのことをとても信頼していました。おそらくヤソップの人柄に惚れたんでしょうね。

 ちなみにウソップの長い鼻は、母親の彼女譲りです。また自分に何かあった際の村の人たちについても触れてました。この人シロップ村ではどんな人物だったのでしょうか?

 

・カヤ

 前回メリーにお願いしたことが判明します。船の件については、ファンからしても拍手ものです。

 また病気についても語ります。両親が亡くなったショックが原因だったようです。以前回想でクラハドールと買い物してた様子があったのですが、その頃はまだ両親も健在だったのでしょうね。今回の大きな騒動は良い薬となったと捉えましょうか。

 ウソップの見送りにもいます。その場では応援している感じでしたが、本心は引き止めたいとも思っていたようです。それでもしなかったのは、ウソップの覚悟を見たのと彼女の優しさからでしょうか。

 そしてラストはウソップの過去をメリーから聞いて、医者になる事を決意します。自分の病気の件だけでなく、ウソップの母親の話が彼女が決心する決め手になったと思います。とても優しい彼女なので、夢として目指すだけでなく、励ましてくれたウソップへの恩返しでもあるのかも。

 

・メリー

 自身がデザインした船「ゴーイング・メリー号」をルフィ達に贈ります。メリー号の今後の働きも考えると、彼の功績はカヤ以上とも言えるのでは?ちなみにデザインしている様子は、映画「STRONG WORLD」の入場者プレゼントである0巻に収録されている話に載ってます。

 そしてカヤにはウソップの過去を話します。かなり細部まで知っていましたが、誰から聞いたのでしょうか?

 というか書いていて思いましたが、この人あまり目立ってない割にはかなり重要なことをやってます。

 

・ウソップ海賊団

 見送りにこそ行きませんでしたが、ウソップがルフィ達と出航する様子を見ていました。彼らとしてもウソップ一人で海賊するのには、不安を感じていたようですが、ルフィ達が一緒にいたことに安心してましたね。

 ラストは3人でウソップの代わりに、海賊が来たとウソをつきます。ウソップがいなくなっても彼らのおかげでシロップ村は、変わらぬ日常を送っていけるでしょう。

 

ゴーイング・メリー号

 メリーがデザインした麦わらの一味の船。「キャラヴェル」という帆船です。カーヴェルと呼ばれる造船方法で、三角帆を使用、舵輪でなく進む方向へ棒を傾ける方法で操舵する船です。この船がワンピースの伝説の一部となっていくと思うと感慨深いものがあります。

 ちなみに船首は後半と比べると細長い形に。こっちの顔も結構好きです。

個人的名セリフ&名シーン

・ウソップ「ウソよりウソみてェな冒険譚を聞かせてやるよ!!」

 別れの際にカヤに言ったセリフです。いつもカヤにウソの冒険話を聞かせていた彼が、今後帰る時はそれ以上の壮大な本当の話を聞かせるというのは、彼が本当に「海の戦士」となっていることを意味するのではないでしょうか。また返事するカヤの笑顔が可愛いですね。本心は残ってほしいのに、本当にいい娘だ・・・。

 

・ゾロ「何言ってんだよ 早く乗れよ」

 ウソップ「え?」

 ルフィ「おれ達もう仲間だろ」

 ウソップが仲間になる場面でのやりとりです。ワンピースの名場面として挙げられることも多いですね。

 ルフィとゾロが当然のように彼を仲間に誘ったのは、共に戦ったことと彼の器に惚れこんだからだと思います。未来の海賊王の船員として彼らが、一人の男を認めた瞬間ですね!

 

・ウソップ「夢ならみるよ・・・!!!・・・だっておれは海賊の息子だから・・・!!!!」

 過去に母親が亡くなる間際、ウソップの言ったセリフです。この言葉は母親を安心させようとしたウソではなく、父親を誇りに思うからこそ出てくるセリフだと思いました。

 そして遂に夢を見るだけでなく、その夢を追って故郷に別れを告げて、仲間と共に一人の青年は海へ出ていきます・・・!

 次回からバラティエ編のスタートです。ゾロに縁のある彼らが登場します。

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